« 2017年2月 | メイン | 2017年4月 »

2017年3月の19件の記事

2017年3月19日 (日)

土砂流出の土煙と岩が転がる音で春の訪れを感じる足尾・松木沢

 明日は、春分の日。民集の杜の木々たちを見ると、若芽が顔をだしてくるのではないかと感じた今日。21日(火)~27日(月)は「春の森作業」週間です。今日は、その準備に栃木県芳賀町に住む弘永さんが手伝いに駆けつけてくれました。

P3190042

 本日の森作業の打ち合わせをしていると、松木川斜面方向から土煙を上げて大きな石が崩れ落ちていました。温度があがり土壌が緩むと落石になるという話しを思いだしました。春が近づいている土煙とその音です。

P3190050

P3190052

 打合せ後、ハウスの点検をすると、室内の温度は40度を超えて苗木は弱っているようでした。早速、ポットの下から土の乾燥具合を見て水分補給を行いました。ここにも春がそこまで来ている感じがしています。

P3190044

 弘永さんも足尾・松木沢の“春の足音”を感じ取ってくれたのでしょうか。弘永さんは、春を感じ取ったのか、気持ちを込めて臼沢の森入口に置く石碑に魂をいれていました。本日のボランティアは弘永、仁平でした。(報告 仁平範義)

2017年3月18日 (土)

再び、春の足音が聴こえてきた足尾・松木沢

 第12回通常総会、「森びらき」が終わり、2017年度事業が決定して二日目の作業。昨日は、マルチングに使用する樹皮を、鎌田、柳澤スタッフが民集の杜に運び入れてくれました。その翌日の今日、本格的育樹・育苗をしていくために前提的な作業として、環境整備をしました。

P3185552

P3185555

 スタッフが集合する前の臼沢の森、中倉山は上の写真の通りです。風もなく青空が見えた足尾・松木沢でした。

P3185565

 9時半過ぎ、スタッフ、事務局が集合。ホットコーヒーを飲みながら作業の打合せ。昼飯前に「三治橋」の補強をすることになり、早速、現場を見て、補強方法を判断。ある材料で補強することになりました。

P3185572

P3185575

P3185579

 強者たちですので、アッと言う間に材料が揃い、12時には補強できました。

P3185581

 昼食には、「どくだみ荘」近くに住む塚原さんが煮物を作ってくれましたので、美味しくご馳走になりました。午後は、撒水の取水口とホースのチェック・修繕、壊れた作業小屋の水道蛇口修理、軽トラックと重機の修理をしてもらいました。樹皮(杉、檜)を1トン袋19袋提供してくれた大和木材㈱の福田彦一郎社長ありがとうございました。

P3187019

P3187012

 皆さんを送り出してから、家路の途中、夕日が沈む足尾ダムでは河原でキジが餌を探していました。

P3185594

 柳の蕾は膨らみ、止まっていた春の足音が再び聴こえてきました。春が待ち遠しい足尾・松木沢です。本日のボランティアは、鎌田、松村、清水、小黒、高橋でした。(報告 高橋佳夫)

2017年3月15日 (水)

2017年・森びらき 森づくりスタートです!

総会に続いて、17時から2017年の森びらきが始まりました。109名の“森とも”の皆さんが集い、抱負を語り合いました。Photo

ご来賓には、林野庁次長の沖修司様、南相馬市市長の桜井勝延様、参議院議員の杉尾秀哉様、JR総連・田城郁様をはじめ多くの方にお越しいただき、祝辞をいただきました。

Photo_3

Photo_4

P2120213

南相馬市の桜井市長は、東日本大震災から6年経ったことへの深い思いと、今後も立ち向かう強い思いを述べられました。

Photo_7

それぞれの活動報告と共に、地球温暖化防止のため、原発に頼らない暮らしのために、私たちはできることをやっていこう!という思いが次々語られ、心をひとつにした森びらきとなりました。

Photo_9

Photo_10

Photo_15

We21

本日理事を退任された石島悦子さんのセレモニーも行われました。石島さん、本当にお疲れ様でした。

Dsc_0182

 肌寒い日でしたが、会場は熱気に満ちていました。

P3120558 Photo_12

2017年の森づくりが始まりました。全国の“森とも”の皆さん、今年も山と心に木を植えましょう!

