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2017年12月29日 (金)

南相馬市の“新しいふるさと”の基盤づくりが根づいています

 年末の27日、地域住民の思い出がいっぱい詰まった“一本松”が伐り倒された。この一本松の近くから「鎮魂復興市民植樹祭」(2013年・一回目)が始まった。この会場から北側に見えた一本松が消え、今は松から風力発電のプロペラに変わり、常緑樹を中心にした森の防潮堤に変わりつつある。自然の恵みが地域の暮らしを支えようとしている。

Photo  4年前に植えた森の防潮堤の一部樹木の樹高は2㍍を超えた。樹木たちを支えている大地には楽しかった思い出や悲しさ、寂しさそして怒りなどが詰まっている。あと数年過ぎるとこの樹木たちは未来を生きる人々の暮らしを支えてくれる大切な大地になる。 Photo_2  森の防潮堤づくりを応援していこうと立ち上がった「市民応援隊」は今年で3年目だが、森づくりで一番重要だと思う森作業を支えているのが応援隊と市民そして森づくりボランティアだ。

Photo_4  植えるだけでは樹木は草に負けてしまう。樹木と草の競争は人間の都合に合わせてくれない。現地での競争に森づくりのスケジュールを合わせなければ、4年間で植えてきた12万本の樹木の命を縮め、植林ボランティアの願いと想いを裏切ることになってしまう。

Photo_5  この大事な森づくりを支えてくれているのが市長を先頭にした市役所の課長、係長等の職員、そして教育長、相農高の校長、教諭と生徒達、地元のボランティア組織(カリタス、あさがお等)、労働組合(地区連合、東日本旅客鉄道労働組、自治労東京地区連絡会)の組合員の皆さん、愛知県小牧市の皆さんなどである。

Photo_6  今年は、草刈り、草抜きなどの作業を9回(500名程)実施してきた。植樹祭が毎年実施されると育樹作業は増えるので、行政と市民、教育者と子供たち、そして各地から集ってくれる労働組合や支援者の連携が有難い。一年間を振り返ってみると、苦しく辛い時の助け合いと嬉しい時や楽しい時の分かち合いが広がっていることが、“新しいふるさと”づくりにつながっている気がしてとても嬉しいし。

Photo_7

2  こんな応援隊の活動に素敵なクリスマスプレゼントが届いた。東北労金さまから助成金を頂いた。毎年広くなる森づくり面積、それは森作業が増える。それに必要な道具や用具(トイレやテント等)が欠かせない。こんな声に応えてくれた東北労金さまに感謝です。

Photo_8  来年は5年を迎える森の防潮堤の樹木たち。その観察もはじめた応援隊、来年はもっと忙しくなる。原発に頼らない“新しいふるさと”の基盤となる森づくりを、全国の皆さんのご支援に支えられながら進めたい。 

Photo_10  応援隊の皆さん、市民の皆さん、そして各地から駆けつけてくれたボランティアの皆さん1年間のご支援ありがとうございました。応援隊事務局の報告を基に執筆しました。(理事 高橋佳夫)

 

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