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2012年6月の27件の記事

2012年6月 9日 (土)

未来のいのちを守る森へ期待を込めて!

 

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 カッコウの鳴き声を聞きながらの植樹ができました。第10回八幡平ふるさとの森づくりが本日、岩手県八幡平市(松尾鉱山跡地)で行われました。天気予報では雨でしたが、昨年の森づくりができませんでしたので参加者の熱意は植樹終了頃まで雨を降らせませんでした。約200名の皆さんは18種・3086本の苗木を大地へ植えました。

 

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 森づくりは朝からスタッフの準備、13時30分から開会式が開かれました。式は、田中みちのく事務所所長の歓迎のあいさつがあり、後援団体を代表して岩手北部森林管理署署長・野藤昌弘さん(写真:3枚目)からご挨拶を受けました。その後、10グループに分かれて800㎡の大地に未来のいのちを守る森になってくれることを願って苗木を植えました。

 

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 八幡平の森づくりは昨年で5周年でしたが、東日本大震災と原発事故で中止しましたので今年は2年ぶりの5周年記念として植樹でした。参加してくれた皆さんは、南は神奈川県から北は北海道からかけつけてくれました。地元企業、盛岡農業高等学校の先生と生徒、JR東労組の秋田、盛岡、仙台の皆さん、松尾鉱山跡地で学んだ松尾中学校同窓生の皆さん(写真:上から4枚目)、他多くの皆さんありがとうございました。

 

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酸性濃度が高いこの地での森づくりは難しいところです。しかし、スタッフは土を耕し、金属物質を吸収固定する炭やバーク堆肥等を混ぜて盛土を作っています。3年前に植えたヤマハンノキやシラカンバ等の木々は写真の様に人間の背丈を超えるほどになりました。今日は森づくりのプロである森林管理署の皆さんに見ていただき、アドバイスを頂きました。

 

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本日の森づくりは事故や怪我なく、未来のいのちを育む小さな森がつくられました。“山と心に木を植えてくれた”事務局、スタッフの皆さんお疲れ様でした。

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2012年6月 7日 (木)

人間の都合でなく現場の木々に合わせる地道な育樹・育苗・・その⑦

 

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 台風が去り、関西方面では真夏日であった今日。足尾は少し雨雲が残りましたが天気は曇りでした。スタッフの松村さんは今日、散水用のホースを再チェックし、苗床の苗に水を与えてくれました。気温が上がり、風が吹くとポットの土は乾燥を早めます。足尾のポットはすでに3年を過ぎたのでしっかりした苗木に育ちましたので水分の吸収は勢いが強い感じです。そのために週に2回は散水をしなければなりません。松村さん、エゾハルゼミの合唱を聴きながらの散水お疲れ様でした。

 

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ところで会員のEさんから以下のような森づくり感想が届いていますので紹介します。「今般、初めて植樹活動に参加させて頂きました。足尾銅山跡のことはメディア関連記事で聞いていましたが、実際に足を運んで見ると、公害で壊れた自然を取り戻すにはまだまだ大変な時間が必要であると実感させられました。貴
NPO法人の足尾での活動は通算27回目と知り、これまでの関係者各位のご苦労に頭が下がる想いで一杯です。小さいことをコツコツやっていく大切さを、植樹の山に掲げられた沢山の標識を見て痛感致しました。これからも機会があれば参加させて頂く所存ですので、よろしくお願い致します。ただ、還暦間近の自分には急な斜面を両手に苗木を持って登ることが大変しんどかったです。山への植樹は今回が最後と聞いて山を選びましたが、老体には応えました。しかし、植樹の後は、清々しい気持ちになれました。御礼申し上げます」。Eさんありがとうございました。

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2012年6月 6日 (水)

森に入って自然の恵みを発見しよう!

