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2008年6月の14件の記事

2008年6月30日 (月)

自然を征服できる、とする考えは地球と人を破壊する

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 昨日(6/29)、第4期「森びと教室」(3回目)が日光市足尾町で開講しました。4名の欠席がありましたが、受講者24名は午前中の講義と午後の実習を受けました。
 講義は、「世界の異常気象」と「遺伝子組み換え食品」をテーマとして、その現状と原因を探るものでした。講師は、大石正道先生(理学博士)です。質疑を通じて、地球温暖化の原因は人間の影響であり、世界中の人々が知恵を出し合って国際的に協力していかない限り、この地球は救えないことを学びました。また、遺伝子組み換えでは、組み替え作物の作付け面積が年々拡大している中で、私たちは遺伝子組み換え食品の知識をどん欲に得ていく大切さを学びました。とくに、遺伝子組み換え技術を使わなくとも、品種改良によって良質の作物が生産できることも学びました。
 午後は、苗分け作業の実習です。昨年秋、どしゃ降りの雨の中でドングリ5万個以上を蒔きました。このドングリは6割から7割程度が発芽し、眩しいほどの若葉をつけています。赤ん坊の苗木の根をポットの中で充満させる環境づくりが苗分け作業です。受講者の皆さんはテントの中で、100年先を生きる人間のために生命(いのち)の森の主役になってほしい、と丁寧に苗分けを行いました。
 受講者のみなさんお疲れ様でした。大石先生ありがとうございました。

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2008年6月27日 (金)

 横国大の生命(いのち)森は元気だ!

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 本日(27日)、「森と生きるキャンパスフォーラム2008」の会場になっている横国大のキャンパスを訪れました。JR横浜駅からバスに乗って最寄りのバス停に向かいましたが、降車するバス停を過ぎてしまい、一行は歩いて最寄りのバス停に戻りました。梅雨の合間の汗ばむ天候でしたので、汗を拭きながらキャンパスに向かいました。
 ところが正門に近づくとその暑さは感じられず、むしろ爽やかな風が私たちを迎えてくれました。キャンパスは小高い丘に建てられているからかもしれませんが、その爽やかな風は宮脇昭最高顧問の指導で創られた横国大の生命(いのち)の森から吹いていました。国道1号線沿いの気温と正門の気温の温度差が明確に分かりました。横国大の森はキャンパスに元気を吹き込んでいるような気がしました。
 フォーラム会場はとても立派な建物です。大きさも、静けさもそして設備も整っており、この会場で地球と共に生きていくためのフォーラムが開催できることに感謝です。意義のあるフォーラムを創りだしていくために、スタッフは更に汗をかいて準備をすすめていきます。
 会場の入り口には、ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんがキャンパスを訪れた記念に植樹をしたプレートが建てありました。プレートの周囲は子どもたち、学生と教職員のみなさんが200本の植樹をしました。その木々はすくすくと育っていました。
 地球を救おうとしているみなさん!「森と生きるキャンパスフォーラム2008」をみなさんのパワーとアイデアで創りだしましょう。会場案内をしてくれた西野さんありがとうございました。

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2008年6月25日 (水)

 育てた苗木が北東北の地に根を張る

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 森びと・みちのく事務所が青森市で育ててきたミズナラの苗木は青森県と岩手県に根を張りました。晴天の6月8日、青森県では八戸市内で行われた「カモシカの森」植樹祭(八戸住金鉱業主催)で根を張りました。 これらの植樹祭には森びと賛助会員の皆さんが参加し、青森市内で3年間大切に育てきた苗木を植えてきました。「カモシカの森」づくりでは、石灰堀り跡地の傾斜地で約1千名の皆さんが宮脇昭先生の指導を受けて、4万6千本の苗木を植えてきました。
 参加した二人からは、「35度の傾斜地で大変であったが、参加者間が声をかけあって協力し、丁寧に植えてきました。植え終わって、森づくりは私たちが本来もっている心を思い出させてくれた。この心を世界中の人々が取り戻せば、戦争はなくなり、自然溢れる平和な世界になるのではないかと思いました」(森びと会員・三津谷さん)。「木も人間も一人では生きられず、共存して生きることが大切だと思いました」(森びと会員・千田さん)、という感想が新宿事務所に寄せられました。
 もう一箇所は、岩手県滝沢村内で開かれた「第2連合の森」植樹(岩手連合主催)でした。この森づくりに参加した及川さん、佐々木さんからも感想が寄せられました。会員のみなさん、生命(いのち)の森づくりで爽やかな汗を流して、お疲れ様でした

2008年6月23日 (月)

子どもたちの未来に乾杯!

