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2019年8月の25件の記事

2019年8月 7日 (水)

“森に寄り添って生きる”ことを次世代に遺したい

Photo 臼沢の森から松木川を見下ろす(昨日)

 月日が経つのがすごく早い気がしています。暦のうえで明日は秋です。昨日の森作業では秋を感じませんでしたが、奥山の麓では立秋を感じさせる花が咲いています。

Photo_2  昨日は作業終了後、車で約四時間かけて群馬県の奥山に向かい、今日はその疲れをとっています。朝のテレビニュースを観ていて、次世代に「遺す」ということを考えさせられました。映画監督の大林宣彦さんが、体調が悪いにもかかわらず広島原爆の忘れられない経験を次世代に遺す活動を続けていました。

Photo_3 昨日の中倉山

 森づくりに携わってきた私が“遺す”ことは何か、と温泉につかりながら考えてみました。言葉として出てきたことは、“人間は森に寄り添っていかなければ生きていけない”ということ位でした。荒れ地や草地を耕さなければ草木は根が張れないことを体験してきましたし、その後も幼木が草や草食動物との競争に負けない環境を整えていかなければ森は育たない、ということも経験しています。

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P8076883  作品などと言うものではありませんが、次世代へ“遺す”大切なことだと思っています。全ての生きものの命がつながっていく源であり、暮らしの基盤であるこの地球を永遠に!という思いです。薄暗い雷鳴が聴こえる森の中でこんな話をしながら、週末の舎人当番を待っています。(スタッフ 仁平範義)

2019年8月 6日 (火)

地に響く雷鳴を体感しながら森作業

 外気温度は30度以上の今日、「臼沢の森」の中は27度。今日の森作業は2017年に植えた「臼沢の森」の草刈り。朝のミーティング後、臼沢の森内の階段を登り、「臼沢の森」と最上段の会場に到着。

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Photo  途中、クリの木が倒れていたるのでその原因を確かめていると、幹に爪跡を発見。クマがクリの花の匂いに誘われて木に登り、折れてしまったのではないかと判断した。階段の途中には、石がひっくり返され、蟻の巣の跡があったので熊の仕業に間違いないとなった。

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Photo_3  11時を過ぎると濃い灰色の雲が臼沢の森に近づき、遠くでは雷音が聞こえだした。早めの判断を行い、草刈りを中止して下山した。

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Photo_8 草刈り前

Photo_9 草刈り後

 作業小屋に着いて、早めの昼食を摂っていると久しぶり雷光と地が揺れるほどの雷音。雨粒が大きい雨が降り出し、途中から雹混じりの大粒の雨が暫らく降った。

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1_2  1時間程で雨が上がり、昨日、途中で作業を止めておいた「新松木の杜」の入口を仕上げた。作業後、「新松木の杜」に咲いたヤマユリの花を見た。昨日よりも花が開き、その花は雨上がりの森内に懐かしいヤマユリの香りを漂わせていた。

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Photo_12  本日の森作業は鎌田、松村宗、仁平、加賀そして筆者でした。(報告 髙橋佳夫)

2019年8月 5日 (月)

人はこれ以上、海と大地を温めず、森に寄り添って生きるべし!

P8056769  少し身体を動かすと汗がびっしょりになった足尾松木沢。10時過ぎに森びと広場に着くと、「うんしゅう亭」に机と椅子が並べられ、軽トラに積んだタンクの水で「うんしゅう亭」内に散水していたスタッフ。今日は、足尾丸ごと井戸端会議の山田さん案内されてきた「神奈川県社会化部会」の先生たちへ森びとの活動の一端を紹介する日。

P8056800  それまでに時間があったので、昼食後は「新松木の杜」入口を移動した。1時半の作業なので、テキパキとやってのけた。

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2  外は立っているとボォーする位の暑さだが、「うんしゅう亭」内は涼しい。30分の時間で、私たちの森づくり概要を紹介し、質問をいただいた。30数年前の岩だらけの地がどうして緑になっているのか等の質問を受け、草地から森となり、熊が昼寝するほどに森が育っている話をした。

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Photo_4  新松木の杜にヤマユリが花を咲かせた。幼いころの香りがした。本日のスタッフは、鎌田、橋倉、仁平そして筆者でした。(報告 高橋佳夫)

2019年8月 3日 (土)