(報告:事務局 唐澤)

春の足音が止まった足尾松木沢の森作業

 昨日(14日)の天気は、足尾ダムゲートから眺める松木渓谷方面の写真の様に、どんよりとした雲に山が覆われていました。朝の天気予報では雨模様とのことでしたが、現地は白い雪が舞い降りるという天気でした。

2170314_6

 森びと広場の気温は5℃。いつものように、手際よく薪ストーブに点火し、本日の打ち合わせを行いました。まず、鎌田さんは、第12回通常総会で事務局スタッフに指名された福原さんに、総会の報告を行ってくれました。

2170314_8

 松木沢に来るたびに忘れてはならないことは、木々の芽吹き、草の新芽を食べる動物たちと向き合うこと。早速、その対策に向かった皆さん、その他の皆さんは、南相馬市の森の防潮堤用に育てている苗木の撒水を行いました。

2170314_5

2170314_3

 昼には、足尾に住む塚原さんが用意してくれた温かい”おでん”をいただきました。冷えた身体にはとても有難いご馳走でした。塚原さん、いつもありがとうございます。

2170314_2

 仕事の最後は、松木渓谷のアイスクライミングシーズンが終わり、新緑の松木沢を訪れる方々へ、「火災予防のポスター」を「みちくさ」と「森びと看板」に張りました。中倉山を見上げると、頂上付近が白くなっていました。帰宅途中の足尾ダム草地にいたキジも寒そうでした。 

2170314_1

2170314_7

 本日のボランティアは、鎌田・橋倉、福原、福田でした。(報告 福田哲男)

2017年3月14日 (火)

森づくりは人づくり!2017年度事業計画と予算を決定した第12回通常総会

 12日閉会した通常総会は東京都内で開催され、正会員257名(171名が委任状出席)は13時~16時半までの間、2016年度の事業経過と収支決算・会計簡素報告を承認し、その後、2017年度事業計画案と予算案を審議し、賛成多数で決定しました。

Dsc_0050

Dsc_0069

 総会では、フィリピン・ルボ村で「ふるさとの木によるいのちの森づくり」に挑戦している村人を応援しているNPO法人WE21ジャパンの藤井あや子理事長が来賓あいさつ。当会と共に、ルボ村の森づくりを応援していくことを誓い合いました。

Dsc_0016

 また、総会には群馬県私立樹徳子高等学校の女子生徒と先生が出席、事業経過報告の「特別報告」として、昨年行った足尾授業で学んだ“森と生きることの大切さ”の感想を会員に寄せてくれました。

Dsc_0046

 事業計画案の質疑では、7名の会員から発言がありました。発言では、鹿や猿たちと向き合うスタッフの意気込みが語られ、また、70歳を過ぎたが「その日を全力で生き抜き、誰もが寄ってみたい森を育てたい」、とスタッフの熱い決意が伝えられました。

Dsc_0061

Dsc_0065

 今総会は、若者たちの森と生きる息吹が森びとの情熱に転嫁されたようでした。

Dsc_0010

 総会は予定していた時間通りに閉会。スムースな議事運営をしていただきました福澤 猛さん、ありがとうございました。(理事 髙橋佳夫)

2017年3月 8日 (水)

春の装いに衣替えしてほしいと願って森作業

 中倉山の山裾の雪も消えて、春がそこまで来ている足尾・松木沢です。森作業に集まった8人は早速、春を迎える作業業打ち合わせ。

2017_0307_115912dscn3777

 昨日は、まず、4月下旬に花見ができるように、と桜の木に追肥をしました。根が伸びているところ位の幹から半径1m位に肥料を撒きました。

2017_0307_104938dscn3774

 次の作業は、臼沢の森上部にネットを張り巡らすための準備、シカやイノシシの被害を防ぐための窮余の策を考えてくれた福原さんのアイデアを取り入れ、作業が急ピッチに進みました。それぞれが持っている能力を出す事の大切さを学びました。

Cid_image001_jpg01d2976e

 その次は、培養土の搬送。植樹祭用に残されていた400袋を民衆の杜に全て運びこみました。

2017_0307_141137dscn3782

2017_0307_143715dscn3783

 最後は、火曜日定番の作業。ハウス内苗木への水やりです。元気な姿を見せてくれた松村(健)スタッフも、水やりと試験ハウスのチェックを熱心に行なってくれました。

2017_0307_115507dscn3776

 今日は、松村(健)さんが軽トラ一杯の薪を運んで来てくれました。薪ストーブにぴったりのサイズでした。ありがとうございました。朝のうちは暖かかった松木沢でしたが、帰るころには雪が舞ってきました。春めいてきたとはいえ、まだまだ油断できないお天気でした。

2017_0307_104309dscn3773

 昨日のボランティアは、鎌田、岡安、松村(宗)、松村(健)、福原、小川、柳沢の皆さんでした。12日の通常総会、「森びらき」での再会を約束して散会しました。(報告・橋倉喜一)、

2017年3月 5日 (日)

啓蟄前日(3月4日)赤倉山に登る

今日は、前回登れなっかた赤倉山へ再チャレンジしようと足尾・古河橋前7:50に集合。鎌田ご夫妻、鈴木さん、野澤さん、と私の男性2人、女性3人パーティーで赤倉山登山口へ出発。

