カテゴリ「こちら!みちのく事務所」の57件の記事

2010年4月27日 (火)

春近し!苗床や植樹会場の雪が溶けました

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 昨日(426日)の岩手山はしばらくぶりに見るすばらしい景色でした。全国的に寒暖の差が激しく異常気象が続いていますが、昨日はようやく春らしい天気になりました。盛岡市では一昨日、ようやく桜が開花しました。昨年よりも12日遅い開花です。事務所が入っているビル玄関のこぶしの花もようやく咲き始めました。木々はやっと長い冬から芽が覚めて私たちに力を与えてくれようとしています。

 Sscn0778 先日(422日)八幡平に行き、苗床と元山の植樹場所を観察してきました。現場はようやく雪が解けて、ポットや植樹した樹木が顔を出していましたが山肌はまだ雪が残っていました。今年は食害にやられまいと様々な対策をしてきましたが、ミズナラの根がネズミ?にかじられ倒れていました。苗床はまだ芽が出てこないので被害の有無はこれから確認します。昨年行った食害対策の効果は未だ分かりませんが、効果はそれなりに出てほしいと願っています。北東北は間もなく花見ができそうです。(みちのく事務所・仲崎発)

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2010年3月 1日 (月)

植樹場所へ炭撒き・木酢液散布

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3月だというのに北東北の八幡平はまだ雪も多く、寒さも真冬の状態です。みちのく事務所は昨日、「第4回森びと塾」を植樹場所の元山堆積場で行いました。塾にはスタッフも含め13名が受講しました。雪を心配してカンジキを準備しましたが、元山堆積場は予想よりも雪が少なく、カンジキを付けなくても防寒靴だけで大丈夫でした。ここは風が強い場所なので雪が飛ばされ地肌がみえているところもありました。植樹場所で全体の打ち合わせを行い、積雪状態の調査や雪上と雪の下のPHの測定、動物の足跡調査、そして植樹場所への炭撒き及び木酢液の散布を行いました。

Sscn0505 積雪は50㎝でした。PH測定は表面の雪と50㎝下の雪を測定しましたが、寒さで雪が解けず測定器は動作しないので雪を持ち帰り、事務所で測定しました。本日、事務所で測定したところ表面の雪はpH4.9、50㎝下の雪はpH5.7でした。

炭撒きは11袋の炭を砕いて2年間植樹をした場所へ撒きました。これは早く雪を溶かすのと少しでも酸性土壌を緩和させるために行ったものです。また、木酢液は小動物の食害対策で忌避剤として散布しました。すでに雪から顔を出している樹種は何本か食われているのを確認しましたが、これは昨年の秋の食害と判明しました。小動物の足跡は狸と思われるものを確認しました。

15時過ぎには太陽が隠れて寒さも身にしみてきましたので急いで後片付けを行い、旧松尾鉱山を後にしました。

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2010年2月 7日 (日)

飛躍と転換の2010年に向けたみちのくのスタート

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 昨夜の吹雪で「どくだみ荘」周辺の積雪は20㌢を超しました。風は少しありますが太陽が顔を出しています。「どくだみ荘」は風が吹くたびに隙間からは冷たい風が部屋に入ります。昨夜は風呂の蛇口が凍ってしまい身体を温められませんでした。しかし、23時過ぎに小林事務局員から携帯メールが入り、「みちのく事務所の仲間の皆さんが集い会っての森づくりの抱負を語り、2010年がスタートできた」という温かい情報が届きました。

 みちのく事務所の森びらきには40名が集い、映像で昨年の活動を振り返りました。角岸所長からは「昨年は雨と食害に向き合ってきた。今年は原点に立って、惰性に流されずに森づくりを引っ張っていくリーダーを育てていきたい。首都圏からの修学旅行を受け入れて体験植樹を応援し、環境・温暖化問題に対しては連携・連帯を追求して取り組んでいきたい」と抱負が語られました。来賓で出席された八幡平市企画総務部長・小野寺さんからは、貴重な財産を保護していかなければなりません。皆様の活動が実を結び、活動の輪を拡げられることを期待します、という主旨のご挨拶がありました。

 201002061629000 その後は、2010年の事業計画案が泉山事務長から提案され、懇親の場では森びとの仲間たちは手料理をご馳走になりながら今年の抱負を語り合いました。

 ブログを発信していると森戸スタッフから電話がありました。「そっちの方はどうだい、雪で駄目だっぺ。行こうと思ったが道が凍って危なくて。そっちも気をつけてくれや」、という電話でした。

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2010年1月 9日 (土)

