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2018年9月の34件の記事

2018年9月15日 (土)

かつての松木集落の庭をイメージした庭園造り?

 朝から雨が降っていたので森作業はやりづらいだろうと思っていたが、松村宗雄さんと仁平さんは「足尾フォレストコーヒー」を飲んで作業打ち合わせ、早速、作業に取り掛かりました。

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Photo  今日の作業は昨日の続きで、獣害柵を「みちくさ庭園」の周囲に張りました。午前中は雨の中の作業でしたが、テキパキと作業がすすみ、柵を支えるポールを全て刺すことができました。

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2  午後は、周囲130㍍に柵を張りつけてみました。入口や出口を決めて、とりあえず明日の作業の見本になる様に柵を張りつけました。

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Photo_4  途中、どんな低木や山野草を植えていくか、と庭園の完成図を話し合って二人は庭園の出来栄えを描いているようでした。お疲れ様でした。「どくだみ荘」に帰ると、玄関に写真の様な野菜が置いて有りました。松村さん、店では野菜が高いというのに、沢山のピーマンとキュウリありがとうございました。(報告 高橋佳夫)

2018年9月14日 (金)

四季の移り変わりを楽しみながら五感を磨く森作業

 昨夜は一晩中雨が降っていましたが、朝方には雨は止み、スタッフが集合する頃には気温は20度まで上がりました。松木村廃村の荒れ地に咲いたヒガンバナの赤い色の花をじっと見ていると、秋の彼岸を迎える村民の様子が頭に浮かんできます。

Photo  今日の森作業は、「みちくさ庭園」の周囲に張る獣害防止柵と臼沢の森西の周囲に張る柵の納品受け入れ、そして柵の運びだし、「みちくさ庭園」周囲に柵を張る準備でした。

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2  柵の運び出しは午前中に終了、午後は柵を張る周囲の草刈りや柵を周囲に運びました。庭園予定地内では重機で開墾をすすめ、庭園はひと通り耕すことができました。

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Photo_4  スタッフたちの作業には無駄がなく、時間内に予定した通りの作業ができました。休憩時間の話は健康管理の話が多くなり、今日は鎌田さんからジンギスカンが勧められました。そこで、秋の感謝デーではジンギスカンをやってみようか、という話になりました。焼肉のタレもこだわりがあるようなので、それも用意することになるようです。

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Photo_6  当初の感謝デーは11/3でしたが、南相馬市の植樹祭が11/4に実施されるために「秋の感謝デー」は11月18日に延期になります。世の中では、お歳暮や年賀状の注文が始まったという気の早いニュースですが、森ともたちは冬を迎える森作業の後に、身体に優しいジンギスカンを頂きながら四季を楽しみます。

Photo_7  鎌田さんは、奥様が育てているナツスイセンとハンゲショウの苗を森びと広場の土留め柵花壇に植えていました。来春以降が楽しみです。今日の作業は、鎌田、橋倉、加賀そして筆者でした。(報告 高橋佳夫)

2018年9月13日 (木)

暮らしの知恵は森の中から湧いてくる

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Photo_3  朝9時、森びと広場の気温は16度、天気は晴れでした。天を見上げると青空が少し見えていました。今日の作業は、先日行われた「みちくさの庭」造りの続きで、おがわを造る準備で、「見本になるように」と言われましたが、現場で考えながら造りました。

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Image1  水の流れを緩やかにするため、所々に簡易の堰きを造りました。小さな土留めみたいなものなので、小川さんの手さばきは早かったです。地に水が浸み込まないように再利用のビニールを敷きました。

Photo_6  お昼を食べながら、私が「岸井さんを偲ぶ集い」のリースが良かったという話しをすると、それに関連して高橋さんから、年始は門松、お盆はきゅうりやナス、十五夜ではすすきなど、日本人は植物を暮らしに取り入れている話がされました。先人は森で暮らしていたので、日本人の文化は森によって育まれてきたことを学びました。また、狩猟民族のように獣がいなくなれば移動して、獣のいるところで狩りをする暮らす民との文化の違いを聞き、日本人の知恵や文化は森の暮らしから始まっていることを考えさせられました。

