人類の進路は“いのちの森をつくろう!”へ
今日の夜7時のニュースは100kg以上の熊が罠にかかったことが報道されました。捕獲した地元の皆さんは“これからは人間には近寄るな!”と爆竹を鳴らしてこの熊を離してやったそうです。冬眠を前にして多くの熊をはじめとした動物たちが人里で餌を食べているニュースが報じられています。森に異変が起きていることは確かなようです。
14日に開催する「森と生きるキャンパスフォーラム2010in慶應」のテーマは“日本の森を元気にしよう!”です。フォーラムのシンポジウムで活動の報告と提案を行う日本熊森協会は、「自然界のことは私たち人間の浅知恵ではわからないことだらけです。・・・日本の森の生態系の頂点に位置するクマを失うことは、取り返しのつかない損失であり、森のためにも、人のためにも、何があってもクマなどの大型動物を守り残したいと思います。」(「くまもりニュース」より抜粋)と述べています。
昨日、その提案者の日本熊森協会・中本菜々さんからレジュメが送られてきました。そこでは「行き過ぎた奥山の人工林を、本来の植生である広葉樹の天然林に復元していく」「広葉樹林復元は、税金を積極的に投入して公共事業として行う」等を訴えています。森を愛する皆さんのフォーラム参加とご意見をお待ちしています。
田舎の兄から2年前に聞いた話。家の裏の急峻な山復が間伐をしない杉林でヒョロヒョロと高くなり危なかったので、伐採をお願いした。伐採してくれたのはいいのだが、また杉を植えた。「緑を維持するといっても、植林への補助金は杉じゃあないとくれないので」との返事がかえってきて、返す言葉がなかったと。売れない杉をそれでも植えている理由がわかった。NPOによる啓発的な植林活動だけでなく、私有地の山林に広葉樹林を植林する場合にだけ援助金を出す事や、広葉樹林の拡大面積への奨励金交付など、現政権の林野行政の抜本的な改革が並行的になされるべきだと考えます。
投稿: 宇佐美雅章 | 2010年11月 5日 (金) 21:21