« 2009年3月 | メイン | 2009年5月 »

2009年4月の18件の記事

2009年4月16日 (木)

下で騒いでいても上(政治)を変えなくては駄目だ

P4150812_3

 昨日は山形県山形市で宮大工棟梁の加藤吉男さんにお会いしました。11月開催予定の「森と生きようキャンパスフォーラム2009」への協力をお願いしました。
 フォーラムの考え方をお話しすると、加藤さんからは「皆さんが国産材を使おうと言っても、外材が安ければハウスメーカーは国産材を使わない。国内に木はあっても使える木は少ない。また、現在の建築現場は大工(職人)を必要としない。今の建築法がある限り、国産材も職人も使わなくて済むようになっている」、と言われました。つまり、国産材を使うための法改正をしなくてはならない、という事が言われました。極めて政治課題であることが分かりました。
 また、加藤さんは「木造建築は柱が動かなくては駄目だ。建築に金属を使ってガッチリ動かなくしていれば木は金属に負ける。見てくれの建築では家は長持ちしない」、とも言ってくれました。私たちの建築に関する常識が非常識であることに気づかされました。その他にも加藤さんは、建築現場での話や木の話を私たちにしてくれました。フォーラムへの出席については後日、日程調整をすることになりました。昼には、山形そばをご馳走になりました。加藤吉男さんありがとうございました。
 午後には、間もなく満開を向かえる長井市のサクラを見ました。約800年も生きている「釜ノ越ザクラ」という、見事なヒガンザクラでした。(写真・左が加藤吉男棟梁、右は妹の陽子さん)

P4150816_3

2009年4月13日 (月)

本物の“森びと”を目指して「塾」オープン

P4050704

 足尾で315段の階段を、1日に2往復して三日間の作業をするとさすがに疲れが溜まります。そんなわけで、昨日は第1回の「森びと塾」がありましたがブログを更新できませんでした。しかし、夏日がこんなにも続くと内心は、雨乞いをしたい心境です。
 昨日の第1回「森びと塾」には30数名のインストラクターが受講してくれました。午前中は曇りがちであった天気は、昼頃からは晴れました。午前中は「笠森寺」の自然林(鎮守の森)を千葉県森林インストラクターの皆さんの案内で散策しました。午後は、アイヌ古布絵作家・宇梶静江さんの講演を拝聴しました。
 宇梶さんが講演のなかで語っていたのは、動植物はアイヌが生活の中に生きかすためのもの。それは食量となり、衣類や薬となったり、自然からの情報発信となる、と言います。ゆえに、人は森に生かされていることに感謝し、森(自然)を破壊しない、と言う。物事は「大地」という視点から考えるていると人間社会の偽りが透けて見えるようだ、ということを言っているようでした。
 いのちの森づくりは森を破壊するものたちの本音を見抜き、その行為を許してはならないことだ、と思いました。宇梶さんはそんな祖先(森びと)の生き方を私たちへ訴えているようでした。

P4120840

2009年4月11日 (土)

未来の森へ、階段を一歩一歩踏みしめて

P4110798

 今日も気温が26度になりました。快晴の中での作業は階段作りです。今日の作業は私と岡安事務局スタッフの二人で行いました。竹かごに杭を8本程いれ、直径20㎝長さ130㎝のヒノキの間伐を担いで、作業現場まで登ります。今日の作業では18段の階段を作りました。
 ところで午後の作業に向かう途中、梟と遭うことができました。今回で2回目でした。翼を広げると約1㍍ーもある大きな梟でした。梟が棲める環境になっている自然の力に感謝しました。
 連日、高所で階段作りをしているとはげ山となった山に土を貼り付け、草の種を蒔いてきた方々の苦労が胸に染み込まれるようでした。私たちのように2~3日の苦労でなく、何十年間も重労働を続け、植物が生長できる環境をつくってきた方々の苦労を考えると、その労苦に頭が下がります。仕事とは言え、その心に感謝がいっぱいです。
 連日20数度を超す気温が続いたせいか、「森びと広場」に植えたマメザクラのつぼみが膨らみました。このサクラは、3年前に北海道旭川市から植樹に参加してくれた「MS会」の方々が植樹してくれたものです。はげ山となった松木の山々を背後に、このつぼみを見ている時間は心が和む瞬間です。

2009年4月10日 (金)

救命処置の手順を修得しました

P4100785

 今日の朝もウグイスの鳴き声で目が覚めました。天気は朝から快晴で、昼の気温は26度もありました。午前中の作業は、階段作りと撒水でした。連日の晴天で苗床の水分は蒸発し、ビニールポット内の土はカサカサ状態となっていましたので、たっぷりの水を与えました。他のメンバーは351階段を登り、その上の階段10段を作りました。
 午後は13時から16時まで、日光市消防本部足尾消防署の山中隆緊急教命士から応急手当の講習を受けました。受講したのは森びとインストラクター、事務局員、事務局スタッフの10名でした。
 森づくりを行っている松木沢周辺で緊急事態が発生した場合、携帯電話の発信が困難な環境で、その上悪路を走ってこなくてはならない場所では、119番通報しても救急隊員か現場に到着するのに時間がかかります。そんな時、病院に行くまでに応急手当をすることで、怪我や病気の悪化を防ぐことが大切です。特に、心臓や呼吸が急に止まってしまった場合、そこに居合わせた人ができるのが応急手当です。講習では、応急手当の基礎知識、救命処置、止血法とその他の応急手当を学びました。実習では、心肺蘇生法とAED使用の手順を訓練しました。
 受講してみて感じたことは、心臓や呼吸が止まっているのかいないのかを発見することで、早期発見には、呼吸音を聴く、目や手そして腹などを見る、顔色や汗などを感じる等、私たちの五感の働きが重要である、ということでした。常に、五感を磨くことの大切さを改めて学びました。山中さんありがとうございました。