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Photo_7  午後は、総延長30メートル程のおがわの10%ほどが出来ました。まずは見本ということで、いろいろ考えながらつくりました。スタッフの皆さんの知恵で、さらに生き物たちが棲みやすい環境になってほしいと願っています。

Photo_8  小川さんの車で足尾町を走っていると、”おがわを楽しみにしてますよ”と言わんばかりにカモシカに遭いました。心の中で、「任せておけ!」とあいさつを交わして帰路につきました。今日の作業は、小川さん、高橋さんそして筆者でした。(報告 福沢 猛)

南相馬市・森の防潮堤育樹作業(9/15除草)にご協力を

 南相馬市の浜風もなんとなく秋の匂いがしているようです。今日(9/13)は役員会、会場は雫の育苗場です。

Img_1453  会議は岩橋事務局から、活動経過と年末までの森づくりの事業計画について提案があり、渡部代表からは先日、「岸井成格さんを偲ぶ集い」に参加したことが話されました。出席者は、岸井さんの志を受け継ぎながら鎮魂復興植樹祭の応援を継続していくことにしました。

Img_1455  年末までの事業計画を意思統一し、今月15日に予定している第3回森の防潮堤除草作業を万全な準備で行っていくことを話し合い、役員会を終了させました。

Img_1456  会議後は、シロダモの苗分け、育苗場周辺の草刈り作業、タンクへの給水、補植苗木の選別、水かけを分担して行いました。

Img_1458  その後、15日の除草作業の現場をチェックしました。現場は昨年の10月に植樹したばかりの場所ですが、苗木よりも草が大きく伸びていました。この自然界の競争を参加者に見ていただき、苗木は草の背丈よりも生長させていくことの大切さを伝えていきたいと思いました。

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Img_1464  秋晴れの下で、新しい南相馬市のふるさとの基盤となる防潮堤の森を、除草ボランティアの皆さんと楽しくできることを願って役員会は解散しました。今日の作業は、渡部、松林、菅野、山田、岩橋、佐藤、原田、東城で行いました。(報告 東城敏男)

2018年9月12日 (水)

足尾・松木沢の静かで飾り気の少ない秋を共に楽しむために草を刈る

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Photo_2 足尾ダム付近のヤマボウシとエゴノキ

 雄鹿が雌を呼ぶ遠吠えが聴こえる季節になりました。朝8時、森びと広場の気温は16度、天気は曇りでした。

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Photo_4  サクラの葉が化粧をはじめ、コオロギの鳴き声がいたる所から聴こえ、草の中ではカマキリが卵を産む準備で忙しく動き回っている様子を見ていると、秋の気配が日ごとに深まっていの感じがします。

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Photo_8 足尾グランドキャニオンとコナラの団栗

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Photo_11  松木の杜を歩いてみると9問前に植えた、コナラ、クリ、ナツツバキが実をつけていました。背後に足尾グランドキャニオンを映してどんぐりを付けている写真は9年ぶりです。クリは植えてから3年間で小さな毬栗を付けてくれていました。今では、あちこちで毬栗を沢山付け、生き物たちに恵んでいます。

Photo_9  6~7年前に植えたポポーの生長は遅いようですが、甘い実を食べられるのが楽しみです。 

Photo_12  今日はそんなことを想い描きながら、足尾・松木渓谷を訪れる方々との出会いの受け入れに少しばかりの気配りをしました。

Img_2567_2  みちのく事務所からは写真が送られてきました。8日奥州市の植樹祭が開催され、今年も事務所スタッフが参加してきたそうです。

Img_2561  森びとインストラクターの及川さんが植樹アドバイスをしています。(理事 高橋佳夫)

2018年9月11日 (火)

