「生態系の一部に人間がいる素晴らしさ」に感謝しつつ森作業!
今日の朝いちの作業は小鹿の追い出しでした。現場に到着した途端、柵の中で小鹿がシラカンバ幼木の葉を食べていました。そこで、全員がそろった時点で、小雨の中で鹿を柵外に追い出す作業を開始。1時間ほど追いましたが、追い出せず、暫らく待つことにしました。その間、若葉を食べられないように、幼木の幹を守る幹ガードをしっかり閉じました。
その後の作業は、育樹祭で実施する森の観察をする路を確保するために、「新松木の杜」内の草刈りと刈った草をまとめました。現場では、アマツバメが小さな群れつくって梅雨空を舞っていました。足尾ではヒグラシも鳴き始めました。本日の作業は、仁平、済賀、小西そして筆者でした。
足尾・松木村跡地を訪れた樹徳高校生から感想文が届きましたので紹介します。
「私は足尾に来る前はもう100年以上も前に起きたことなので山の姿は綺麗に戻っているのだろう、と思っていました。しかし、いざ来てみると山肌が露わになっている所、銅山の灰を捨てていたところなどが色濃く残っており大変驚きました。その時人の都合で環境を壊すのは簡単であるけれども、それを戻していくのは容易いことではないのだなと強く感じました。また、身近なものは全て自然の物からできているということを説明の中で聞き、私達の都合で、私達の利のために環境を壊せばそれはいつか私達に苦となって返ってくるのだと感じました。 私達はこれから自然環境に生かされているのだという意識をもち、使った分だけ元の形に戻すという行動が大切だと思います」。(K君)
「今日は森びと植樹ボランティアプロジェクトに参加させていただきました。僕はとにかくいろんな分野に興味を持とうと思い参加させていただきました。広大な自然と密接する生態系の一部に人間がいる素晴らしさを実感できました。足尾銅山は例の事件で荒廃してしまいましたが、森びとプロジェクト委員会のみなさんの自然への尊敬や復帰への熱意を強く感じ今後の活動への自信となりました。これからも色々なイベントに積極的に参加して充実した生活を送りたいと思います」(I君)。
(報告 髙橋佳夫)
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