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2014年8月の25件の記事

2014年8月 4日 (月)

恵みの雨で苗木も人も元気になります!

 昨日、朝8時20分の足尾・松木の森びと広場は、24℃と大変涼しく感じられました。これは、前日の午後に大量の雨が降り、その為に今朝は涼しく感じられていると思います。昨晩は、どくだみ莊に宿泊しましたが、冷房が無くても大変涼しく、掛け布団が無いと寒い程でした。しかし、都会生活での冷房によって身体が冷やされるのとは違い、自然の冷房の方が身体の疲れの取れ具合が全く違い、朝の目覚めもさわやかでした。

Dscf1535 一昨日、森びと山形県ファンクラブから送って頂いたタブの実をトロ箱に蒔きましたので、早く芽が出ることを願い、早速看板を建てました。

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Imgp0505 朝から森びと広場の苗床で、南相馬の森の防潮堤に提供するスダジイの苗木の草取りをしました。ビールケースに座りポット苗から草を抜いていると、松木川からの涼しい風が汗を止めてくれ、作業が順調に進みました。14時30分位になると前日の様な強い雨ではありませんが、恵みの雨が降り始めました。恵みの雨を受けてポット苗は元気になることでしょう。その様子を見届けて、作業を終了し、帰路に着きました。

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(スタッフ 済賀 正文)

 

 

2014年8月 3日 (日)

心地よい風の吹きぬける足尾・松木沢が一転、雷雨・・・

 台風12号の影響で四国では猛烈な雨が降り続き、特に高知市内全域の約33万人を対象に避難勧告が出されているとラジオで頻繁に流れていました。自然の力の前では人間は改めて無力であることを感じます。いのちを第一に考えて避難をしていただきたいと思いました。


 9時現在、こちら足尾の天気は晴れで気温は33℃ですが、心地よい風が吹き抜ける一日でした。

Dscf1530  突然14時過ぎには小雨が降り出し、14時30分からは激しい雷雨となりました。

Dscf1540  12時少し前に宇都宮市から来られた中村さんが来舎されました。9時すぎにみちくさ前を通り、水無沢付近まで行って戻ってきたそうです。「チョウもやるんですか?」と舎内の虫取り網を見て興味をもたれていました。話を伺っていると、中村さんは非常に昆虫に造詣が深い方でしした。森ともの声(来舎された方が自由に書くことができるノート)には「足尾の自然が皆様の努力で徐々に回復しているのを見て感激しました。日本のグランドキャニオンと呼ばれている松木沢を今後も大切にしていって下さい。応援しています」と記していって下さいました。是非、一緒にがんばりましょう。

Dscf1536  13時過ぎには、山形県尾花沢市から来られた東海林さんが折りたたみ自転車で寄って下さいました。足尾に来られたのは3回目で、今日は年に3回しかないわたらせ渓谷鉄道足尾駅で保存されている鉄道車輌の一般公開日で、足尾歴史館でガソリンカーに乗り、坑道の中にも入ってきた後にみちくさに寄って下さいました。「松木村ということを聞くようになったので来てみた」そうです。東海林さんの話を伺っていると、去年は安達太良山で、今年は蔵王でクマと遭遇したそうで、足尾ではまだ遭遇していないそうです。また、岩手県から茨城県の太平洋沿岸は原発の影響で立ち入ることのできない地域を除いてすべて訪問してきたそうで、その理由を聞いてみると「まず行ってみないと分からない」とおっしゃていました。

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  15時過ぎには、ジャンダルムにチャレンジをしていた栃木県内在住の2名の方が雨宿りをしに来られました。「別のパーティがまだチャレンジしている」「今朝、鹿が何10匹見かけました」という話を伺いました。またのお越しをお待ちしております。

(本日の舎人:仁平・小林 本日の線量は0.231μsV/h)

2014年8月 2日 (土)

東北・森の防潮堤用苗づくりを始める

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 今日は山形県ファンクラブにお願いしていたタブノキの実を足尾に運びました。皆さんもご存知のように、私たちが育てているタブノキは山形県酒田市のものです。酒田市の大火事で本間家の延焼を防いだと言われている地のタブノキです。

