いにしえの日光散策から未来の暮らし方が見えてきた「心の森探訪」
今日は「心の森探訪inいにしえの日光」、散策する場所は日光市長畑集落民が森と暮らす地域。参加者13名は集落の方々が快く貸してくれた西沢公民館に集いました。平木理事の進行で今年の探訪が始まり、第一期森びとインストラクターの塚崎庸子さんから散策路の紹介を受けて、10時前に会場を出発しました。
ここの集落は古くは林業が盛んなところで、1200年前から1956年頃にかけて森に寄り添ってきた先人の文化が沢山残っていました。集落が見下ろせる道を歩いて行くと、蕎麦畑や稲を刈った後の田んぼがのどかで清閑な集落をつくっていました。道端には、地蔵さんや観音さんそして神社が祀られ、森に寄り添って生きてきた先人たちの想いが感じられていました。
沢沿いの林道に入ると、台風19号の大雨で多くの木々が倒され、流されてきた痕跡が残っていました。
そこには、1858年に二宮金次郎が植えた(実際は弟が植えた)600本の檜が育っている「二宮林」がありました。この集落では、金次郎が集落民が欠かせない水を溜める林、コメ作りに必要な水を流す掘りを造ったところです。
昼過ぎに公民館に戻り、平木理事が心を込めて作ってくれた「けんちん汁」をご馳走になりながら昼食を摂りました。
13時からは、福田彦一郎さん(㈱大和木材代表取締役)から森と暮らしてきた地域の文化と森と生きていくことの大切さの講演をいただきました。
話しの中では、気候変動化にある中で、日本の造林政策を問い直し、針葉樹林が流木被害を拡大させないようにしなければならない。針葉樹林を間伐し、森の機能別に区分けした森づくりの大切さを訴えていました。
その後、参加者による意見交換を行い、先人たちの知恵を未来の暮らしに活かしていくことの大切さを感じ取りました。交流会は、「パリ協定」実行年の来年からの森づくり活動のヒントが浮かび上がる内容になりました。
案内してくれました塚崎庸子さん、参加された皆さまありがとうございました。(報告 大野昭彦)
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