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 「自然の恵みを暮らしと社会へ活かす時代」へ歩み始めるには生物社会の一員である己を改めて見つめなおす必要がある。森楽連に投稿した哲也さんの言うように「森は人間が生きるインフラのインフラ」であるということを実感するために。

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 父が米寿を迎えるので一週間両親と一緒に暮らすことにした。弟が両親を介護してくれているので弟のストレスを解消するためでもある。その準備を自宅で行い、その合間に久しぶりに森を歩いた。松木村にも若葉が茂ると蟻、アブラムシ、毛虫などが若葉に集まってくる。

 葉を餌にする毛虫たちが増えてしまうと森は弱ってしまう。松木にはノビタキやホオジロたちが子育てをしている。若葉に集まっている虫たちを餌にする鳥たちによって木々の葉は枯れるほど食べられなくて森は育まれる。自宅の木々の葉に隠れてメジロが子育てをしている様子(写真:3枚目)を観てこんなことを考えてしまった。

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 森の中ではウワミズザクラ、ミヤマザクラが白く小さい花びらを雨に濡らしていた。雨が止むとこの花に蜂が集まり、蜜を集めた蜂は受粉を手伝う。9月下旬なるとウワミズザクラの実が熟し、この実で果樹酒を作り、年末には不老長寿の酒となって私の長生きを助ける。長生きができるのも森の恵みがあるからだ。オーストラリアの海岸にはストロマトライトという微生物集合体が生きている。岩のように見えるが光合成をおこなって酸素を放出しているという。この酸素が地球を覆ってオゾン層を形成して紫外線を遮って私たちの快適な暮らしを支えている。

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 「森と生きる暮らしと社会」、「自然の恵みを暮らしと社会へ活かす時代」へ歩み始めるのか、いのちを犠牲にして原発に頼る暮らしと社会のどちらかを選ぶのは私たち。叫んでいるだけでは何も解決しない。”森とも”ができるアクションを結集させる場に「森楽連」を育てよう。(OWL)

2012年6月 5日 (火)

森づくりは多くの方々に支えられて・・・その⑥

Dscf0146  午前中は夏日、午後からは雷雨という日が続いている足尾・松木沢の森です。先月29日の植樹に持ってきてくれた比較的大きな苗木はぐったりしてしまいましたが、毎日のように雷雨が続くと少しずつ元気がでてきています。

Dscf0153Img_0666 Cimg2694   森づくりは多くの皆さんの支えがあっていのちの森に育まれています。今回は、植樹後の「森とも集い」の流れを写真で紹介します。歓迎と感謝のあいさつは岸井成格理事長に変わって宮下正次理事があいさつをしました。

Dscf0164 Img_0629  来賓は、参議院議員・田城郁さん、衆議院議員・山崎誠さんと柿沼正明さん(植樹して足尾銅山視察)、日光市副市長・湯沢光明さん、栃木県県西森林環境部・小島義明さん、(独法)水資源機構草木ダム管理所の皆さんでした。

Img_0624 Dscf0012  その後、福島県南相馬市市長・桜井勝延さんから挨拶を頂き、市の復興計画(森の防潮堤つくり)を応援する「目録」をさし上げました。

Cimg2796 Cimg2799 Dscf0057 Dscf0089 Dscf0090  参加者からの感想は、富士通栃木支店、NTTコムウェア・ビリングソリューション、タイの女学生2人、川崎市・「もんぺ座」の皆さん、旧松木村の子孫・星野さんからいただきました。

Cimg2791 Dscf0094  最後に、第27回足尾・ふるさとの森づくり報告を松井富夫理事が行いました。集いの進行役は、今年から事務局の一員となった水落一郎が務めました。

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2012年6月 3日 (日)

瑞々しい6月

もう6月です。6月といえば梅雨の季節でジメジメとしてイメージがありますが、植物にとっては1年で一番の生長を示すときです。今日は、そんな6月にふさわしい“生命の瑞々しさ”を感じた一日でした。

今日の松木は、朝は晴れでしたが昼ごろから雨が降り、途中止んで晴れ間をみせたり、まさに梅雨空でした。そこでとった臼沢と松木の写真です。

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どうですか、このはち切れんばかりの緑を!とても生命の勢いを感じる、“瑞々しい”という形容が相応しいではありませんか。

今日、松木沢のネットの点検をしていたところ、ネットのそばに子鹿がいました。近づいても逃げません!ネットに足でも挟んで弱っているのだろうか、と思いました。そこで、事務局の小川さんを呼び、一緒に近づくと、もう生まれたばかりの子鹿です。触れようとすると、初めて歩くかのように、逃げていきました。