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 午前中、タブノキの実をタライの水に浸し、午後、培養土を入れた大きなトロ箱にそれを蒔きました。午前中は暑くて種を蒔くのに可愛そうでしたが、午後には雷雨が降ったので安心しました。

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 秋ころには芽が出て越冬するのですが、ビニールハウスにいれてもポットの土が凍ってしまうと葉が枯れてしまいます。今年の越冬方法はこのポットの中にもみ殻を敷いてやろう考えています。

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 これからは秋田県日本海沿いのカシワのドングリと山形県のブナの実が足尾に送られてきます。秋田県ファンクラブの皆さん、山形県ファンクラブの皆さん、よろしくお願いします。”今日も地面は暑いぜ”、とバッタが叫んでいるようでした。(スタッフ 済賀正文)

夏本番の季節となりました。

今日は、8月最初の“みちくさ”オープンの日です。子供たちにとっても夏休みの本番です。しかし、天気は大型台風12号の影響なのか午前中は34°の猛暑のなか午後は突然の豪雨となっています。大気の不安定な一日となっています。

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 そんな中〝みちくさ“に立ち寄ってくれたのは、茨城県筑西市に住んでいる塙さんです。「栃木県の山が好きです。」「中倉山にも登ったことがある」など、話が盛り上がりました。

「今度は、皇海山にチャレンジしたい」等の話をして,〝みちくさ“の前で記念写真を撮り「また来てください」のあいさつで別れました。

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(舎人:岡安幸治 仁平範義)

2014年8月 1日 (金)

人間には及ばない植物の智慧を暮らしに活かしたい

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 今や栃木県内では幻となってしまったチタケ(チチタケ)。チタケは夏のキノコで茄子との相性がよく、油炒めをしてうどんの汁をつくる。栃木県人の多くはその味の美味しさにまいってしまい、チタケが出る時季をそれは楽しみにしている。チタケを傷つけると白い乳液みたいな液が出る。美味しい味の素は、この“乳液みたいな液”にあるような気がする。

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 写真のようにタンポポの花柄を折ると白い液がでる。他にも白い液を出す植物は見かけるが、今が旬なのはイチジク。北関東では間もなく庭先のイチジクが美味しい実を熟すが、この実を採るとタンポポと同じような白い液が出る。液はベタベタし、少し苦みがる。これには虫たちも嫌がり、近寄らないようです。

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 『植物はすごい』(田中修著・中公新書)によると、この「液にはタンパク質を分解するフィシンという物質が含まれている」と書かれている。フィシンはタンパク質を分解(「肉のタンパク質が分解される」)するといいますから、虫の体はタンパク質で構成されているので、当然、虫はこの液には近寄らないと思う。

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 植物の遺伝子を守っていくために植物は、刺をつけたり、液を出したり、苦みをつけたりするなどその戦術には頭が下がる。人間はその物質に酔ったり、助けられたり、美味しさを味わったりしている。

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 暑い時季、寒い時季、乾燥地や湿原そして高地や低地などで誕生した植物が、遺伝子を守り抜くための試行錯誤がその戦術となっている気がする。その恩恵を授かって人間の遺伝子も守られている。そして植物を餌とする虫たちから食物連鎖が始まり、生態系が保たれている。その一員でしかない人間は植物と共に、いのちを守る営みを暮らしの基底に据えなければと思う。

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 地球上では想像できない異常気象が各国を襲い、尊い命が奪われ、被害が相次いでいるというのに、人間社会では一部の人たちが市民・農民・子供たちの命を奪い合っている。日本でも「積極的平和主義」の名のもとに、「集団的自衛権」の行使ができるように法整備が行われようとしている。

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 本当に国民の命と暮らしを守るのか、「積極的平和主義」の擬態を見抜いて、原発に頼らない森と生きる暮らしを営まなければと思う。人間には遠く及ばない植物の智慧に、緑に、我々のいのちは支えられているのだから。(理事 高橋佳夫)

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