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2017年8月の19件の記事

2017年8月18日 (金)

スタッフの心を耕す樹徳高校生の感想文に感謝!

 終戦記念日の15日、先月(7/23)に体験植樹をした樹徳高校生全員(21名)の感想文を広井先生が送ってくれました。感想文を読んで、私たちのサポートが未来を生きる若者達の命をつなぐきっかけをつることができたのだ、ということ噛みしめ胸の奥に刻むことができたことを嬉しく思いました。サポートしたスタッフの皆さん、お疲れ様でした。以下、その感想文(一人)を紹介します。

P7237203  「今回、足尾の植樹ボランティアに参加して、普段の生活ではあまり聞くことのできないことや、体験できないことが沢山できたのでとても良い経験になりました。

 最近大雨による被害が沢山ニュースで報道されるのを見て、凄いなと思うけど自分のところは大丈夫だろうと思っていました。しかし、いつどこでなにが起きてもおかしくない。そんなことを常に頭に入れておかないと、もし起きた時に大変なのだと思いました。そしてまずは近所のところから調べていきたいと思いました。

P7237155  今回なぜ植樹をするのか。それは、私たちは森に生かされている。森は友達だということがわかりました。人間にはできないことを森はしてくれていて、人間はそれに助けられているので、森は大切なのだと思いました。その森を守っていく活動に参加できてとても光栄でした。

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P7237181  実際に自然と触れ合って、植樹ができてよかったです。一本一本丁寧にできました。なかなかできない経験だったのでとても楽しかったです。みんなで植えたので全て大きく元気に成長してくれればいいなと思いました。少しでも環境について、森について貢献できたのではないかなと思います。この経験を活かして、これからも環境について考えて、自然を守っていこうと思いました。本当に良い経験になりました。ありがとうございました。」(2年女子)

 樹徳高校の教諭と生徒の皆さん、大切な友だち(森)が元気になれるようにこれからも声援ください。感想文を書いてくれた皆さんに心から感謝します。(理事 髙橋佳夫)

2017年8月17日 (木)

いにしえの松木の杜を追想して森作業

 8月15日、お盆休みの足尾・松木沢は大粒の雨が降り続き、ジャンダルムも濃い霧に隠れて、山肌の谷筋からは普段は顔を見せない滝が現れて一幅の絵のようでした。

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2  お盆休みのなかを芳賀町の弘永さんが久し振りに、手伝いに来てくれました。初顔合わせの事務局・福沢君に弘永さんを紹介し、コーヒーを飲みながらの打ち合わせでしたが、いつの間にか「終戦記念日」や戦争と平和の話に発展。

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6  10時30分を過ぎた頃、雨が小降りになってきたので作業開始。上の苗床から中苗床へポット苗を運び込み、テントの中で苗の草取りを行いました。軽トラを有効に使い、52トレイを運び込み、32トレイの草取りを完了させました。初めての弘永さんには、福原スタッフが土づくりや草取り方法を丁寧に伝えていました。

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9  昼食後は、旧松木村の祖先が祀られている3ケ所の墓石を三人を案内し、いにしえの村を描いていただき、村人の気持ちに合掌しました。

10  帰り道、民集の杜入口(看板脇)のネットが大きく歪んでいるのを発見、内側の草は獣らしきものが寝そべっていた跡が有りました。ネットの歪みや寝そべった跡からすれば恐らく熊だと思います。目撃情報が沢山あり、要注意です。

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 今年の夏の陽差しはどこへ行ってしまったのでしょう?栃木県では日照時間が平年の30%にも満たない状況で、植物は満足な光合成が出来ません。40年ぶりだという報道もあり、地球温暖化の影響なのかと心配です。一本でも多くの木を植えるなど、出来ることをやり、地球温暖化にブレーキをかける暮らしを拡げていかなければ!と思う森作業でした。

7  本日のボランティアは弘永さん、福沢さん、福原さん、橋倉でした。(報告、橋倉喜一)

2017年8月13日 (日)

