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2016年12月21日 (水)

雪の森の中で教えられる明日の糧

12月中頃から本格的にまとまった雪が降っている盛岡市。先日、家族と雪の八幡平市県民の森へ出かけた。積雪は(くるぶし)あたりまであり、森の中は生き物の足跡もなく、物音もしないシーンとした雪景色で、街中の喧騒とは無縁の空間だった。

 背筋を伸ばして雪を踏んでいると、どうしてなのか分からないが気持ちが落ち着く。冷たい風が顔に当たると、気持ちがピーンと張るようになる。頭の中にはこの地での森づくりに携わっていることが浮かび、この活動が生活の一部になっている自分を再認識できた瞬間をつくってくれたこの森。

 ドングリをひたすら集めて苗を育て、生長した苗を植えて小さな森にする地道な作業が、硫黄鉱山跡地の自然環境回復に役立っていくだろう、と思っていると気分がいい。同年代の友人知人にとっては中々分かってもらえそうにないが、硫黄精錬の残土堆積場の草地に育てた幼木が根を張っていることが私にとってはとても嬉しい。

 自然の循環の舞台になる森になっていくにはまだまだ先の事ではあるが、わずかな時間と労力を森づくりに費やして、森に向き合っていくことを苗木たちは見ているんだと信じている。

 この大地の恵みが繁栄につながっているが、閉山後の荒れたこの大地はどんな恵みを私たちに享受してくれるのか。と思うと、この大地は目先の恵みではなく、恵みを育むことのできる“森と生きることの大切さとその責務”を私たちに恵んでいる気がする。

 来年も、人間の驕りを捨て、森に生かされていることを心にもって、未来のいのちを育む森を育てていきたい。(事務局 鎌田 恒)

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