森の防潮堤に宿る市民の願いを胸に観桜会
本日(4/13)、南相馬市鎮魂復興植樹祭応援隊は鹿島区南右田で「観察会・観桜会」を開催しました。この地は、6年前に第1回植樹祭が行われたところです。東日本大震災で南相馬市民は636名の方が亡くなられましたが、この地は最も多くの犠牲者を出した場所でもあります。
現在、スダジイやタブノキの樹高は3㍍を越え、木々たちの葉は太陽の光を浴びてキラキラと輝いていました。桜の花を楽しみにしていましたが、ここ数日の寒さでヤマザクラはまだ蕾で、田植えサクラがチラホラと咲いるほどでした。
これまで私たちは木々を元気に育てるため下草刈りや補植を行ってきました。植えた次の年には木を越える高さのセイダカアワダチソウで覆われていました。でも今は、下草刈りをする必要がないくらいに木々たちがしっかりと根をはり、ミミズや小動物が現われ豊かな森へと育ってくれているようです。
かつてここには防潮林として松が植えられていました。しかし、松は根が浅いため津波によりなぎ倒され、その松は住宅や人々へ危害を加えました。そこで南相馬市では「いのちを守る森の防潮堤」を造るとして、津波の犠牲となった市民の想い出などがぎっしり詰まった瓦礫を盛土にし、そこにふるさとの木を植えてきました。
今日は、そんな思いを振り返り、大きく育っている森の防潮堤を観察しました。「観察会・観桜会」には、衆議院議員金子恵美さん、県会議員高野光二さん、市役所の皆さん、地元NPOカリタスの方々が参加してくれました。(報告 東城敏男)
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