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2020年5月 1日 (金)

手作りマスクに“森に寄り添う社会”を縫いつけて

 大型連休のはじまり、例年なら足尾・松木渓谷には、少し早い新緑を求めたハイカー、渓流釣りファンが訪れ、「みちくさ」管理人の舎人はコーヒーをサービスして、足尾の素晴らしさを語り合う日を待つ。今年は、「みちくさ」が閉舎中。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための策。森びとに出来ることは「外出自粛」と「手洗い、マスク着用」、そして“移さない、移らない”を実行している。 

Photo  ところが感染防止策が難しいことがひとつある。マスクがなかなか手に入らない。手作りマスクを思いたったが、その布とゴム紐も手に入らない。しかたなく家のタンスからハンカチや手ぬぐいを集め、マスク作りを始めた。1時間ほどで3枚のマスクが出来た。今月中にはこのマスクを付けて「みちくさ」へ向かえることが楽しみ。 

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P4283329  先月(4月)28日、『毎日新聞』の「疫病と人間」山極寿一・京都大学長寄稿を読み感銘した。山極さんは、「他者と分断されて、自分の利益だけを考えるようになってしまっては、この感染症が克服されても幸福な社会は築けない。」とし、多くの人と国境を越えた地球規模の新たな連帯を求めていた。その上、「近年のウイルス性感染症は、自然破壊によって野生動物との接触を加速したことが原因である。更に自然資源の開発が続けば、深海や氷河の下に眠っている未知の微生物やウイルスを引きずり出してしまうかもしれない。開発の手を抑えても、地球温暖化は生物の動きを変え、新たな脅威をもたらす可能性ある。」と警告している。

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Photo_3  この寄稿を読み、まずはマスクを作って命を守り、それに止まらず、ウイルスと人間社会の根源といかに向き合っていくのかを考えなければと思った。そして、何よりも今は、気を緩めず「外出自粛」を継続して、すべての命が尊重される社会を描かなければと思う。

Photo_4  その社会は、山極さん名で発信された「日本学術会議会長談話」(昨年9月)が基本になると思っている。(理事 大野昭彦)

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