いのちを守っていくために、局地的集中豪雨に学ぶ
来週末は「09森びと親子自然教室」が開校します。事務局は今月5日~6日にかけて教室である中禅寺湖畔を下見しました。教室では、今年も人は森から生かされていることを学びます。今年は特に、日本各地で局地的な集中豪雨が降り、それも観測史上初めての降雨量によって生命(いのち)が奪われてしまっている現実に直視し、生命(いのち)を守っていくため知識を養っていきたいと思います。
教室のある日光市(中禅寺湖畔)でも1時間に100㍉以上の雨が降りました。しかし、土石流はなかったようです。教室の下見をすると大きな岩を広葉樹の根がガッシリとガードしている場所があります(写真)。広葉樹は落ち葉で豊かな水を貯え、根で土石流を抑え、適度な水量と栄養豊富なミネラルを生物たちに供給しています。
ところが先月の山口県の土石流現場と今月の佐用町の現場を映像で観る限り、そこには針葉樹林という共通点がある気がします。局地的な豪雨はこの二つの町ばかりではありませんので、どうしてこの地域が土砂流出したのか、と疑問を感じます。また、報道では、東京や市内ではマンホールから雨水が吹き上げ、ガード下では水浸しで車が動けなくなっていました。このように報道を見ると、下水道やガードを造った基礎は、1時間に100㍉以上の降雨があることを前提になっているのか、ということが気にかかります。
生命(いのち)を守っていくということは、森がどのような樹木で成り立っているのか、住んでいる市や町のライフラインがどのような基準で造られてきたのか、ということを振り返ってみることが大切なことです。「親子自然教室」では、こんな事を話し合っていきたいと思います。
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