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 昨日(6/22)、栃木県宇都宮市内で植樹をしました。遅い梅雨によって雨の中での植樹か、と思っていましたが、10時から11時半頃まではなんとか雨が降らず、植樹際は盛会のうちに終わりました。
 この植樹祭は宇都宮市の主催ですが、舞台監督は市職員の小柴さんです。彼は第1期「森びと教室」の修了生です。「もったいないの森・長岡」植樹祭として実現したのが昨日でした。植樹に参加した450名(参加者とスタッフ)の皆さんの満足げな顔をみると、彼は自然(地球)を大切にする心を、多くの皆さんに植えられたようです。
 彼のその心を支えたのが、現場で植樹を手伝った森びとインストラクター19名でした。東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県そして栃木県各地から参集してくれた彼の同期生や後輩のみインストラクターは、元気な声を出して参加者の親子やご年輩のみなさんへ植樹のアドバイスを行いました。1時間程で3100本の植樹をしましたが、インストラクターは植樹会場のチェック、マルチングの整備や道具類の片付けなどを行い、遅めの昼食を済ませました。
 私が担当した班ではボーイスカウト達がはりきって穴を掘り、土を混ぜ合わせ、ほっこらした土中へ苗木を植えていました。親子も一生懸命になって木を植え、子どもたちもマルチングの木の皮をたくさん運んでいました。大人からの押し付けでなく、自主的に、自然な姿で植樹している子どもたちの様子をみていると、森の大切さ、本来、誰もが持っている支え合う意識が目覚めていく様に、胸が熱くなりました。子どもたちの未来に乾杯です。
 そんな舞台を創ってくれたインストラクターのみなさんありがとうございました。そして小柴さんお疲れさまでした。
 

2008年6月17日 (火)

地球が危ない!今、人類最大の危機?

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 世界各地で大地のしっぺ返しを受けている私たち。自然災害の原因は、温室効果ガスによる地球温暖化。このガスは自然を征服できるという傲慢な考え方と限りない豊かさの追求によって排出されています。各国政府と企業は地球温暖化防止策を何かと議論していますが、その内容は国益や企業の利益がぶつかり合って、最優先されるべき生命(いのち)がないがしろにされています。
 世界には「環境難民」と言われている人が一千万人もいるそうです。バイオ燃料生産の競争が加速するればするほど、地球上の酸素を生産している熱帯雨林、さらには二酸化炭素吸収している熱帯雨林が乱伐されてしまいます。私たちは地球とともにこれからも生きていけるのかと、誰もが心配しているのではないでしょうか。
 心配しているだけでは生きていけません。世界の子どもたちや若者たち、そして市民は地球とともに生きていくための活動を地道に続けています。アフリカでもベトナムでも日本でも、森づくりやドングリ苗づくりをやっています。しかし、それはほんの一部でしょう。

  地球温暖化防止策を探る若者フォーラム

 私たちは地球温暖化防止の進路を生命(いのち)の森へ!、舵をきれることを願っています。この舵は若者たちが握ります。
 そんなことを願って私たちは、「森と生きるキャンパスフォーラム2008」を開催します。第1回目は首都圏の高校、大学そして多くの若者に参加を呼びかけていきます。ミドル、シニアの皆さんにも是非、参加していただき、若者たちとの討論をつくりだしてくだい。開催日は7月27日・13時から、会場は横浜国立大学構内「教育文化ホール」。詳細は後日お知らせします。このフォーラムは、今年から2012年までの5年間(京都議定書の約束年間)続けていきます。

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2008年6月12日 (木)

