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2013年7月の19件の記事

2013年7月29日 (月)

中倉山登山・孤高のブナ兄弟を発見しました

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 昨日の朝6時、足尾アルプス最高峰?の中倉山山頂へ出発。

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 1時間半頃には、リョウブに混じってミズナラが生えている所に到着。今回は足元の実生を調査すると数は少ないが実生を発見しました。

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 2時半後には青空の下、1539㍍の山頂に到着しました。孤高のブナとミズナラ調査が目的の登山であるために、早々と調査開始。

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 三回目に遭うブナは天高い青空に向かって、“ようこそ!”と歓迎している感じがしました。

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 6月には花を咲かせていたブナが実に結実しているのを確認、ホットしました。

 今回の調査は器機を使って測ったところ幹の直径は45㌢、樹高は12㍍でした。更に今回は、土壌や実の検査をしました。

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 周囲のミズナラも測定しているともう一本のブナを発見。みんなで“ブナの兄弟が生きていたぞー”と大声を出して喜びました。このブナの樹高は12㍍、幹の太さは48㌢ありました。

 10半頃には調査を終えて、下山しました。

2013年7月27日 (土)

南相馬市へ届ける苗木を全てポットに移しました

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 深夜に降った雨が一気に蒸発した草の上で鹿たちは朝食後の休憩?この鹿たちに挨拶をして今日の作業が始まりました。

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 今日で苗分けを全て終わりました。8時半頃から、明日チャレンジする中倉山を見ながら仁平スタッフと苗をポットに移しました。

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 足尾では育苗が難しいだろうとおもいながらも、千葉県の相川インストラクターから頂いたシャリンバイの苗分けをしました。

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  根は写真(上)のようにハッポースティールを破って箱から外へ伸びていました。これらはびっくりです。

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 雨雲が近づいているので昼食は苗分けが終わってからにして、苗分けを13時過ぎまで行いました。スダジイ、タブノキ、コナラ、カシワ、シャリンバイ合計で5600本の苗をポットに移動しました。

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 苗分けや植樹後は雨が最高の恵み。朝食後には一面黒くなり、雷雨が降り出しました。

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 夕方、後片づけをしていると足元に紫色が眩しい働き者がねぐらに向かっているようでした。

 

2013年7月26日 (金)

程々の距離と互いの緊張感があれば持続可能?

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 熊と生きる人間の知恵なるものを考えていますが思いつきません。ヒントは以前、テレビで報道された知床半島で女性一人で昆布漁をしている夏だけの暮らしだ、と思っています。それは程々の距離を守って互いに緊張感をもつことではないかと思います。

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 今日の足尾・松木沢は30度以上の気温になりませんでした。天気予報通りに雷雨が発生してひと雨があるかと思っていましたが、原稿を書いている時間になっても雨は降りません。

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 今日のひとり作業はコナラの苗分けです。300本のコナラをポットに移しかえました。

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 夕方5時過ぎ、足尾ダム付近に来たところ鹿が水浴び?をしていました。奥の鹿は水の中にある何かを食べているようでした。筆者は、このシーンを見るのが初めてでした。

 

2013年7月25日 (木)

熊の監視下でネット補強作業?

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 熊の木登りが上手なのはご存じの通り。これからはミズナラの木に登って枝を折って熊棚を作り、そこに横になってドングリを食べる熊たち。

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 太い枝を折ることなんてチョロイものなので、ネットのポールを折り曲げることは簡単なことです。今日は朝一番でネットの補強をしました。

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 補強後も松木の杜のネットをチェック。何と三箇所でネットが噛み切られていましたので、スチール製のネットで補強しました。

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 作業していると臼沢の方面から不自然な落石の音がしたので、熊が蟻を舐めているのかと思って双眼鏡で覗いていると、発信器をつけた熊の顔が見えました。

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 熊が生きのびるための人間の知恵を探している間に、“何をやっているのだよ!”と声をかけられたような気がしました。

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 午後は、残っていたタブノキの苗分けを行い、全てのタブノキをポットに移してやることができました。15時頃、柳澤スタッフが修理が終わった軽トラを運んできました。秋以降の森作業の準備を少しずつ進めています。それにしても熊のライフスタイルを人間が変えてしまえば、大変なことになってしまう実感をしている日々です。

 

2013年7月24日 (水)

自然の掟の中で鹿とクマが生き伸びるために人が知恵を出す?

