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2009年9月18日 (金)

ナラ枯れの原因は虫ではなかった!

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 世界の森が衰退しています。南南極やニュージーランドの南極ブナが立ち枯れ、枯れたブナにパン・デ・インデオが寄生しています。オーストラリア・パースでも、アメリカのモミも、ドミニカ共和国のマツからは大量の硫酸イオンが検出されました。日本では、日本海岸や関東でも東北でも立ち枯れが猛威をふるっています。このままでは世界の森(山)がはげ山になってしまう気がします。こんな気持ちになった講義を今日、大森禎子さんから拝聴しました。
 大森さんの講義はすべて現場での調査・分析の結果でした。立ち枯れの原因は酸性雨です。風や雪、霧によって運ばれた硫酸イオンによって、水分とともに鉄、アルミニウムが樹木に運ばれ、リンとカリのバランスが崩れて樹木が生長できなくなっています。リンとカリが無いと樹木は生長できません。近年は、融雪剤の散布によって塩化物イオンが増加し、土壌の酸化が出始めているようです。
 金属イオンによるリン酸イオンの不活性化は樹種に関係なく、樹木の立ち枯れをおこしています。立ち枯れを防ぐには炭が一番よいと言われました。日本各地で炭撒きが行われ、その結果、衰退していた樹木が元気になっています。炭は生命炭になっているようです。
 3年前から国際炭会議が開催され、各国の学者・政治家・企業家代表が質疑討論しているようです。イギリス、EU諸国そしてアメリカ、台湾は二桁の参加者ですが、日本からは数人程度の参加です。市民が炭を作り、蒔いて森を元気にしているのですが、日本は政治の問題になっていません。日本は環境問題が政治問題になっていない気がします。11月29日のフォーラムはみんなで創り、みんなの声を政治に反映させたいものです。

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