猛暑から一転、バケツをひっくり返したような豪雨の足尾・松木沢

関東地方は、梅雨明けから連日の猛暑。命にかかわるような高温です。ここ足尾・松木は標高700m位あるのですが、それでも9時の「みちくさ」の寒暖計は34℃です。熱中症にならないように水を十分補給していくことにしました。今日の舎人は、筆者・加賀と松村宗雄さんです。午前中は加賀が苗床の散水をすることにし、午後は松村さんが「みちくさの庭」の草取りと花に名札を付ける作業をすることにしました。取水口の点検に行くと、泥が3分の1位の高さまでになっており、泥の取り除きから始めました。写真はほとんど取り除いたところです。

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Cimg9373 驚いて出てきたカナヘビ

散水が終わり一息ついていると、何やら雲の気配がおかしくなってきました。新松木の杜のヤマユリの観察を頼まれていることを思い出し、雨が降らないうちに見てきました。

Cimg9370 桜の木が折られています。きっと熊の仕業でしょう。ヤマユリは、残念ながらまだ咲いていませんでしたが、蕾はかなり膨らんできています。あと3~4日でしょうか。

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P1030460 新松木の杜のゲートを閉めようと悪戦苦闘していると、何の前触れもなくいきなりバケツをひっくり返したような雨が私の頭上に落ちてきました。傘は念のために持ってきたのですが、傘を差しながら、カメラを守りながら、ゲートの鍵はなかなか掛かってくれません。雨と汗でびっしょりになりながら「みちくさ」に戻りました。昼食後、雨は30分もすれば止むだろうと思っていたのですがなかなか止みません。13時頃からは雷も鳴り、雨は一層強くなってきました。松村さんは午後の作業は諦めて、名札の製作だけを行いました。中々草花や木々の名前が覚えられない私のような人のためにと作ってくれましたが、設置は後ほどにしました。

P1030467 結局、雨は2時間近くも降っていました。雨上がりに松村さんが「カメラ!カメラ!と呼ぶので行ってみると、蝶々は頭を上下につけているようでした。これは、蝶々の交尾ではないかと話していましたが、このような蝶々は初めて見ました。

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P1030484 鹿の親子も姿を見せてくれました。「みちくさの庭」のアジサイも、まだまだ小さいのですが綺麗な薄紫や青、白の花を咲かせています。来年はもっとたくさんの花が咲き誇り、その美しさに感動を与えてくれると思います。酷暑と雨のせいか本日の森友さん(訪問者)は、ゼロでした。

舎人は、松村宗雄さん、加賀春吾(筆者)でした。本日の放射線量は0.092μ?でした、、

世界の森と沿岸植物を元気にさせつつ、温室効果ガスを削減しよう!

ヨーロッパが熱波に襲われ、アラスカやシベリアでは森林火災が相次ぎ、国連が「前代未聞の事態だ」としている。山火事の原因は、記録的な暑さと空気の乾燥だとみられている。6月のアラスカの平均気温は1925年の観測以来2番目に高く、専門家は気候の変動による記録的な暑さと、空気の乾燥が火事を引き起こしていると指摘している。

P6125914         学生たちから送られてきた色紙

 国連のWMO(世界気象機関)は北極圏で起きた森林火災によって、6月1か月間に排出された二酸化炭素の量は50メガトンに上り、スウェーデンで1年間に排出される量に匹敵するとしている。

 日本も猛暑が続くが、当会は、アメリカ・ミシガン大の学生たちの活動を期待している。何故なら、5月、学生たちと“未来を植える!”活動を連帯する誓いをしたからである。その学生たちと教授のコメントを一部紹介する。

Img_9759  「皆さんの解決へ向けた決断力にとても感動しました。皆さんの植樹は地球に対して、同様に私たちにも、とても前向きな影響を与えてくれました。感動的な考え方に満ちた対話を持つことができ、感謝しています。」(レオニーさん)

P5135654  「日本を離れても、足尾での皆さんのレッスンと親切をずっと忘れません。ミシガン大学は『Plant the Future!(未来を植える!)』活動を皆さんと連帯して続けられることを誇りに思います。」(ガブリエラ)

P5145684  「皆さんの経験と歴史を私たちに共有してくださりありがとうございました。とても感動しました。皆さんが未来へ木々を植える活動を続け、私たちが受けたのと同様に、人々に影響を与え続ける事を祈っています。」(ジュリアさん)

P5135612  「親愛なる森びとの皆さん。皆さんと素晴らしい午後の時間を過ごせた事をとても感謝しています。日本での滞在のなかで最も記憶にのこる有意義な時間でした。本当にありがとうございます。またお会いしましょう!」(レスリー教授)翻訳・事務局員 太宰初夏。

P5135628  ロシアのシベリアでは森林火災の拡大に歯止めがかからない。雨を降らせず雷が怒っている自然界のしっぺ返しに、私たちが応えるには野心的な温暖化防止ではないか。

(理事 髙橋佳夫)

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