お盆を迎え、松木村の墓に花をたむけて平和を祈る

旧のお盆を迎えて、旧松木村にある三か所の祠に花を添えて合掌しました。

鎌田スタッフが家から持ってきたものと、足尾の社宅近くに咲いていた、

野の花を少しいただきました。

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P1020186 今日は、雨上がりということもあり、松木川はゴーゴーと音を立てて流れています。

この音が、爆音などに変わる日が来ないように、いつまでも鳥のさえずりや鹿などの

鳴き声で癒される平和な松木でありますように、と松木村のご先祖様にお願いしました。

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その後は、先日台風の接近のため中止した臼沢の森の草刈りを、鎌田、加賀の2名で行

いました。

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Dsc_0475 現場では、ご覧のように小さな苗木は草に埋もれていましたが、しっかりと生きています。

神経を尖らせながら慎重に草を刈っていきましたが、何度も苗を切りそうになり、鎌での丁寧な草刈りにすべきと考え直し、草刈り機での除草は断念しました。本日の、作業者は鎌田孝男スタッフ、加賀春吾スタッフでした。(報告 加賀春吾)

2017年8月12日 (土)

森の中は宝の山、森と生きる暮らしの知恵が文化も創造する?!

朝、窓から森を眺めていると熊かイノシシのいずれかが土をほじくりかえしていた。P8127240_640x480P8127236_640x480  昼前はキイロスズメバチに注意して草刈り、午後は『森びと通信』の編集。印刷会社社員が夏休み後に出社するまでが勝負。9月1日に発送予定だ。

P8108403_640x480  足尾の森びとは今月が休養月、といっても森作業は週に一日行い、土日祭日は舎人が「みちくさ」で当番している。身体の休養日とはいえ、事務局とスタッフは、仕事の合間に「スタッフ会議」、「事務局会議」を行い、森とも精神を鍛えつつ、事業の執行に余念がない。

640x479  何せ、相手が手ごわい、人間が支配できない自然だから。計り知れない自然の力が相手だから、自然に寄り添っていかなくてはならない。自然と向き合っていくと、その過程では森の生きものたちは色々な事を教えてくれる。それが知恵となって森と生きる“心構え”や文化が創り出される。それはバーチャルな世界では絶対につかみきれない人間の財産である。

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640x479_4  そのひとつが“五感”ではないか。森の中で鳥の声や虫が飛ぶ音や鳴き声を聴いていると、気温の変化で声や音が違うことに気が付く。勿論、土が掘り返されている現場を見ると、緊張感を感じてどんことに注意しなければならないのか、と考えさせられる。

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640x480  来週の土日(19日~20日)は、「心の森探訪in布沢集落」である。只見町布沢集落のブナの森を散策しようと計画したが、先月、少人数の高齢集落に大雨が襲い、田やあぜ道、生活道路などが被害にあった。予定を変更して、初日を流出した土砂などの片づけを手伝うことにした。少しばかりの手伝いから集落民の森に寄り添う暮らしの知恵をつかんできたい。

640x479_5  土砂などの片づけを手伝ってくれる方は森びとフォームページで申し込んでください。

(理事 髙橋佳夫)

2017年8月 7日 (月)

すべての生物がこれからも安心して生きるために・・・

昨日(6日)、東京事務所スタッフ会議を開催しました。足尾、南相馬、千葉で活動する強者(スタッフ)、東京事務所スタッフ、そして事務局総勢30名は、2019年以降の森づくりの進路について話し合いました。

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Img_5329  たった13年間の森づくりですが、地球の気候変動は13年前と比べると激変しています。従来の延長線上の暮らしではこの激変している気候と向き合えません。それは勿論、私たちの運動が現状維持では13年間の成果を退歩させます。では私たちはどうするのかと、「ヒト・モノ・カネ」をおいて設立15年以降の進路を考えてみました。なぜならすべての生命存続の危機に直面しているからであり、それは「待ったなし!」だからです。

 結論はでませんが、これまで森づくりで培った知識と経験を基礎に、情熱と志を熱くもって年齢に合った森づくりを進めていくことが誓い合えたようです。

Img_5335 スタッフ会議後は暑気払いを行いました。当会で古希を迎えた、松井理事・小井土スタッフを激励とお祝いをしました。ぜひ体には留意していただき強者の良き知恵と技を教えてください。