Photo 山の天気は、快晴、登山日和。早々に準備し8:20登りはじめました。

前回の散策で見つけたカツラの巨木までは、順調に進んできました。(カツラの木は、石垣の左側の木です)Photo_2 

カツラの幹回りは、枝分かれ下で5m95cmもありました。Photo_3

Photo_4 また、カツラの巨木から2m上には、棒の様なの物を持った石像がありました。

ここで一休み、その後、北の方向に歩きはじめ、「少し経ってから赤倉山は西側にあるのではないか」、と話し合い、歩を進めました。西斜面は、残雪とアイスバーンで悪戦苦闘(持参したロープを使う)の末に尾根に出ることができました。先に登っていた鈴木さん、野澤さんから「目印が有ります」、と教えていただき一安心。ここで残雪とアイスバーンの悪戦苦闘の疲れをとり、赤倉山へ。山頂手前には、笹がありそれをシカが食べて糞を落としていたので、その量と異様な匂いで驚きました。足早に山頂へ。山頂には、12時10分に到着。

Photo_5 昼食後、12時30分に山頂を出発し、途中に目印をつけながら沢まで降りると、少し上にはカツラの巨木が見え一安心。西斜面の苦労、大変勉強になりました。車の所には14時40分に着き15時頃に帰路につきました。

鎌田ご夫妻、鈴木さん、野澤さんお疲れ様でした。報告小川

2017年3月 3日 (金)

足尾アルプス・中倉山のブナの“つぶやき”

 わしは年齢不詳。記憶にあるのは、この地の北斜面に棲んでいたダケカンバやミズナラ等の森の家族全員が衰弱し、土砂と一緒に松木川に流されていった時の叫び声だ。今から100年以上前の事だよ。だから100歳以上ということは確からしい。わしらの仲間では100歳はまだ若造だ。

P2266801

 ちなみに胴(幹)の直径が45㌢、背丈は10㍍程あるかなあー。現住所は中倉山頂上の稜線上だ。なんせ標高1.500㍍以上の地だから、わしらが棲むには厳しいところだ。

P2266822

 今年の冬はとくに厳しい。わしらの大切な足の指(※ 根端)が凍傷を患い、根が骨折しているからだ。少し位の寒さにはわしらの「知恵」でなんとかなるのだが、地中で栄養を探し当て、身体(幹)を支えてくれる足(根)が痛めつけている。とくに、松木川を見下ろす北斜面では土砂が流れ、足指(根)が露出している。仁田元川の南斜面は笹の根が斜面を覆っているから、この根と根端の共生が難しい。

P2266828

P2266898

 3年前の新聞で「孤高のブナ」と紹介され、その後、NHKTV(栃木県内)でも動画が報道されてからは、わしに会いに来る登山者が多くなり、今も続いている。有難いことだが、その度に足元が踏み固められて困っている。土が硬くなっては、足指(根端)の働きが鈍ってしまうからだ。酸素や水の通りが悪くなってしまうのじゃぁー。

P2266908

 わしらが弱ってしまえば数年に一回オープンするブナのレストランが開店できず、ゾウムシやツキノワグマに申し訳ない。さらに、森の仲間たちのいのちの基盤である土壌をガードすることが難しくなってしまう。これに輪をかけて、1時間に100㍉以上の雨でも降ったら、わしらの力ではこの土壌は支えきれない。

P2266890

 生物社会の一員(人間)として、わしらのために“恩送り”事業を本気になってくれないか。もう、わしらの力でこの大地を守っていくには“待ったなし”だよ!。何とかわしらも頑張るから!・・・。(写真:2/26撮影)

(※)「根端」:「根の最端部のことで根が伸びる部分。長さは種類によってさまざまだが、数十分の1㍉(シロイヌナズナ)から2㍉(トウモロコシ)まで。色は白色。優れた感覚能力をもっている。小さな植物1個体でも、その根系には1,500万以上の根端がある。数多くの変数をたえず計測し、例えば、根の成長を正しい方向に導く機能、水、酸素、養分を探して土のなかを探検する機能等をもっている。」(NHK出版『植物は「知性」をもっている』より)(理事 髙橋佳夫)

2017年3月 1日 (水)

足尾・松木沢に、春の足音が聴こえてきました

 3月に入り、あと5日で啓蟄です。足尾・森びと広場の地面は残雪や霜柱が溶けだし、ぬかるみになっています。昨日は、防寒具を脱いで作業ができました。

P2285493

P2285501

 重機が故障したので昨日の作業は、本格的になる春の森作業がすぐに入れる諸準備をしました。毎年、撒水用のホースや蛇口が壊れたり、外れたりします。苗木にとっては沢水は命ですので、ホースと蛇口を修繕しました。

P2285496

P2285503

P2285513

 また、昨年12月に伐採した竹を土留め用に都合の良い長さに伐りました。

P2285510

 さらに、その竹の一部を使って「竹音器」を作るので、竹の脂分を燃やしました。その後は自然乾燥をさせて、足尾ふるさとの森づくり植樹祭(5/20予定)には、竹の柔らかな音質の響き(スピーカーとして)を参加者に紹介したいと、スタッフが工作の準備をしています。

P2276974

 昼食時には、通常総会での発言、今年の森づくり等を話し合いました。昨日のボランティアは、鎌田、松村、岡安、仁平、金子、福原、髙橋でした。(報告 髙橋佳夫)

森びと検索

最近のトラックバック