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2019年11月の27件の記事

2019年11月 8日 (金)

地球温暖化にブレーキをかけるには、やはり森づくりが一番

 今日は立冬、暦の上では冬の始まりです。今年も猛暑、大型の台風が日本列島に上陸し、各地に甚大な被害をもたらしました。いつの間にかに夏が終わり、秋になったと感じていたのですが、もう冬に…。関東では朝夕の冷え込みが続き、紅葉の色づきも進み、見頃を迎えています。四季のバランスも崩れてきています。

20191108_203018_1_3  そのような中、イギリスのBBCニュースでは、“気候変動の危機的状況は「明らか」、最新報告書、科学者1.1万人が支持表明”と報じていました。記事では、科学者たちは脅威の規模について世界に警告する倫理的な義務が自分たちにはあると説明。「さまざまな気候変動会議が行われているものの、有用な措置が取られていない」ことに研究者らはうんざりしている一方、「世界で広がる抗議運動には望みを抱いている」とのこと。この報告書では、早急に対策を施せば大きな変化を生み出せる6つの領域(エネルギー、短期間の汚染物質、自然、食料、経済、人口)が紹介されています。その中の自然には、森林破壊を止め、森や草原、マングローブ林などを回復させれば、二酸化炭素の吸収を助けられる、とされています。

15732109771102630357344114853825__2  私たち人間は長い間、森からもたらされる恵みを享受し、畏敬の念を持って接し、命を守ってくれる存在だったように思います。しかし、世界では経済優先のライフスタイルの発達により、森の伐採を進め、豊かな水・土地・環境が破壊され、すべての生き物が生存不安定な時代に貶められてしまっていると言わざるを得ません。

 今年6月に森びとでは、安倍総理大臣に「地球温暖化にブレーキをかける要望書」で、学校の授業に体験型環境教育を取り入れることや、公共地等への国民参加の植林活動の呼びかけを、などを含んだ要望書を提出しましたが、残念ながら動きはありません。フィリピンでは、学生に対し卒業前に少なくとも1人10本の木を植えることを義務づける「環境のための卒業遺産法」ができました。また、アイルランド政府は、温暖化対策として今後20年にわたり毎年2,200万本、合計4億4,000万本の木を植える方針を打ち出したそうです。

15732118431214871807271951407993__2  このまま何も行動しなければ、想定外の異常気象が来年以降も続くでしょう。しかし、人間は自然をコントロールすることなどできません。少しでも地球温暖化にブレーキをかけるために、評論家ではなく、行動をしていきます。(東京事務所・小林敬)

2019年11月 6日 (水)

一部政治家の地球破壊行為は許さない!市民にできることは沢山ある!

 トランプ米政権は昨日(4日)、「パリ協定」離脱通告文書を国連に提出した。離脱撤回をしない限り、1年後には正式に離脱する。二酸化炭素の排出量が中国に次いで世界二位のトランプ大統領の自然破壊の暴挙をこれ以上許してはならない。昨日から、テレビに登場するトランプさんを観る度に怒りが治まらない。

Photo 足尾の寒桜

 そんな中、国連に提出した「地球温暖化にブレーキをかける要望書」(9月実施の「国連気候行動サミット)に対する返信を紹介する。「このたびは当事務局あてにご意見をお送りいただき、ありがとうございました。事務総長に代わりまして、お礼のご返信さしあげます。いただきましたご意見は内容に留意し、丁重に拝読いたしました。およせいただき、ありがとうございます。国際連合の目的と活動に関心をお持ちいただき、また、時間を割いてご意見をお寄せいただきまして感謝申し上げます。」(国際連合 事務局グローバル・コミュニケーション局お問合せ窓口)。同時期、安倍政権にも同様の要望書を提出したが返信は無かった。

1920191103 中倉山から見下ろした私たちの植林地(左上・中下・右の薄茶色の地)

 日本の経済優先の地球温暖化政策にも怒りが治まらないが、少し気持ちが休まり、嬉しくなる情報がある。 

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Photo_3 竹で土を耕す?

Photo_4 苗木を植える

上の写真はフィリピン・ベンゲット州ルボ村の村民が「足尾スペース」で苗木を植えている様子。2年前から始まった鉱山跡地の森づくりのモデルスペースで、木々を育てている。

Photo_5  この森づくりは住民主体ですすめているが、その姿勢が行政から認められ、強制はこの活動に側面支援をしてくれているとになった。足尾現地で学んだ現地のアリスさんの定期的な行政への報告によって、村人の活動に理解が深まったらしい。村では、第2の「足尾スペース」づくりの案が話題になっているという。

Photo_6 この笑顔で気持ちは和む

 村内に森づくりに参加する人が増え、森づくりが広がってきているようです。また、「足尾スペース」の土留めの手法等が行政やNGOから評価されているという。(WE21BGA 園田久美子さんより)

Photo_7 花を落とした後の彼岸花(「みちくさ庭園」)

 一部政治家の地球破壊という暴挙に怒りながら、その“怒りを実践に活かす”ということが私たちには求められている。(理事 髙橋佳夫)

2019年11月 4日 (月)

