森と生きる暮らしのヒントは川の生き物たちからも教えられる
日光に向かう東武日光線の鹿沼付近の車窓は、秋蕎麦の白い花と黄金色に輝く稲が美味しい恵みを地域の皆さんに届けている嬉しい森(自然)と生きる暮らしが伝わってきます。
昨日(17日)は、足尾松木沢の生態観察チームの3回目の会合・調査でした。昨日の調査は松木川の水生生物でした。現場に入る前は、観察チームメンバーの塚崎庸子さんから調査の基本的な事柄をレクチャーしていただき、その後、用意してくれた調査用具を使って生物を採取しました。
2時程の採取を行って昼食、その後は採取した生物を指標生物用紙にまとめてみました。
その結果、生物の多くは指標の「きれいな水」、「ややきれいな水」に含まれていました。松木川一部の採取ですから結論的なことはなんとも言えません。
事前のレクチャーで塚崎さんは、「まだ、2度しか出会っていない“アミカ”が採取できれば嬉しい」、と言っていたその“アミカ”を小柴さんが採取していました。水温が15度以下のきれいな淡水に棲む蚊の仲間ですが、生き物の血を吸って生きるという蚊ではないそうです。詳しくは後ほど。そのアミカの幼虫が拡大写真(上、下の写真は腹側で吸盤がある)です。
その他の生き物は、マリモのような神秘的なボルボックスという植物プランクトンを採取しました。多くの細胞が直径数百ミクロンの球の表面に並んでいまるそうです。(ボケている写真が採取したボルボックス、鮮明なのがネットで紹介されていたもの)
さらには、珍しい「アズキヘビ」と言われているシマヘビの小さい時の様態とシマヘビ(写真:上がアズキヘビ、下がシマヘビ)。爬虫類ジュニア博士の滝沢君が教えてくれました。その他、カジカガエルのオタマジャクシ。
調査から引き揚げる途中に捕えたカワラバッタ(写真:羽裏がブルーで美しい)、カマキリ(写真:バッタを食べている)でした。水生生物や爬虫類、昆虫の働きを話し合い、私たちの暮らしには無関係でないことを実感しました。
11月は、松木沢の草原に生える草を徹底調査することを話し合って生態観察は終わりました。メンバーの皆さん、お疲れ様でした。(報告 髙橋佳夫)
コメント