日本の文化は森と相利共生してきた生活様式?
昨日は秋雨の中を桐生市民の飲み水である桐生川沿いの文化に触れてきました。案内人の石島さん一行は全員で5名でした。一行はまず、天満宮からの参道であった本町通りにある織物産業が盛んな当時のレンガ蔵や木造建築を見学しました。文化の保存や案内は無償のボランティアの皆さんが楽しそうに行っていました。
その後は、桐生川の上流添いを散策して天満宮と民の生活の様子を探ってみました。そこには森や川と共に生きている民が自然の恐怖から少しでも守ってもらう救いの神が存在していたということでした。それだけに私たちは自然(森や川)の力を馬鹿にしたり、傲慢になってはならないのではないか、と言うことを改めて感じました。
昼食は地元女性達が作っている蕎麦を梅田地区の里で食べました。その後は和紙職人の星野増太郎さん宅を訪ね、人間は木に助けられていることと職人の技に見とれました。星野さんはもっと和紙を生活に使ってほしいと言っていました。使ってみないと和紙の有り難さが分からないとも言ってくれました。和紙一枚で寒風を防ぎ、コタツの温もりを逃がさない和紙を貼った障子の素晴らしさ、和紙に墨で書いた文や絵そして台帳などは200年~300年後も保存され、当時の文化を現代に伝えてくれています。
和紙の有り難さを感じていくひとつの方法として、大切な人、愛する人へのメッセージは和紙の名刺や手紙を渡すのも意気なようです。同行した神田インストラクターは早速、和紙の名刺を買って筆で書いた名刺を使いたいと言っていました。星野増太郎さん、忙しい中で時間を割いて素晴らしい日本の紙の文化を伝えて下さってありがとうございました。和紙の原料はコウゾですが、一年生のコウゾが和紙を何百年も人間の意志伝達に役立っています(写真)。
午後5時半頃までの散策で感じたことは、文化は色々な切り口から触れ、考えてみるとその原点は森や川にあるような気がしました。一行は今後も桐生市の文化と歴史を探訪していくことを約束して帰路につきました。一日中車の運転をしてくれました金子さんありがとうございました。また日本の歴史にうとい私たちに民の生活から文化と歴史を案内してくれた石島さんありがとうございました。
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