« 2008年7月 | メイン | 2008年9月 »

2008年8月の15件の記事

2008年8月 9日 (土)

 支え合う心を育む子どもたち

 Cimg4112

 星空の湖畔に元気な声が聞こえています。08年「森びと親子自然教室」の始まりです。
 世間ではオリンピックの開会式ですが。ここ日光市中禅寺湖畔にある菖蒲が浜キャンプ場では、水と戯れる家族、テントを幕営する家族、カヌーで自然を満喫する家族等が自然から恵みに感謝していいるようです。
 自然教室の1時間目は、二泊三日のキャンプ生活で使う食器、ランタンの工作です。最初に竹内アドバイザーから竹の話を聞き、竹が生活の中で役に立っていることを学びました。工作では今年も竹ランタン作りに熱が入り、昨年以上の芸術品ができあがりました。参加者の皆さんはお椀や箸、皿も作りあげ、18時から夕食作りに入りました。ダッチオーブンでご飯を炊くグループ、野菜を刻むグループに別れて、美味しいカレーとサラダを作りました。夕食は星空の下で竹ランタンに灯りをともし、美味しいカレーを楽しくいただきました。子どもたちは後片づけを済まして、満足そうな顔と少し興奮ぎみで寝床に入りました。
 昨夜は世界の若者たちの平和の祭典開会式、そして日本・長崎では63年前、アメリカ軍によって原爆投下された日でした。子とキャンプに来ているお爺さんやお父さん、お母さんの顔は、星空の下で美味そうに食べている子たちの幸せを願う様子ででした。
 今日(9日)は、森の宝物探しです。日光・千年の森に入って、森の恵みを実感し、森の中にある大切な宝物を探し当てます。天気は快晴、楽しい一日の始まりです。

2008年8月 6日 (水)

自然環境と人間の命を大切にする心を磨く

Cimg4105

 「昨夜は雷様が怒って一晩眠れなかった」と、お世話になっている足尾の金物屋のおじいさんが言っていました。車で「森びと広場」へ向かっていると、話のとおり道の至る所に石ころと土が流された形跡が残っており、「雷様」の怒りの凄さが感じられました。
 広場に到着すると、事務局員の松村さんが遮光ネットを張っていました。今年発芽した若木たちが猛暑に負けないようにと、苗木分けしたトレイの列をネットで覆っていました。午後3時半頃にはネット張り作業は終わりました。西北の山並みには黒い積乱雲が現れ、雷の音がしていました。
 周囲を見わたすと松木沢の山々は積乱雲に覆われていました。積乱雲の中にはキノコ雲に似ものがありました。今日は、アメリカ軍によって広島に原爆が投下されて63年目の日です。高校野球放送の合間に流れていたラジオニュースでは、広島で平和を願う方々の様子が報道されていました。ここ松木沢は、戦争政策の勢いで銅の増産が行われ、製錬の過程で発生した亜硫酸ガスによって村人が被害を受け、廃村に追い込まれました。
 今、「低炭素社会をめざして」とか、「持続可能かな社会」として原子力発電所が各国で建設されています。「洞爺湖サミット」ではフランス大統領が中国での原子力発電所建設を約束した、という話があります。また、アメリカ国内ではその建設工事が盛んに行われ、その企業は日本の企業が中心と言われています。
 ここ松木沢に立って、核兵器の廃絶は勿論ですが、地球とともに生きていこうとする私たちは、「エコ」の名の下に進められている原発建設にも厳しい態度を堅持していかなくてはならないのではないでしょうか。キノコ雲ではなく、花火の文化に平和の心を見いだしたいものです。

Cimg4095

2008年8月 3日 (日)

