ブナの森は日本人の原点だ!
内閣府の世論調査によると「生物多様性という言葉を聞いたこともない、という回答が61.5%に上がった」、と報道されていました(2日付・「毎日新聞」)。報道では、調査対象は全国の20歳以上の男女3千人で、回答は1919名から得たものです。地球上に存在している多様な生物はそれぞれがかかわりあってバランスを保ち、それに生かされている私たちですが、回答者の過半数以上がこの事を知らないという結果は寂しいものです。
梅雨明けが宣言されていない地域が未だある8月に入りました。一昨日(1日)はみちのく事務所主催の第2回「森びと塾」が実施されました。会場は岩手県八幡平市にある葛根田川源流。学習の狙いは、①本物の森を身体に染み込ませること、②森を守っていくことはどんな活動があるのか、というふたつでした。先生は「八幡平の葛根田ブナ原生林を守る会」の白藤力さんにお願いしました。
一行は盛岡から車で現地に入り、白藤さんが市民と共にブナの原生林を開発から守ってきた森の入り口を散策し、白藤さんを中心にしたNPO法人の活動の一端を学んできました。白藤さんは、1986年から、「葛根田川源流部ブナ原生林伐採計画反対」、1992年から「国見スキーリゾート計画反対」、1996年から「一般県道雫石東八幡平線(通称・奥産道)反対」運動を進め、これらの計画全てを撤回してきました。
散策は、滝ノ上温泉から山に入り、1時間程登ったところで生きたいてたブナの原生林(幹の周囲410㌢)の前まで。受講者はその前に立ち、白藤さんから日本の原点を守り抜いた話を聞きました。話のなかからは、白藤さんのブナ原生林を守る日本人の闘志を垣間見ることができました。白藤さんありがとうございました。
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