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 ツキノワグマの鹿襲撃が21日発生したので現地付近を見回りしました。アドバイス通り、クマは再び残った鹿の肉塊を漁ったようです。当日のスタッフが緊急補強したネットのポール5本が折り曲げられていました。

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 このポールは鹿の体当たりでは折れない補強をしておいたので、クマの仕業に間違いありません。ネット補強は一人では無理なので明日の作業にしました。明日は、鹿が人間の行為によって犠牲にならない環境を作る知恵を出し合います。

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 今日の午後の足尾・松木沢は雨、気温21度でした。足尾グランドキャニオンがガスで霞んでいました。

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 足元には、人間が埋めた残飯の一部が何ものかに掘り起こされていました。このような行為が積み重なると生きものたちの生態を変えてしまうのでしょう。担当者に“喝!”です。

2013年7月23日 (火)

足尾・松木の杜でツキノワグマに遭いました

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  21日の14時頃、足尾森びと広場に近い「松木の杜」西側でツキノワグマに遭いました。

遭ったのは小井土スタッフ。舎人当番途中に松木の杜をチェックしようと歩きはじめたところ、鹿がネットに絡んでいるのを発見。ネットから鹿を外そうと鹿まで5㍍の所に近寄った小井土さん、その直後、「クマがシカを食っている」と、大声で戻ってきました。

 危ないので急いで「みちくさ」に戻りました。みちくさから望遠鏡と双眼鏡でそのクマを観察、暫くするとクマは松木川を渡って反対側の山の裏に去っていきました。よく見るとクマの首には発信器が付いていました。いつも動物を観察している坂本さんからは、「クマは食べつくすまで一週間ぐらい通ってくるよ」とアドバイスをいただきました。(小川スタッフ、小井土スタッフ発)

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 今年5月中旬以降、松木の杜周辺では5頭の鹿がクマに襲われました。しかし、クマが鹿を食べている瞬間を見たわけではないので、糞(写真中)で「クマだ」と判断していました。

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 6月上旬にはヘリポート上の森でクマ剥ぎ(写真下)があり、私たちは作業前の注意を怠らないようにしてきましたが、明日からの森作業では21日の事なので更なるチェックをしっかりやります。

2013年7月18日 (木)

現場から物事を考え、判断・実行する森づくり

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 夏の森作業5日目。森びと広場へ向かう途中、久しぶりに鹿たちと目線が合いました。写真では見えませんが、今年生まれたバンビも一緒でした。

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 今日はJREU八王子OB4名が手伝いに来てくれました。皆さんはタブノキの苗分け作業をしてくれましたが、はじめに八王子出身の鎌田スタッフから苗分け方法の説明を受けました。

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 同じ出身の橋倉スタッフも苗分け作業をフォローしてくれました。

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 苗分け数は半日で約1300ポットでした。八王子の皆さん、お疲れ様でした。

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 13時過ぎからは昼食・交流。仁平スタッフがホルモン焼きを作り、八王子の皆さんが用意してくれた自然食品をご馳走なりながら森の恵みの有難さを話し合いました。ちなみに交流後、皆さんは臼沢の森を登り、JREU八王子が植樹した場所を見学。若木が草に覆われている様子に怒り、早速、草刈りの日程を打ち合わせをしていました。

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 筆者と加賀スタッフは臼沢の森の草刈りをしました。写真の様に臼沢の森の若木たちは爽やかな風と太陽のエネルギーを吸収しているようでした。

 八王子の皆さんが帰った後には、残ったスタッフ4名が松木の杜の草刈りをしました。

 

2013年7月17日 (水)

足尾・松木村跡の10年後はどんな森になる?