労働組合は若人にこの地球を残す責任がある

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報道によると今月10日、アメリカ太平洋側の西海岸北部では降雪があり、山間部では一晩で60㌢も積もったという。一方、大西洋側の東海岸では熱波が続き、気温は連日35度以上を突破し、死者もでているという。地球の異常が感じられるこの頃です。
 足尾・ふるさとの森づくりでの「参加者の集い」では最後に感想を述べてくれたのは、この森づくりを最初から絶大な支援をしてくれているJR東日本の労働組合(東日本旅客鉄道労働組合)の石川委員長さんから感想をいただきました。今回も500名もの組合員・家族ともに参加してくれた石川さんは、「植樹に来るたびに緑が濃くなり、鹿や猿にも負けずに木々が大きくなっている様子を見ると嬉しくなります。毎年傾斜がきつくなり大変ですが、宮脇先生を追い抜いてあの山頂を目指して緑を増やしていきたい。私たちの組合には今年、1900名ほどが新入組合員となりました。この若者達に、“地球は危機なのだ”ということを訴えて、来年、彼らと植樹を一緒にしたいです。労働組合は若者達にこの地球を残す責任があると感じています。そのためには労働組合も本物になっていかなければと考えています。みなさんに願いがあります。私たちは警察公安から事件をつくられ、労働組合の団結する活動が強要罪にされてしまいました。憲法や労組法で保証された活動が有罪となり、その事由で会社から懲戒解雇されました。みなさんの支援をお願いします」(短くまとめました)、と訴えられていました。
 JR東労組のみなさん、植樹前の準備や植樹後の育樹・育苗作業にご協力いただき、また、参加者のみなさんに感動をつくっていただきありがとうごさます。

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2008年6月11日 (水)

ハゲ山にした責任は木を植えていくこと

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 足尾・ふるさとの森づくりは煙害や山火事によってハゲ山になった山で行っています。この土地の所有者は古河機械金属株式会社(旧古河鉱業)です。2005年から始まった森づくりには、古河機・金㈱の皆さんも参加しています。当日も本社と足尾事業所から参加してくれました。「参加者の集い」で感想を述べてもらいました。
 「ハゲ山にした原因のひとつがうちの会社です。当時は山火事もありましたが、私たちはこれを過去のことにしたくはありません。当社はこの負の歴史を反省材料にして、自然環境とともに生きていく企業に生まれ変わりつつあります。儲けるだけでは企業は生き残っていけないということを、緑になっているこの山を見て感じています。
 木を植えることによって動物たちも戻って来ていますし、その住みかも変わっています。自然環境型の社会というものができればいいなと思っています。
 当社の土地に木を植えて頂いて非常に感謝しております。私はできれば宮脇先生よりも長生きをして、もうちょっと自然の緑になるところを見とどけたいと思います。今日は非常に感銘を受けました。今後も協力していきますので、ともに木を植えていきましょう」。(幸崎さんの感想を短くまとめました。

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2008年6月10日 (火)

本物の生命(いのち)の森を足尾から世界へ

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 5月11日の「足尾・ふるさとの森づくり」では、岸井成格理事長と宮脇昭最高顧問が参加者へメッセージを発しました。植樹後の「参加者の集い」では、岸井理事長は「宮脇先生がおっしゃるとおり、今、地球はクリティカルポイントに立っている。今は議論している段階を越えているので、人類は力を合わせて木を植えていかなくてはならない。しかし、ただ木を植えればいいとういうことでなく、本物の森をつくらなくてはならない。台風とか、豪雨とかにもびくともしない森を、枯れたりしない森を、その土地に合った木を植えていかなくてはならない。そして、たまには宮脇先生の本を読みながら、私たちの武器を磨いて本物の森をつくっていかなくてはならない」(あいさつを編集しました)。
 それを受けて宮脇先生は、「森の寄生虫の立場にある人間の自然的な本能は、自分の命を守る、周囲の人間の心を守る、そして遺伝子を守ることだ。ところが今や人間は原子力まで使って、欲望をほとんど満足させるところまできてしまった。すべての生き物を好きなように征服すべきという考え方で、人間はたった2千年で地球を駄目にした。ここにきて私たちは、人間は自然と生命(いのち)の森と共生するという考え方をもういっぺん学ばなければならない。木を植えることは小手先の技術でなく、生命(いのち)を植えることであり、生命は一度殺したものはあるいは失ったものは虫ころ一匹、草一本絶対生きかえらすことはできない。今、生きているということはこれ以上の幸福はない、ということです。みなさんが未来に残すものは、札束や株券ではなく、かけがいのない生命です。この生命を育む森が、今、失われている。木を植えることは単なる小手先の技術と思わないでください。本物の森づくりは足尾にとどまらず、全日本へ、全アジアへそして世界へ発信していきましょう」(メッセージを短く編集しました)。

