心に植えた森づくり15年の心得・・・その➀
昨日は、15年間のNPO法人としての森づくり活動の幕を締めさせていただきました。全国から活動支援してくれました森ともの皆さんに心から御礼申し上げます。と言っても、15年間の森づくりを行ってきた私たちは、昨日の午後、新生「森びとプロジェクト」という任意の団体を結成し、NPO法人として活動してきた森づくりの実績と社会的な意義を磨き上げ、新たに“山と心に木を植えていく”活動を行っていきます。これからも地球温暖化にブレーキをかけていくための森づくりへのご支援、ご協力をお願いします。
今後のブログでは、幕を締めた15年間の森づくり活動が私たち人間に教えてくれたことを紹介していきます。私たちが木を植えてきた場所は、足尾銅山の煙害で荒廃地となった草地、八幡平市の旧松尾鉱山跡地の荒廃地です。足尾は今でも土砂流出防止に植えられた外来種の草地が広い、松尾鉱山跡地は硫黄製錬滓を堆積させた草地で、今でも広大です。草地を放置していれば半世紀たった今でも草地です。私たちは、この地を耕し、土や炭等を混ぜて土壌を作りました。
これから迎える冬は、松尾鉱山跡地の苗は半年以上が雪の下、足尾・松木沢は禁猟区で鹿、猿、ウサギ、イノシシが集まり、獣害が多い地域です。春から夏には、幼木と草の競争が激しくなります。
このような自然環境の中では、「寒いから、暑いから」と言って、獣害対策、草刈りを止めるわけにはいきません。“森は人間の都合では育てられない”ということを私たちは学びました。また、木を植えても枯れてしまう率は高いのですが、枯れ木はやがて土になるように、何もしないと荒廃地の草地は永遠に草地であるということを知らされました。
(理事・高橋佳夫)
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