足尾・松木渓谷の穏やかな秋の青空の下で自然を愛する心の交流

薪ストーブの煙突からの煙が上下左右に流れる南風が吹く秋の青空の「みちくさ」。

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Photo_3  朝の室内掃除をしている9時頃、ひとりの若者が「バッジありますか。沢入岳はこちらでよいですか」と言って舎に入ってきました。バッジを差しあげると、川越市から来た若者は「出直してきます」と言って戻っていきました。

Photo_4  10時、元舎人の唐澤さんが手伝いにやってきました。3人でコーヒー飲んでいると、親子が寄ってくれました。コーヒーを飲みながらの話しは、日本のアルプスを登った経験のある母親のDNAが娘さんに受け継がれているようで、二人の山歩きの話しと足尾の自然の話しで場は盛り上がりました。中倉山の素晴らしさを娘さんに話すと、娘さんが登ってみたいとなり、その時が来たら唐澤さんが案内することになりました。

Photo_5  12時前、“ドーン!”という音がすると同時に「みちくさ」が縦に揺れました。地震だと思いラジオニュースに集中していると「震源は栃木県北部で震度2」ということでした。「みちくさテラス」で昼食を摂っていた森びと専属カメラマン?田口さんもびっくり。テーブルのペットボトルが宙に浮いたと驚いていました。

Photo_6  3人で昼食を摂っているとジャスパーさん、ダニエルさんが寄ってくれました。二人とも米国人で、高崎市で仕事をし、足尾グランドキャニオンを見に来たと言っていました。「みちくさ」まではグーグルのロードマップを見て歩いてきたそうです。

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Photo_8  ストーブの上で焼いていたさつま芋とコーヒーを二人にご馳走すると、「とても美味しい」と言ってくれました。ひとしきり二人の休暇の過ごし方の話しになりました。

5  本日の訪問者は6人でした。「みちくさ庭園」内のツワブキと菊の花には今年最後の蜜を求めて虫たちが群れていました。

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Photo_10 臼沢の森は日毎に森の秋祭りの本番へ化粧を濃くしています。

Photo_11  放射能線量は0,116μ?/h、舎人は高橋、仁平でした。(報告 髙橋佳夫)

2019年11月 3日 (日)

冬の足音が・・・ まだ紅葉も見頃

昨日は、11月としては少し暑いくらいでしたが、今日は一点して寒い一日でした。みちくさのオープンの準備をしていて温度計を見たら気温が10℃なので、訪れてくれる森ともみなさんが、寒くないようにストーブに火をつけて室内を温めました。炎をみていると身体と心がホットします。

Photo_37 オープン時には、曇っていましたがお昼頃になるとお天とうさまが顔を出してくれたら、気温も一気に20℃まで上がってきて少し暑いくらいでした。

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Photo_39 みちくさの周りは、赤やオレンジの洋服をまとった木々たちが綺麗でしょと我々に見せびらかしているようでした

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Photo_42 松木の杜の紅葉と寒桜の白がとてもマッチしていました。 寒桜も見頃

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Photo_44 お昼頃、群馬県大間々から、松木渓谷に散策に来た男性3人がみちくさのテラスで食事をしてから、立ち寄ってくれました。 室内に展示している手ぬぐいを購入されて、職場の方にも見せると写真を撮っていました。 美味しい柿をいただきました。

Photo_45 桐生と茨城からきた男性2人の方も松木渓谷をみた帰りに寄ってくれました。銅を精錬したあとのカラミをみていると山肌に黒いシートでもかぶせているようだと言っていました。

本日の放射能線量 0.110usv/h      天候曇りのち晴れ 気温 10℃ 舎人(小井戸・武田)

“無言の語り木”のブナに元気をプレゼントすることができました

 待ちにまった本日(11/3)、「中倉山のブナを元気にする恩送り」担当者の一人としてなんとか成功させたいと、昨夜は9時に寝ました。東の空が少し明るくなった森びと作業小屋(足尾松木沢)に到着したのは5:30、気温は6℃でした。薪ストーブに火を入れお湯を沸かし、コーヒーを飲みながらスタッフの到着を待ちました。

Photo_17 まだ暗かった森びと作業小屋

 集合時間の6時前にはスタッフが到着、前日準備しておいた培養土、植生袋、ハンマー等を車に分散して積み込みました。先発隊は荷物を積んで登山口に到着、協力者を迎える準備をして、先般隊は7時10分に出発しました。最低10㎏の荷を背負い、つづら折の山道を登って行きました。

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Photo_19 (歓迎してくれたトチノキ:上とブナ:下)

Photo_20  9時半頃には、「孤高のブナ」斜面に到着。早速、作業の準備に入りました。協力者が到着する前に、ブナの根を保護するための麻のロープを張り替え、ブナ保護の看板も設置しました。

2  現場に荷揚げしてくれた一番乗りは急遽、飛び入りで参加してくれた男性2名。お礼を述べて、後発のメンバーを待ちました。次に到着したのは、宇都宮ハイキングクラブ6名、林野庁日光森林管理署の皆さん、JREU大宮山岳部の皆さんたちが現場に到着しました。少し休んでいただき、太宰事務局員から作業方法のレクチャーを行い、草の種が入った植生袋に培養土を入れ、露出しているブナの根周囲に造った土留め内に植生袋を張りつけました。