彼岸花が届けてくれた7年半年前の霊魂は忘れられない

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Photo_8  今日(9/11)の「みちくさの庭」予定地には深い赤が鮮やかな、大きな彼岸花が開花していました。秋の彼岸には少し早く、東日本大震災・フクシマ原発事故の月命日という忘れられない日に咲いてくれました。種を蒔いてくれた松村宗男さんの顔がとても素敵でした。

Photo_2  本日の気温は21℃という涼しい秋晴れの天気の中で、作業は「みちくさの庭」造りの前段準備でした。午前中は開墾する前の培養土を蒔く作業、午後は細いおがわの整備と18日のJREU大宮OB会の皆さんの育苗作業の土つくりをしました。 午前中は「涼しくて良いね!」という声が出るほどの秋風に気持ちが和らぎました。それでも水分補給は忘れずに、1時間ごとに休憩をとりました。

Photo_4  作業はカナヘビやトノサマバッタを脅かしてしまいましたが、心の中では「みちくさの庭」が完成する頃にはどんな生き物が顔を出してくれるのかと想像しながらすすめました。

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 午後は、亡き竹内さんの願いが宿ったシロダモの苗をポットに分ける土を、福田スタッフ案通りに土を配合しました。多分、この土は水はけよくフカフカに仕上がったので、苗たちも心地よさそうです。土は水分が含んで重たくなっていましたが、「セメントよりはずっと軽いよ。」と、山中さんがリードして混ぜ込んで下さいました。

Photo_7  仕事を終えた後は、荒れ地に咲いてくれたヒガンバナを忘れまいと、全員でヒガンバナの前で記念写真を撮りました。本日のメンバーは、サプライズで一週間早く来て下さった山中さん、加賀、鎌田、高橋、橋倉、松村健、松村宗(敬称略)そして太宰でした。

2018年9月10日 (月)

足尾の秋をみつけて下さい!

 9月9日の松木沢は、曇り時々小雨の生憎の天気でした。9時の気温は24℃、中倉山の山頂は、終日霧に覆われていました。

Dscn5694  前日の「みちくさ日記」で、強風被害でひさしの修繕内容を載せましたが、本日は看板の補修の話からです。

Dscn5693  2011年の「遊動学舎(愛称名・みちくさ)」開設以来、風雪に耐え皆さんをお出迎えしてきた看板が、“健康診断”です。

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Dscn5689  記念写真を撮った後、看板が少し傾いているのに気がつき点検すると、“足腰”が弱っていました。岡部舎人と二人で、緊急の補強対策を行ないました。見てくれはいまいちですが、まずは安全第一です。

Dscn5684  今日は天候不良だったせいか、来舎は二人だけでした。最初の方は、オープン早々に訪れてくれた、西那須野からの男性です。埼玉から移住されて、栃木の山も沢山歩いたそうですが、今日は天候不良で予定を変更、初めての松木沢散策に切り替えたとの事でした。松木の景色を見ながら、歴史、緑化の取り組み、森びとの思い等々、時間を忘れて話をしました。コーヒーのお礼ですと、カンパも頂きました。有難うございました。

Dscn5697  12時頃に来社されたのが、取手市から来られた女性です。車で3時間はかかる距離ながら「どうってこと無いですよ」という彼女の言葉に、山歩きの楽しさがにじみ出ていました。特に人の多くない有名でない山が好きとの事。休みのたびに山歩きをしているそうで、話をしている間にも松木沢周辺の地図を見て、次のターゲットを追っていました。

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Dscn5686  松木沢にも秋が駆け足でやってきています。苗床脇の栗の木のイガが日に日に大きくなってきています。周辺のススキが穂を出し、中倉山の中腹の木々は、少し紅葉が始まって来たようです。時には自然が牙をむきますが、多くの場合人の心を癒してくれます。

Dscn5688  爽やかな松木沢で秋を見つけに、皆さん!どうぞお越しください。昨日(9日)の放射能線量は、0.122μ?/h舎人は、岡部、橋倉でした。

2018年9月 8日 (土)

