植樹祭の舞台づくり:木のメッセージを感じとる・・・その②
民集の杜は2014年から植林を開始、植林前は一面草地だった。唯一大きくなっている木はヤシャブシと一本の桐。この草地にはどんな木を植えるか、植樹祭で植える苗木選別は悩む。それは木が教えてくれる。
3年前に植えた木々たちの樹高は2㍍を超した。全てが2㍍超えではないので、3年前に植えた杜で木々のメッセージを感じ取る。苗木はそのメッセージに沿って選別し、「木は根、根は土が命」という宮脇昭最高顧問の教えにそって土壌改良をしっかりやる。舞台づくりはここから始まる。
こんな時、今年も埼玉県の“森とも”から愛情込めて育てた苗木が届く。昨年届けてくれたクヌギはこの荒廃地でも元気に育っている。ありがとうございます。
土壌改良は巨大石が多い草地を掘り返すことから始まり、1回目は大胆な開墾、しばらく時間をかけて雨風に晒し、その後はもう一度、土壌を撹拌させる。この作業をしていると、カナヘビやトカゲ、ミミズ等からメッセージが出ている気がする。「俺たちを危険な目に晒すな!」と。土壌改良の開墾をしているとカラス、セキレイ、ホオジロ、シジュウカラ等の鳥が集まってくる。
この間に、植林した後の土壌の乾燥防止や草との競争を弱めるマルチング材を用意する。今年は、日光市の福田木材㈱様からの無料提供があった。社長の福田彦一郎さんとお会いし、森と生きる人々の暮らし方に共鳴、私たちの森づくりを支援してくれることになった。
5月に入ると、現場のスタッフは植林地や植え方などを現場に沿って話し合い、具体的に決めていく。約1.200㎡の地に、約2時間半で3.000本植えていただくためのサポートを決めていく。
スタッフ達が一番気になるのが、「作業は大変であったが、植えてよかった」と言う笑顔が見られるかだ。それが見られれば、「植林後の苗木を完璧に元気にさせてやる!という自信と情熱がある。それを育樹作業の木に教えられ、体得している私たち。(報告 髙橋佳夫)
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