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 また60歳を迎え会社を退職し、森づくり活動に専念される岩橋さん、武田さんの激励も行いました。お二人は現役時代は、仕事以外の時間を森づくり活動に費やしてくれました。会議出席者は、二人を支えてくれた奥様に、ささやかなプレゼントを差し上げました。両スタッフの皆さん、足尾、南相馬での今後の森びと運動に期待します。(報告 水落一郎)

2017年8月 5日 (土)

南相馬市の10・14鎮魂復興市民植樹祭提供の苗づくりは順調です

 筆者の住まいは伊達市保原、7時40分に車で家を出て南相馬市の雫浄化センター育苗場へ。途中、八木沢峠付近の気温は14℃、霧雨と濃霧で前方が霞み、65歳過ぎた筆者はスピードを落として慎重に運転。南相馬市の苗床は背丈ほどの草が生い茂っており、当然、ポット内も草が伸びていた。

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Img_0683_640x494  昨日(4日)の作業は、育苗場周辺の草刈り作業と第5回植樹祭(2017年10月14日)に提供するポット苗の草取りと追肥。樹種をヤマザクラ、ムラサキシキブ、スダジイ、シラカシ、アカカシの5種に決め、9時半から作業を開始。

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Img_0684_640x518  時を忘れて草刈りに夢中になっていたので休憩をとらなかった。猛暑日ではなく良かったね!と互いに注意喚起。昼前には終わりそうもないので、昼食を食べた後も引き続き作業を行い、無事終了した。

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Img_0687_640x478  岩橋応援隊事務局は7月をもって会社を退職した。これまで以上に彼の経験と実績を活かして、応援隊のリーダーとして頑張ってほしい。第5回植樹祭(10/14)で全国の皆さんとお会いできることを楽しみに帰路についた。

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Img_0688_640x461  昨日のボランティアは、渡部、松林、岩橋、東城でした。

Img_0691_640x477  途中の飯舘村の道の駅付近には沢山のひまわりの花が太陽に向かって咲いていた。どうしてか、疲れが吹っ飛んだ気がした瞬間だった。(報告 東城敏男)

2017年8月 4日 (金)

異常気象による大雨と向き合う心構えを磨き上げる?

 九州北部豪雨から今日で一ケ月。まだ家族の生存が確認されていない方や避難生活をしている方、そして見通しもつかない中で、土砂と瓦礫の片付けに汗を流している方を報道で見聞きしていると、他人ごとではない気がして身が引き締められる。 

P8037213_640x480 時として、もしかして近年の大雨による土砂流出災害は人災ではないか、と思ったりする。一昨年の鬼怒川堤防決壊、昨年の岩手県と北海道の台風10号の直撃、そして広島市での住宅街を襲った深層崩壊、東京都大島町の土砂流出などを振り返って考えてみると、土砂流出災害が他人事のようにしていた結果であると思わざるをえない。

P8038209_640x533  九州北部豪雨ではJR鉄橋の橋げたが流木の力で流されたが、その上流の橋げは四年前の大雨で流木が溜り橋げたが壊され、流木が溜らないような橋げたにしていた。今度の大雨では、流木が下流のJR鉄橋の橋げたを壊してしまったという。九州大の教授は河川全域の橋げた対策を提言していたというから、財政の問題はあるにせよ対策が遅れて地域住民の命と暮らしを奪ってしまったことを、行政はなんと言うのか。

P8037221_640x589  足尾の森作業の昼休みなどでスタッフの話になる事は、1時間に100㎜の雨が降ったら中倉山の少ない土砂と松木川はどうなるのか、である。100年以上もの時間と費用そして労力をかけて、やっと草木が生きられるようになった斜面は流されてしまうのか。土砂が溜っている砂防ダムは大丈夫なのか、という話である。

P8037214_640x522  国交省足尾砂防出張所に聞いてみると、「砂防ダムは土砂が満杯になっていることが正常な状態。土砂が溜って安定勾配になると水の流れが緩やかになり、一気に水や土砂が流れないようになる」、また、松木川の急斜面は岩石が露出している所が多いから「斜面は土砂が少ないので、土砂が流れ大変だ」という認識はないという。