Photo_28 露出した根

Photo_21 一人約10㌔の荷卸し

Photo_22 レクチャー

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Photo_26 貼り付け前

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2_4 (貼り付け後:上と下)

 作業が終わった後は、主催者の理事・清水からお礼の言葉、作業の感想を林野庁日光森林管理署の川添貢次長から挨拶を頂きました。また、宇都宮ハイキングクラブの猪鼻春男さん、JREU大宮山岳部の神山英男さん、飛び入りしてくれた上尾市の方、みどり市の女性から本日の感想をいただきました。

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Photo_30 林野庁日光森林管理署・川添次長

Photo_31 宇都宮ハイキングクラブ・猪鼻さん

Eu JREU大宮山岳部・神山さん

Photo_32  昼食を食べた後には、「孤高のブナ」をバックに全員の写真を撮って下山しました。

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2_5  登山口ではスタッフがお汁粉を温めて、参加者に食べて頂きました。お汁粉を食べている皆さんの顔を見ていると、笑顔がとても素敵でした。

Photo_35  多くのみなさまのご協力で本日の活動が無事終えることが出来ました。心からお礼を申し上げます。準備してくれた足尾スタッフの皆さん、お疲れ様でした。心より感謝します。(東京事務所 済賀正文)

静かなむ秋を満喫したい方を魅了する足尾・松木渓谷での出会いは心を和ます

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Photo_3 ブナの紅葉

 三連休の初日は爽やかな東風が吹き抜ける快晴の昨日(11/2)でした。8時半頃には、「中倉山に行くにはこちらですか」と男女から問いかけられました。仁田元川を案内し、二人は「時間が早いから、中倉山に行ってきます!」と言って歩いて行きました。

Photo_2  昨日の出会いは東風が運ぶ緩やかな秋風を求めて遊働楽舎(みちくさ)で出会った方々は4グループ8名でした。 昼頃までは、11/3の「中倉山を元気にする恩送り」の最終的な運営の詳細をチェックし合いました。

Photo_4  その後、松村さんがスタッフの福原さん実家からいただいたリンドウとヤマユリを「みちくさ庭園」に植えました。

Photo_6 Photo_5  そうしているうちに昼頃になり、舎の東側にある「みちくさテラス」では心地よい風に吹かれながらベンチで男性3人、女性1人が昼食を食べていました。

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Photo_9  男性3人組は初めて松木渓谷を訪れ、埼玉県から来た女性は松木渓谷上流を目指し手歩きましたが、大雨で道は悪路となり危険を回避して引き返したといっていました。

Photo_10  昼食後は、「みちくさ」の雨漏りを直す知恵を出し合いました。まずは現場ということで、色々と調べてみると雨漏り対策は屋根を設置する以外はないことになりました。その為の測量と材を検討しました。

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Photo_11  そんなことをしていると猿の群れが「みちくさ庭園」にやって来ました。ボス猿は二つ残っていた渋柿のひとつを上手そうに食べていました。

Photo_12  15時頃になると、足尾・松木周辺の山を知りつくし、足尾の山を散策のフィールドにしている栃木県矢板市のタカさんから足尾の山の魅力を沢山聞くことができました。タカさん、ありがとうございました。

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Photo_14 カンザクラ

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Photo_16 (写真上:臼沢の森、下は臼沢の森に始まった森の秋祭り)

 放射能線量は0,120μ?/h、舎人は高橋、松村宗でした。(報告 松村宗雄)

2019年11月 2日 (土)

足尾・中倉山の“孤高のブナ”を元気にする準備が整いました。

明日3日は“中倉山のブナを元気にする恩送り”です。本日は最後の荷物準備を行いました。
まずは、明日1日のスケジュールと担当者の役割、持ち物の確認するためミーティングを行いました。

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ルートの安全を確認する先発隊、参加するみなさんの参加を確認するゲートの受付担当、駐車場の担当。登山口で「ブナを元気にする培養土」の荷揚げ準備をする担当、下山した皆さんが一息つけるように“お汁粉”の準備をする担当など、連携の不備が無いように一つ一つ確認しました。同じ担当者で考え方の違いなどもわかり、1人一人が考えていることを合わせることは非常に大切だなと感じるミーティングとなりました。

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荷物は運びだしやすいように雲しゅう亭にまとめ、各担当別に荷物を分けました。培養土はイノシシ・鹿に狙われるのでブルーシートで囲いしっかりとロープで縛りました。

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駐車場も参加者に分かりやすいように看板を取り付け、明日は“森びと”のぼり旗を立てます。

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明日は11月3日、「文化の日」です。明治、大正、昭和、令和と足尾の歴史と気候の変化を見続けている“ブナ”の木に会いに行きます。「木は根、根は土」と言われますが、多くの森ともの皆さんと中倉山に登り、ブナの根を守るために、植生袋を張り付け表土の流出を押さえられればと思います。

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本日のスタッフは、済賀、仁平、小川、小西、太宰、清水でした。
(筆者:清水 卓)

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