草木の根には優れた感覚器官が働いている?
啓蟄まであと20日もあるというのに地中では根が働いているらしい。13日、実家の庭先をぶらぶらしていると福寿草が黄色い花を輝かせていた。猫の額ほどの畑に行ってみるとフキノトウも顔を出していた。母を呼んで、フキノトウを一緒に取って、てんぷらを揚げて食べた。早春の香りと苦みを母と味わった。
帰京してみるとアパート近くでは河津桜がこれぞと枝にピンクの花をつけていた。花を咲かせるにしても、芽を膨らませるにも草木に栄養がなければならないはずだ。葉で光合成をするまえだというのに、どうして元気になれるのか。
根には根端と言う部分がある。ダーウィンは「根には行動を決定する機能と伸長の向きを定める機能があることに気づいていた」という。まだ寒いというのに、根は土の中を探検して、水、酸素、養分を探している。根の最先端には「根端」という部分があって、長さ数十分の一㍉(種類によって様々)の白い部分が優れた機能を発揮して探検をしているという。
ポット苗の根をよく見ると白い部分が見える。ポット中の水分が少なくなれば根端は水分を探し回るらしい。ポット内に根が充満しているのは、根が探検した結果なのだ。ポット内の水分がありすぎると根が腐るということは、根端が動く必要がなくなり、そのうちに窒息してしまうのか。それにしても根端に探検させる指令はどこからだされているのか。(理事 髙橋佳夫)
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