 なるほどであるが、100年以上もかけて育ててきた少ない土砂と一緒に草木が流されてしまうことに私は危機感と恐ろしさを感じる。こんな時、田中正造さんはどんなアクションを起こすのだろう。正造さんの研究をしている方々のご意見を伺いたいものだ。

Photo  私たちはやっている”つもり人”からできることを実行に移す”つくり人”になろう、と日夜努力している。「知的に武装」しているだけでは異常気象の暴走に、権力者の暴走に向き合っていけないと思うからだ。「局地的集中的大雨」、「ゲリラ豪雨」と向き合うにはその原因と要因に向き合っていかなければと思う。つまり、地球温暖化にブレーキをかける暮らしと社会を築き上げることではないかと思う。そのために私たちは「知的武装」していきたい。明後日は、足尾のスタッフが東京に集い、現役からリタイアしたシニア達の志をさらに磨けあげる。(理事 髙橋佳夫)

2017年8月 1日 (火)

第二回理事会を開催しました。

7/30(日)は第二回理事会が田端の区民センターふれあい館にて行われました。

1_2 残念ながら岸井理事長は参加できませんでしたが、顧問、理事、事務局、スタッフあわせて24名での開催です。前半は、事業報告では、各地の植樹、育樹を中心に、4月以降の活動についての報告が担当の事務局、理事から報告がありました。

会計報告のあと、各議案で今後の事業についての討議がありました。一点目はみちのく10年記念事業について。熱い議論になりました。二点目はフィリピン・ルボ村の支援について。どのような形で支援できるか、具体的な方向性がまとまってきました。その後は、各地のフォーラム開催、南相馬の鎮魂復興市民植樹祭、森の案内人、生態観察、心の森探訪は福島只見の布沢地区訪問、秋の感謝デー、東京にどんぐりの森をつくろう、スタッフ会議などなど。。。また忙しくなりそうです。
 
終了後は同じ会場で交流会を催しました。新しい理事も加わり、一人ひとりが自己紹介やこれからの目標などを話し盛り上がりました。

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松井理事の古稀祝い。これからも身体に気をつけて宜しくお願いします。

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後半戦もたくさんのイベントがあります。たくさんの皆さんに参加いただき、楽しく有意義なものとなるよう、一丸となって頑張ります!(事務局 小黒伸也)

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森への畏敬の念を持ち続けた旧松木村村民が帰るふるさとの草刈り!

 今日の松木沢はいつ雨が降り出してもおかしくないあいにくの天気です。

008_640x480  朝一番の作業は「ひぐらし亭」(木陰の涼しい風が吹き抜ける休憩スペース)のコンパネを片付ける作業。しかし、ここ一週間、梅雨明けしたにも拘らず雨の日が多く、案の定コンパネは濡れていました。このままシートにくるめばその結果は明らかですので、話し合った結論、コンパネを「雲集亭」に運んで乾燥させたうえで片付けることにしました。コンパネの間に竹の棒をあてがい、風通しを良くしました。

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005_640x526 その後は、カシワのポット苗の草取り、土の補充を行い、38トレイを整えました。来年には柏餅をくるめそうな大きな葉を付けている苗もありました。

 

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011_640x480 今日は鎌田スタッフが臨時に作業に加わりました。その理由は、8月に入り、旧盆が近づいてきたので旧松木村の先祖が眠る墓石や祠周辺の草刈りをしたいから、とのことでした。その想いが旧松木村の皆さんに届けば、こんな嬉しいことはありません。野に咲く花が一番だと思います。きれいになったお墓に花を飾ってあげて下さい。

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013_640x480  午後は育苗作業の用具などの移動を行って環境整備をしました。ポットと言う限られた場所で生きている苗達にどれだけ手を差し伸べてあげられるのか、そんなことを思った今日の森作業でした。今日のボランティアは、鎌田、松村(宗)、福原、橋倉でした。(報告 橋倉喜一)

 

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