台風の猛威、足尾にも爪跡。爪痕は木にも。

9月8日(土)今日の足尾は曇り空。9時現在気温25℃。雲は多いが合間から青空も覗いています。臼沢の森は雨に洗われて鮮やかな緑です。隣のヤシャブシの森は濃い緑色で、森びとプロジェクト委員会で植えた臼沢の森との違いがハッキリしていて、綺麗なコントラストを描いています。雨がパラパラと降ってきたかと思うとパアーと日が差してきたりと、忙しい空模様です。

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台風21号は西日本を中心に大きな爪痕を残して行きましたが、この足尾にも被害をもたらしていました。「みちくさ」の入り口前の庇の屋根が吹き飛ばされ、骨だけになっているではありませんか。飛ばされた波板を回収しましたが、全部は見つからず相当遠くまで飛ばされたようです。

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P1020841 9月1日にウワミズザクラの実を狙って、熊が木に登り枝を折ったようだが、もう一本のウワミズザクラの木にはクッキリと爪痕が残っていました。こちらの爪痕も怖いですが、私たちが植えた木が実ることで熊も来るようになったことに、感慨深いものがあります。

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P1020850 12時頃、前橋から初めて足尾に来たという、釣り人Ⅰさんが雨宿りで立ち寄ってくれました。残念ながら写真はありません。お昼過ぎには、吹き飛ばされた屋根ふきをやることにしました。本日舎人当番の小川さんが棟梁になり、鎌田さんも手伝ってもらい見事に完成させました。

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P1020854 本日の舎人は、小川、加賀(筆者)でした。本日の放射能線量は、0.147μ?/hでした。

熊の悪戯(いたずら)?が至福に思える森づくり

P8082747  午後の足尾・松木渓谷入口、雨雲の切れ目から覗く青空が美しい。舎人の加賀さん、小川さんそして鎌田スタッフと立ち話し。4日以降、本日(8日)までには強風が吹き荒れたという。みちくさの入口屋根の波トタンが吹っ飛び、池には濁った水に混じって泥が堆積していたという。「みちくさ」オープンから7年経ったが、初めての被害であった。

P7101142  透きとおった秋の青空がと雨上がりの風にのってツクツクボウシの鳴き声が聴こえてきた。帰り支度をしながら再来週18日の育樹・育苗作業の準備の話し、獣害用柵の置き場などの検討をしていると、鎌田スタッフは近くのウワミズザクラの折られた枝を見て、「熊の仕業が嬉しい!」とほほ笑んだ。至福の瞬間であった・・・。

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P8082743  足元ではコオロギも立ち止まり、スタッフ達の立ち話に首を傾けているようであったが、その言葉に3人は頷いているようだ・・・。このような瞬間を大切にしたいし、多くの森ともと共有していきたい。(理事 高橋佳夫)

2018年9月 7日 (金)

人知を超えた自然のエネルギーを侮るな!

20180906 北海道厚真町の土砂崩れ(毎日新聞)

 「北海道胆振東部地震」で北海道は停電が続いている。北電は緊急事態に本州から電力を融通してもらう仕組をつくっていたが、今回はそれが機能しなかったという。融通してもらった直流電気は交流に変換する必要があるが、変換させるための電気が停電で用意できなかったからだという。また、北電は火力発電所の3基が停止するとは思っていなかったらしい。

P5031117 足尾グランドキャニオン

 これが日本基幹産業の経営陣の姿勢だ。自然の脅威を甘く見ていた「想定外」の3基停止、緊急時に発電に欠かせない発電機も用意していない利用者軽視。その上、経営のためには電力料金値上げを押し付けるのが基幹産業経営陣の姿なのかと情けなくなる。地震で犠牲になった方々にお悔やみ申し上げ、行方不明の方々の早期発見を祈る。

P8202673 足尾・中倉山北斜面

P8202677 東武日光駅から初秋の男体山方面

 私たちは森(自然)に生かされていること、そしてその力は無限であることを改めて考えさせられ、森(自然)に寄り添って暮らしていくことの大切さを実感している。(理事 高橋佳夫)

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