冬将軍のメッセージが気にかかる
今年の冬将軍は大勢の雪を伴って引き返すどころか爆弾低気圧を抱えているようです。ここ数年、森の力を脅かす豪雨や豪雪が一気に襲いかかってきていますね。梅雨将軍や冬将軍のメッセージが気にかかります。上の写真は山形県新庄市蔵岡周辺の夏の森です。夏なのに紅葉しているように見えます。枯れているのはナラで、2006年の夏のことです。
二番目からの写真は09年と10年の各地(佐渡、越後湯沢、会津若松、丹沢のブナ枯れ、山形朝日鉱泉)のナラ枯れです。
当会は09年からナラ枯れ調査を東日本各地で行ってきました。そしてその誘因のひとつは土壌汚染によってナラが衰弱し、弱ったナラの幹に虫(カシノナガキクイムシ)が穿孔するのではと仮説を立て、汚染された土壌を炭によって土壌改良しようと実証調査をしています。(写真上:桐生、山形、南会津金山町での炭蒔)
林野庁の調査では年々ナラ枯れは減少しているようですが、当会はなんとかナラ枯れを防止できないかと、炭による樹勢回復実証調査をしています。来年で5年目を迎えるために、その調査結果と今後について14日、調査委員会の小川眞先生、小林正秀先生、来栖敏浩研究員の意見を伺ってきました。内容については来月の理事会で審議します。(写真上:小川先生と青木先生)
京都駅に向かう途中、静岡付近では車窓から雄大な富士山を見ることができ、名古屋駅手前に来ると新幹線は雪原を走っているようでした。森(山)の力を改めて感じましたし、その力に寄り添って生きている己を実感しました。(理事 高橋佳夫)
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