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おそらく、生まれたばかりで、お母さんを待っていたのでしょう

最初、親鹿が逃げていくところみました。鹿にとっても今の時期は、子どもが生まれ、正に成長の時です。

今日は、朝から、5組、8名の来訪がありました。

来週、臼沢で植樹予定の場所の準備にこられたJR東京地本の女性の方(名前おうかがいできませんでした。)、初めてこられて、みちくさの写真であり、資料を興味深くみていただきました。

足尾在住の町田さんが、昔の足尾を知る方をお連れして寄っていただきました。むかしの足尾の様子を語っていただきました。みなさん、ぜひ、また寄って、お話を聞かせてくささい。

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帰るころ、雨は止みましたが、雨のおかげで山々がより元気になっている感じがしました。

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今日は、そんな生命の“瑞々しさ”を感じた一日でした。

舎人(小井戸英一、宮原哲也)

筑波山水源の森が着実に育っています

 

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 筑波山の杉、ヒノキ林が本物の木によるふるさとの森に育まれていました。まさしく水源の森が蘇っている感じがありました。(写真:上)

 

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 昨日から筑波山山麓で森づくりを行っているNPO法人地球の緑を育てる会の第9回森づくりに参加してきました。昨日は本番に向けた植樹会場の耕しや苗の運搬等を行ってきました。その後は参加者間の交流会が開かれ、この席には宮脇昭先生が出席しました。

 

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 本日は雨の心配がありましたが、宮脇先生が“晴れ”を筑波山へ連れてきてくれました。会場には約250名の参加者が集い、広葉照葉樹の苗(クスノキ、シロダモ、シラカシ、アカガシ、カクレミノ等)を植えました。植樹では森びとインストラクター4名が参加者にアドバイスしていました。

 

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 2007年に植えた森では、杉やヒノキを間伐した間からシロダモ、ユズリハ等が3㍍程に生長し、訪れた私に清々しい風を吹き付けてくれました。これも地元のシニアのボランティアが段取りをして、間伐・篠竹切り・石片付け・耕し等を3ケ月以上も手作業で行ってきた結果でした。地元シニアの皆さんに感謝です。

 

 

 

2012年6月 1日 (金)

程を知る暮らしで夏を乗り切る我慢!

P5291745  このところ東京事務所には『サルと人と森』を求める電話とメールが多くあります。千葉県柏市の方からは、「自然に対する考え方を、この童話のサルが言っています。野草を写して歩く私は、環境がその野草の世界で顕著に現れています」というメールがありました。

P5291743  自然の脅威に対して、何よりも大切ないのちよりも経済を優先した結果、原発事故が起こり、被災者は避難生活を強いられ郷土と生活の糧を奪われました。大震災と原発事故から1年が過ぎてしまうと、またしても“いのちよりも経済優先”が頭を持ち上げて原発再稼働のボタンが押されようとしています。

P5291732  マタギの「程を知る」という生活を見るとこれからの暮らしと社会のヒントがあるようです。マタギは、ほどほどの距離を保って自然と付き合い、持続可能な自然を活用すると言います。生活のための資源は使い尽くさない、それは自然の循環と再生を重んじる生き方として次世代に言い継がれているようです。そのためには、空の色と風から天候の変化を知り、獣の足跡からその行方を探り、森にある木々を柔軟に使いこなす技を磨き、安全と危険を見極める力を暮らしの中から育んでいると言われています。これが森と生きてきた日本人の“生業・しきたり”として護られていると言われています。(参照:『邂逅の森』・熊谷達也著)

P5211497  「私の責任で判断」と言われても、それは結局の所、何かが起こったならば金で解決する、ということに聞こえてきます。関西の皆さんも節電をしてこの夏を乗り切ろう!、ということを私の責任でやってもらいたいです。毛皮を付けているキツネ(写真)は暑ければ穴を掘って暑さを乗り切ります。時代は、“自然の恵みを暮らしと社会に活かす”ことを求めています。

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