雪の有り難さに感謝を

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 みちのく事務所から森びとの皆さんへ。新年明けましておめでとうございます。今年のみちのくは、正月元旦から真っ白い雪のお年玉を頂きました。巷では七草粥を食べる今日(7日)ですが、七草は雪の下です。自然の恵みは雪解けを待つことにしましょう。
 温暖化といっても真冬になれば、北東北は寒く、真冬日も何日か記録しました。さらに元旦から今日の朝まで、断続的でしたが雪が降り続きました。毎日、雪との闘いです。悪戦苦闘していますが、普段、あまり身体を使わないので健康にはいいかと思い、頑張っています。
 3 今日も午前中雪掻きを行い、滝沢村内の自然散策をしてきました。岩手山はすっかり雲で覆われて、冬の山そのものでした。付近の野山も雪で覆われミズナラなどの木々はじっと寒さと雪に耐え、来る春をひそかに待っていました。昨年は天気に悩まされましたが、今年は天気に恵まれて納得のいく森づくりができるように近くの神社で祈願しました。(写真は岩手山、手前の山は滝沢村の名山「鞍掛山」です)。仲崎事務局次長発
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2009年12月 3日 (木)

粉雪舞う中で、命を救う炭づくり

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 北東北の広葉樹はすっかり葉を落とし、冬支度に入っています。最低気温も氷点下になる日も多く、部屋では暖房が離せません。そんな中の11月28日、みちのく事務所は第3回「森びと塾」を開催しました。今回の講義は、現在「ナラ枯れ」など森林の衰退に特効薬として欠かせない「炭」の力を再認識するために、炭づくりの体験と“炭の大家”・森びと理事の宮下正次先生から「人類が困ったときそれを救ってくれたのはいつも炭でした」と題したものでした。
 炭づくり体験は「岩手県民の森フォレストi」の炭窯を借用し、参加者全員で炭窯に杉の間伐材を一本々丁寧に並べ、2段に並べ上げてから蓋をし、煙突を付け、周囲の隙間には粘土で煙が漏れないようにしてから火を付けました。火がついた時には歓声が上がりました。今日の体験はここまでで、完成までの行程・監視については事務局の和山次長他JREUの仲間に一任しました。炭の完成までには12時間から14時間ほどかかります。
 火入れまでの炭づくり体験は1時間ほどで終了し、場所を岩手県民の森フォレストの会議室に移動して宮下理事からの講義を受けました。講義の中では、参加者全員で桜の粉炭にハチミツをブレンドしたものを全員が舌で確認しました。感想は、ほとんど炭の感覚はなく、黒ゴマを食べてる、という感じでした。これが体内に充満しているアルミニュウムなどの毒素を排泄し、「人の生命を救ってくれる」素晴らしい食べ物とは信じられない気持でした。講義には参加者全員が納得し、森びと塾が終了した頃には外が暗くなり、粉雪が静かに舞っていました。宮下先生、熟生の皆さんお疲れ様でした。講義後は、翌日のフォーラムのために東京へ向かう塾生もいました。(仲崎発)
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2009年11月10日 (火)

樹木たちの越冬準備が終わりました

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 盛岡では11月3日初雪が降りました。去年より5日早い冬の到来です。県民の森の苗床もうっすらと雪で覆われていました。そんな中、みちのく事務所では今年最後の活動・腐葉土づくりを5日に行いました。
 当日は雨が降っていましたので、落ち葉は雨に濡れて湿って重たく、それを袋に入れて運ぶのことが大変でした。トラックで運んだ落ち葉は次々と木枠の中へ入れ、EM菌や米糠・粉炭などと混ぜ合わせ、撹乱させました。冷たい秋雨の降る中での作業は、手がかじかみながらの作業でしたが黙々と続けられ、新設した3基を含めて8基の木枠で腐葉土づくりができました。これは来年の土壌づくりに活用する予定です。作業は朝から雨降りでしたがJREUの組合員・OB会の皆さん45名のご協力を頂いて行いました。
 Cimg0022 この作業と並行して食害対策の第3弾を実施しました。それはライオンの糞のエキスをペットボトルに入れて杭に取り付け、孔をあけた部分から臭いを出し、ウサギなどを近づかせなくするというものです。効果は未だわかりませんが、先月27日に元山堆積場植樹場所の風上に30本を取り付けましたが、それを11月5日に確認するとその設置場所から離れているアキグミの緑の芽が食べられていました。まさに、動物たちとの知恵比べです。
 私たちは植樹した樹木を守り、その樹木の力によって将来「緑の雲上の楽園」とするために今、出来ることをしっかりと続けていきます。雨降りの寒い中、ボランティアで参加された皆さんお疲れ様でした。本当にありがとうございました。

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2009年10月23日 (金)

雲上の森の楽園に向けて、今年最後の試験植樹の調査

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 八幡平付近は今が丁度紅葉の見頃ですが、八幡平市松尾鉱山跡地付近はススキがすっかり枯れて、ダケカンバも葉っぱを落とし始め、冬の準備にはいっています。荒涼とした松尾鉱山跡地特有の景色が再び現れてきました。
 そんな中みちのく事務所では10月19日、今年最後の試験植樹の調査を行いました。この苗木は昨年の第3回八幡平ふるさとの森づくりの時に試験植樹したものです。他の植物は葉を落とし冬の準備が始まり、下草などはほとんど枯れてしまっています。ところが驚いたことにミヤマハンノキは緑が輝き、生き生きとしているようです。2
 この同じ場所へ昨年と今年、植樹をしましたが、樹木の種類により成長の度合いは様々です。ここのやせた土地、寒さや強風などにも耐えられるミヤマハンノキ、白樺、アキグミなどは順調に成長していますが、それ以外の樹木も枯れずに生き続けています。
 私たちはこれから先、何年かかるか分かりませんが、ここが緑豊かなそして季節の花が咲き乱れる「雲上の楽園」としていくために、これからも「山と心に木を植える」“森づくり”を続けていきます。

