「心の森探訪inやんばるの森」➀ ~やんばるの森を破壊し、米軍オスプレイパッド建設を強行する現場に立つ~
9月19日~21日、森びとプロジェクト委員会では「心の森探訪inやんばるの森」を開催しました。初日、関東と秋田から参加した18名は、現地に在住をしている森びとインストラクター第1期・梁次邦夫さんと合流し、沖縄県北部にある「やんばるの森」を目指しました。
「やんばるの森」は、沖縄県北部の国頭村・東村・大宜味村にまたがるイタジイなどの常緑広葉樹からなる亜熱帯の森で、日本の面積の0.1%に満たない面積に、世界でもここにしか生息しないヤンバルクイナやノグチゲラなどの貴重な固有種が生息する生物多様性の森です。そして、今月15日には「やんばる国立公園」に正式に指定され、ユネスコの世界自然遺産登録に向けて歩み始めました。
しかし、この「やんばるの森」とその周辺に住む住民の生活を破壊する事態が起きています。東村にある高江は人口150人ほどの集落で、住民は“神々の住む森”として畏敬の念を抱いて生活をしていたそうです。その集落を取り囲むように、6か所のオスプレイパッドが造成されようとしており、昼夜問わずの激しい騒音と低空飛行を行うため危険に晒され、200℃以上の高熱によって貴重な動物にも影響が出てきます。7月からは全国から500人以上の機動隊が派遣され、非暴力で抗議行動を行う住民や支援者を暴力的に排除しています。沖縄県以外では報道をされることの少ない問題ですが、米軍基地問題を含め私たち自身の問題として受け止め、その闘いを牽引しておられる沖縄県民、そしてかけがえのない自然(森)と共に生きる高江住民と連帯をしに、現場(N1裏にある建設監視テント)を訪れました。
NPO法人奥間川流域保護基金代表の伊波義安さんより闘いの報告を受けました。「住民たちを囲むようにヘリパッドが作られることは、戦場を想定したもので、ここは米軍の行う実験場なんです」とおっしゃっていました。
バリゲードで双方がせめぎあう場所。
その奥には、ガードマンの姿が。
現地では、元土木技術者の方からも同様の話を伺いました。
森びとから、筆者が出迎えていただいた名護市議・翁長さんに連帯のあいさつを行い、その後、森びと東京事務所・大野所長より激励カンパを渡しました。翁長さんからは「ぜひ、ここでの闘いを拡散して下さい」とおっしゃていました。
(9月21日付沖縄タイムス1面)
宿に戻り、改めて「やんばるの森」について、伊波さんより講演をいただきました。
講演の最後に、伊波さんから「沖縄は戦後1度も平和になったことがない」と、まさに日本の平和と民主主義を守る最前線で闘われている方の声に、参加一同胸をうたれ、より連帯を深めていく決意を新たにしました。
(事務局・小林敬)
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