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 夏の森作業4日目。天気は風が吹くと涼しいという感じでした。朝、ゲートの電線に止まっていた鳥はもしかするとキビタキの雌かも知れません?ご存知の方は教えてください。

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 今日の午前中は仁平スタッフと松木の杜の草刈りをしました。

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仁平スタッフの刈り払い機操作も日を重ねるごとにスムースになっているようです。

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 昼食を摂った後にはホンドキツネが遠慮しがちに現れてくれました。暫く見ないうちに立派な尻尾になっていました。

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 午後になって柳澤スタッフが応援に駆けつけてくれましので、古河機械金属㈱さまから新しく借りた「東松木の杜」の入り口の草を刈りました。

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 約18千㎡を耕すための土を調べました。

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 草を刈ると見えなかった石がゴロゴロしていました。

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 また、採石のような石が敷かれていたので耕すのは一苦労すると感じました。

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 みちくさで10年後の森づくりのアイデアを出し合っていると雷雨があり、約1時間程の雨が苗木や若木に元気を与えてくれました。雨上がりにはホオジロが気分良さそうに囀っていました。

2013年7月16日 (火)

若木に爽やかな風を吹き込み、幼木は新たな居場所へ引っ越しました

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 今日の足尾は猛暑という天気でなく、育樹作業がし易い天気でした。臼沢の森には小川、橋倉スタッフが昨年植えた場所の草刈りをしてくれました。

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 筆者と鎌田スタッフは新松木の杜の草刈りをしました。午前中で松木川添いの場所の草刈りは終了しました。

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 苗分けにはJREU高崎と千葉のOB9名が手伝いに来てくれました。

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 全員が笑顔を見せてくれました。ある方は「こんな素晴らしい所とは思っていなかった。また来たいです」と言ってくれました。

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 昼食・交流会前の草刈りでは、いつものカワラナデシコが顔を見せてくれていました。

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 交流会では千葉の石井さんから送られてきた鰺の開きをご馳走になりながら、昔話に話が盛り上がりました。

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 15時頃からは残って作業を手伝ってくれた皆さんと新松木の杜の草刈りをしました。

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 17時頃には作業を終え、夕方の沢風を受けながら記念写真を撮りました。

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 森びと広場に戻る途中の道端にはカワラナデシコが鮮やかな色を発していました。

手伝ってくれました皆さん、本日はありがとうございました。

2013年7月15日 (月)

畏敬の念を忘れるとバチが当たる!

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 三連休の最後の日、足尾の森には涼しい風が吹いていました。夏の森作業2日目の今日は、朝から臼沢の森(今年植えた場所と昨年植えた場所)の草刈りをしました。

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 刈り払い機を片手に持って、背中の籠にはその燃料と水をいれて背負い、600段以上の階段を登った所での草刈りです。

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 森は60㎝程の苗木がススキ等の草に覆われています。そこに光りと爽やかな風を入れます。

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 現場は想像した以上に草が伸び、苗木たちは窒息しそうな状態でした。現場に立たない人間の怠慢がそうさせてしまった、と反省です。

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 現場から森びと広場を望遠レンズで覗くと、鎌田さん山ガールの皆さんが苗分けしているテントから笑い声が聞こえてきそうでした。

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 旧松木村を案内している看板付近には、松木沢渓谷へ向かっている男女の姿が眩しかったです。

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 13時頃から昼食。私たちはそばを用意しましたが、鎌田さんご夫妻もそばを持参してくれました。それぞれが持ち寄ったものを分け合って、美味しい昼食を摂りました。色々な食べ物をご馳走してくれた山ガールの皆さん、ご馳走様でした。

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 臼沢の森に生きるコナラは小さなドングリを着けていました。未来のいのちを支えてくれる苗木たちを苦しめてしまった筆者は、バチが当たらないように明日からの森育作業の心に畏敬の念を刻みます。

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