強風に負けず「JRFUの森」を手入れ。木々の生長に笑みがこぼれる。
11月1日(土)、足尾・松木郷は前夜からの雨も上がり、青空が広がりました。9時の気温は13度、広場の木々は葉を落とし始めていました。
今日は、7月に続き今年2回目となる森作業にJR貨物労組の皆さんが来てくれました。2009年に「臼沢の森」上部の急斜面に植樹を行い、以降、「JR貨物労組の森(愛称)」の育樹活動を行っています。
ウサギやシカの食害にあい、なかなか木々が生長できず苦労しながら森作業を続けている貨物労組の皆さんですが、昨年から幼木1本1本に幹ガードを取り付け食害防止に取り組みました。
今日の作業は、午前中は7月に刈り残したエリアの草刈りと幹ガード取り付け。植樹地上部(尾根)の獣害柵の修繕。午後は「民集の杜東」の案内です。
9時に組合員の皆さんが森びと広場に到着し、作業小屋でミーティングを行いました。
初めての参加者4名を含め13名が参加してくれました。大野さんから1日の作業計画を提案し、さっそく「JR貨物労組の森」に向かいました。
「臼沢の森」入り口で、獣害防止の亀甲金網や鉄筋、幹ガード、鎌などを分担しながら背負いあげました。急斜面の階段を休み休み登り植樹地に到着。
下から上に草を刈っていくため、組合員の皆さんが横一列に並び草刈りをスタートしました。やはり人数が多いと草刈りのスピードも速いです。北側の草刈りを終えた後は南側に移動し草刈りを行いました。
幹ガードは永島さんと済賀さんがペアを組んで行いました。草に埋もれた幼木を探しながら取り付けました。
獣害柵の修繕は加賀さんと筆者、組合員の協力を得て行いました。
尾根沿いの獣害柵上部を補強したビニールの獣害防止ネットが劣化して外れたり、柵が大きく破られていました。幅1mの長さ30mの亀甲金網を北の端から南の端まで取り付けました。
北の端から針金で止めていきますが、低気圧の影響で松木川上流から強風が吹きつけ飛ばされそうになりました。急斜面で足元は草で滑り、金網につかみながら針金で縛り付けていきました。南端の取り付け終えるまで風は止まず、足を踏ん張りながら作業を行ったため腰が痛くなりました。
11時40分に作業の目途がついたので作業を終了し下山することにしました。
植樹地を眺めると木々の生長が確認できます。斜面南側は森になりつつありますが北側は食害で木々が少ないため、「来年は補植をしたい」と森づくりの希望の声が上がりました。
作業小屋に戻ると、大野さんが自家製の味噌と野菜(ダイコン、ニンジン、ゴボウ)を使った豚汁をつくりふるまってくれました。「冷えた体が温まった」と皆さん笑顔になりました。ごちそうさまでした。
午後は、「民集の杜東」を散策しました。モミジがうっすらと紅葉しはじめました。林床には苔が広がり、杜の仲間となった「フユノハナワラビ」を鑑賞しました。木々が生長する様子を見て、「JR貨物労組の森」が生態系豊かな森に生長する様子を想像しました。
その後、参加された皆さんから、森の手入れや森を散策した感想をいただき意見交換を行いました。
初めて参加した方からは、
・はげ山が森に返っていて、人間の力ってすごい。鉄の柵を持って山を登り、草を刈った。森づくりは一筋縄ではいかないと実感した。森を守れる一人になれた。
・初めて登った。険しく、こんな絶壁でやっていたことに驚いた。柵の修繕をやったが風が強く飛ばされそうになった。壊すのは簡単だが戻すのは大変。継続していかないと戻らない。継続していく。
そして、JR貨物労組を代表して関東地本・菊地委員長から「参加人数が多く、植樹地全体の草を刈ることが出来た。斜面の北側が食害で木が生えていない。来年は補植をしたい。若手と一緒に、仕事で疲れた心と体のリフレッシュも兼ねて植樹をする。」と抱負と強い決意が語られました。
JR貨物労組のリーダー、若手の皆さんお疲れさまでした。そして、貴重な水の差し入れありがとうございました。
気候変動の影響は鉄道にも被害を与えています。河川に架かる鉄橋が流されたり、線路の道床が削られ列車の運行に支障をきたしています。この夏は大雨が駅に流れ込み浸水する被害も出ています。
仁平先輩と一緒に、二酸化炭素を吸収し、酸素を供給してくれる森を育て続ける貨物労組の皆さん。「森は友だち!」を合言葉に、地球環境と人間(生物)の命を大切にする心を育む「母なる森」づくりを行っていきましょう!
本日の森作業参加者は、永島さん、大野さん、加賀さん、済賀さん、JRFUから伊藤さん、岡さん、中島さん、菊地さん、東城さん、梶村さん、吉岡さん、兼子さん、守屋さん、吉井さん、菊田さん、中村さん、山崎さん、筆者・清水でした。
(報告:清水卓)






























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