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2009年10月22日 (木)

若者たちが苗づくり体験研修

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 八幡平市「岩手県民の森」にある苗床周辺は紅葉が絶好の見頃です。近くの松川「森の大橋」は観光名所で多くの人で賑わっています。18日も多くの人で賑わっていました。そんな中、みちのく事務所はJREU秋田からの依頼を受けて、若い組合員向けの苗づくり体験研修を行いました。苗づくり体験研修には40名の皆さんが受講し、私たち事務局は角岸所長、JREU盛岡の組合員・家族の協力を得て無事に修了することができました。
 苗づくり体験研修は、ミズナラ・コナラ・カシワのチーム、トチとクリの苗づくり班に分かれ行いました。受講生は合羽を着て、泥んこになりながら土とドングリ撒きに悪戦苦闘しながらも、楽しくにぎやかに行っていました。
 2 事務局スタッフはドングリ以外の種子の種まきを行いました。今年はトロ箱にオオヤマザクラ・ブナ・コブシ・ハウチワカエデなど8種類を撒きました。今年はネズミなどの食害対策も万全な態勢で臨みました。杉の葉を敷き、その上にポットを入れたトレイをきれいに並べていきました。土の上に直接トレイを置くとネズミやモグラは「自分の縄張り(通り道)を邪魔されたと感じ、また、餌になるものは貪欲に食い荒すといわれます。そんなことで私たちは試験的に、ネズミなどが嫌がる「杉の葉」や「クリのイガ」を使用してみました。また、煙草の吸い殻のエキスもトレイの周辺に撒いてみました。
 また、他の事務局スタッフは同日、6名で腐葉土づくり用の木枠づくりを行いました。今年は3基が完成し、全部で9基となりました。秋田の研修生の皆さん、ボランティアで参加された皆さん本当にご苦労様でした。
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2009年10月 9日 (金)

雲上の命の森を目指して、来春の土壌づくり

Cimg0026  みちのく事務所は10月3日と4日、来年春の植樹(第6回八幡平ふるさとの森づくり)用の土壌づくり行いました。気まぐれな秋の天気の中で2日間、角岸所長を先頭にしてJREU、JR貨物労組の組合員、OB会員の皆さん51名が汗を流してくれました。作業に使った重機は仙建工業の組合員のご支援をいただき、その力が発揮されて予定した植樹会場ができあがりました。
 Pa031712 作業は、まず植樹場所のススキの原っぱの草を刈り、その後、バックホーンで表土を剥ぎ取り、そこに木の皮、炭、ホタテ貝の粉末を撒きました。その上に黒土、バーク堆肥、熟成した自前の腐葉土を撒き、ローターで攪乱させました。畝は20m×4mを6ケ所、10m×4mを2ケ所作りました。
 みちのく八幡平では樹木や草の葉が色づき始め、その堆積場では重機3台がウィーンウィーンとうなる音が響き、機械とボランティァが一体となって作業がすすみました。作業の合間に手を休めると、真っ赤に熟しているコナシとアキグミが目に入り、秋の深まりを感じました。
 みちのく八幡平は間もなく長い冬を迎えます。汗を流してくれましたボランティアの皆さんお疲れ様でした。

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2009年9月28日 (月)

食害対策で動物との知恵比べ

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 北東北では日に日に秋が深まっている感じです。今年の春、苗床の苗が小動物たちに食べられるという食害に遭いました。この間、色々な方々から食害対策のアドバイスを頂戴し、話し合った結果、第1案はペットボトルの風車取り付け、第2案は、小動物が嫌がる杉の葉と栗のイガの活用を試行してみることにしました。そのために、今月の連休中に栗のイガと杉の葉を収集しました。冬を間近に迎え、みちのく事務所は色々と工夫を凝らして、森と共に生きるための人間と小動物の「知恵比べ」をはじめます。
19日には、今年の腐葉土づくり用の間伐材を集めました。伐採場所は盛岡市の手代森。間伐材はNPO法人「いわて森林再生研究会」の代表をしている斉藤文男さん提供で4年前から間伐材を頂いています。伐採作業には、JREU組合員とOBの皆さん、20名が参加してくれました。間伐材145本を伐り出すことができました。
 その後、私たちは間伐材を元学習院グランドに運び、これまで枠の中で醸成していた5基の腐葉土を撹乱し、状態を確認しました。ここでつくられた腐葉土は、元山堆積場の植樹場所へ土壌改良として使用されるものです。来年の森づくりには使用できそうです。
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