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2008年6月 9日 (月)

 参加者ひとり一人が心に木を植えました

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 5月11日の足尾・ふるさとの森づくりには30名以上の学生達が参加してくれました。植樹が終わって昼食と豚汁を済ませた後は、参加者の集いが始まりました。Choji(チョージ)さんの「心の森」コンサート後は、参加者の感想をみんなで共有化する時間。
 早稲田大学の大隈塾で岸井理事長と学んでいる法学部の彼は、「真っ白だった靴が泥にまみれて真っ黒になるほど自然と触れ合いました。都会では高層ビルの上を見るとか、上ばかり見ている機会が多い中で、この地に来て、地に足をつけて地に手をつけて木を植えている姿を見て、また、自分もはじめて土にまみれて木を植えてみて、人間はここまで自然と触れ合えるのか、ということがとても印象に残りました。そんなことで緑に溢れたいという気持ちになって、とりあえずTシャツを緑色の物にしようかなー、と思ってしまいました。できれば家にも楽器にも木を植えてみようか、と思いました。来年も参加したいと思っています」。
 また、私の親友である木村さんは、バス一台を貸し切って40数名とともに千葉県から参加してくれました。日頃から彼とお付き合いのある宇梶さん(俳優の宇梶剛士さんの母親)は、150㍍の階段を這いつくばって登り、標高960㍍の傾斜地で「人間の欲望のために、大地や生き物がひどい目にあっているが、ここ足尾には多くの人が集まって植樹を行っている。私も森再生のために祈りを捧げたい」と、水・酒・塩・米を供えてアイヌ方式で大地の神々に祈りを捧げました。

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2008年6月 7日 (土)

今年植えた5717本の木々は元気です

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 2㍍もの樹木に育った小さな森から階段を約150㍍登ったところが今年の植樹会場です。標高960㍍のこの地に5月11日、950名の皆さんが集まり、背負子で口や腐葉土を運び、穴を掘って5千本以上の苗木に元気を与えました。また、子どもたちやお年寄りのためにつくられている「絆の森」でも、約600本の苗木を植えました。
 群馬県太田市から参加した方は、胃を手術した後のリハビリとして木を植えてくれました。また、栃木県今市市から参加した親子は、ウドの出荷がひと段落したから木を植えに来ましたが、私は「いつも穴ばかり掘っているなー」と、苦笑いをしていました。
 第1期インストラクター認定者のKさんは、「昨年は息子を連れて参加したがインストラクタへの任務があって息子を友人に預けた。今年は息子と一緒に植樹することが楽しみでした。息子は、“去年、僕が植えた木が元気かなあー、観てみたい”と言っていましたが、二人とも木を植えることに夢中になってそのことを忘れてしまった。しかし、このことがとても嬉しく、自分たちの活動は本当に間違っていないことを痛感しました。この活動が脈々と続き、子どもたちその後との子どもたちへ、友人から友人へ、世界中に繋がってほしいと感じました」というメッセージが事務局に届きました。
 当日は肌寒い日でしたが、多くの皆さんの情熱とボランティアによって事故や怪我もなく植樹をしました。その上、サイクロンの災害と軍事政権による被害者無視の対策に苦しむミャンマー市民へのカンパをしてくれた皆さんに感謝します(カンパ額は861821円でした。岸井理事長から毎日新聞社へ届けられました)。
 植えられた木々は皆さんの感動を受けて元気に育っています。私たち事務局は皆さんの感動を大切にして、私たち人間が地球とともに生きていくために、皆さんと共に地球を壊す悪と戦っていきます。当日は、山と心に木を植えていただきありがとうございました。
 <お知らせ>
 明日、朝8時から13時間番組に宮脇 明最高顧問が出演します。テレビ局は日本テレビ、番組名は「Touch!eco2008 明日のために...55の挑戦?スペシャル」です。

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