P4100788

2009年4月 9日 (木)

JR貨物労組の植樹会場にもう一歩

P4080759

 「どくだみ荘」の朝はウグイスのさえずりが聞こえました。活動日の朝はJR日光駅前にボランティアの方を向かえにいきます。今日も迎えに行き、現地待ち合わせの皆さんとは9時45分にドッキングします。10時、今日の作業打ち合わせを行い、今日は撒水をするグループ、杭を作るグループ、階段を作るグループに分かれて作業しました。今日の気温は、昼頃に24度まで上がり、カラマツの芽もふっくらとして黄緑色に変化して、太陽から一杯の栄養をいただきます。
 今日は、JR貨物労組の担当者Nさんが現場を訪れ、10月に行う森づくりの流れと場所を頭に焼きつけました。彼は本日、階段用の間伐材1本を持って階段作りの場所まで登っていきましたが、途中で息が切れてしまい、挫折しました。昼食では、事務局スタッフの皆さんから色々なアドバイスを受けて、午後は間伐材を持って3往復しました。Nさん、お疲れ様でした。
 事務局スタッフの松村さんは、「どくだみ荘」の私たちに里芋とネギを持ってきてくれました。今日の夕食は、その芋を食材にして、芋の煮っ転がしを作って食べました。松村さんありがとうございました。明日の午後は、足尾消防署の方から「緊急救命講習」を受けます。

P4090770

2009年4月 8日 (水)

身を守る武器、五感を磨きました

P4080747

 カラマツの芽の色が赤っぽい色から黄緑色に変わりつつある臼沢です。本日は間伐材を均等に切り、杭もつくりました。今年の植樹は年8回行うので、昨年の秋に行った階段作りでは足りません。そのために今日から12日までの間、新たな植樹会場用の階段を作ります。その準備と階段を作る作業を行いました。
 年々階段が増え、登る距離も長くなり、背負子に杭を数本入れ、間伐材を一本持って傾斜が30度もある階段を登っていきます。現場に着くと顎がでて、脚が震えます。そんな気持ちがよい疲労感を感じながら、今日は階段を14段作りました。
 東京から来てくれたSさんは初めての作業でした。彼は、間伐材でも使える物とそうでない物を、切る前に選別することの大切さ基本を学びました。ヒノキを叩いて、その音で見分けることを学びました。山登りが好きな彼は、「このようなことが分かっていれば、山でも生活でも自分の身を守ることができる」、と感想を述べてくれました。生きていくための五感の大切さを実感してくれました。
 その他に今日は、栃木県日光治山事務所から黒土を提供していただきました。これは、「松木の杜」づくりに欠かせない黒土ですので、日光治山事務所の皆さんには感謝です。ありがとうございました。

P4080716

2009年4月 5日 (日)

樹に宿る日本人の文化を心に植えよう

P4050698

 今日は「『樹に宿る』上梓を祝う会」という出版パーティーに出席してきました。著者は、私たちが3月21日に足尾町阿蘇沢奥で遭うことができた江戸時代から生きているミズナラを紹介してくれた影山さんです。祝う会には250名程の関係者が出席していました。私は、写真を添えて阿蘇沢奥のミズナラに遭えたことを報告してきました。また、大人の絵本・『サルと人と森』の論評をお願いしてきました。
 昨日は事務局会議を開きました。今年度の事務局メンバーは若返りをしました。新事務局メンバーは、4年間の森づくりで森びとの基盤を確立してくれた旧事務局メンバーからバトンタッチされて初めての仕事をしました。4時間に亘る会議では、5月と6月に開催される足尾と八幡平の森づくりの基本的な内容を確定し、事務局の作業分担を決めました。
 その後、17時から旧事務局メンバーの慰労と激励会を行いました。激励会では、先輩たちから、森づくりにかけた生き方を語って頂きました。そこでは、森づくりは人間の都合に合わせるな、手を抜くな等の檄を受けました。事務局の先輩の皆さんありがとうございました。新事務局メンバーの皆さん、山と心にたくさんの木を植えていきましょう。

P4040692

2009年4月 4日 (土)

“橋”の骨組みを組み立てました

Img_2003

 正会員の皆さんの協力で通常総会が終わり、4月1日には足尾現場で橋造りが行われました。この橋は今年から始まる「松木の杜」づくり会場に通じるものです。「松木の杜」会場は森びと広場の東側にある1万㎡の平地ですが、この平地まで行くには約5㍍の溝を越えなければなりません。この溝を渡るために橋を造っています。
 木材は那須町から運びました。木材は森びと那須ファンクラブの職人たちが伐り、皮を剥いて運びました。現場では、重機を使って穴を掘り、写真のように木材で骨組みを造りました。ファンクラブの皆さん、お疲れ様でした。今後は、この周辺の溝を利用してビオトープも作って行く予定です。お楽しみに。
Img_2005

森びと検索

最近のトラックバック