草刈りが終わりました。蒸し暑い日のボランティァに感謝します。

Cimg4079

 草刈りが終わりました。先月29日から始まった草刈りは、JREUの皆さんのご協力で2日の15時に終わりました。自然環境と人間の生命(いのち)を大切にする皆さんの情熱を感じる5日間でした。心から感謝申し上げます。
 昨日(2日)は、小黒陽矢君(小1)がお父さんとともに草刈りに参加してくれました。小学校入学する前に植えた木はどれだけ大きくなったの?、昨年植えた「絆の森」はどうなったの?、と現地を訪れてくれました。昨日は草刈りに参加してくれた30数名の皆さんと一緒になって、陽矢くんはノコギリ鎌を使って草を刈ってくれました。陽矢くんの期待は、今年植えた木々が自分の身長よりも大きく育っている、ということであったそうです。しかし、その期待は見事にはずれて、苗木が生長していないことにがっくりきていました。それを見ていたお父さんは、「でもその木は歯をくいしばって生きているんだよ」、と話している様子が伺えました。
 最終日となった昨日は、通称ガレ場の草も刈りました。写真の左側の場所のように急斜面で石が多く、足場の悪い場所ですが、心をこめて植えた小さな苗木を大きく育てようと、最新の注意を払って若木に元気を与えることができました。延べ120名程の皆さんの情熱で、木々たちは爽やかな風と栄養物を得られました。
 自然の力で森がつくられることを待っていられない私たち。たかが50年先、足尾の岩山が自然の力で森ができる環境になることを待っていられない私たち。だから私たち人間が少しばかりの力を自然環境に手助けをしています。これは人間が森とともに生きていくための当たり前な営みです。自然と人間の営みは私たちの意思しだいです。森を壊したのも私たち大人の意思ですし、それは政治の反映です。その責任は大人にあります。
 帰りの車中で、陽矢君のお父さんと話していると、お父さんの陽矢君への期待は大人になったら自然環境と人間の生命(いのち)を大切する人になってほしい、ということでした。こんな話をしていましたが、陽矢君は車の窓から入る涼しい風を受けながら外を見ていながら、怪我をした子鹿のことを心配している様子でした。

Cimg4077

2008年8月 2日 (土)

草刈りから教えられる自然の営み

Cimg4063

 昨日(1日)は“暑い”と感じました。草を刈っていると暑いと感じるのは人間ばかりではないことも実感しました。猛暑日は植物も暑苦しいのだなあー、と感じました。勢いよく草が生えている中に顔を突っ込んで草を刈ると、その場は蒸して暑いことに気づきました。たかが70㌢~80㌢程の草の中なのですが、ムーとします。草を刈ってしまうと、松木沢から吹く風が汗をかいた顔に当たり、とても気持ちがよく感じられますが、これは木々も同じであろうと感じます。生きていく環境が良ければ、人間も植物もすくすくと生長できます。
 昨日の草刈りボランティアに参加してくれた皆さんの三分の二は、ノコギリ鎌を使った草刈りがはじめてでした。ですから、どうしてくそ暑い中で草刈りをしなくてはならないのだ、と疑問が残るのも当然でした。
 梅雨が明けたこの期間、光合成で栄養分を生産・吸収し、根からは水分を吸い上げて木々は一気に生長します。昨年の枝先から一気に40~50㌢も伸びます。草刈りは木々が生長するための重要な作業なのです、と皆さんに話をすると、茹だるような猛暑の中での作業でも充実感を得られるそうです。
 29日から始まった草刈りは、昨日で全体の三分の二が終わりました。昨日は参加してくれた皆さんが、それぞれに足尾の現場から、そこで汗して働く人たちから様々なことを教えられている様子がうかがえました。最初は作業をやらされたけれど終わってみるとやり抜いた、という皆さんの気持ちが私に伝わってきた一日でした。ボランティアの皆さん暑い中、ありがとうございました。
 Cimg4075

2008年8月 1日 (金)

 日光・「千年の森」を散策!

Cimg4034

 本日の朝はホウジロのさえずりで目が覚めました。天気は曇りです
。昨日(31日)は約6~7㎞歩きましたので、目覚めの時間は5時頃でした。
 昨日は、今月8日から10日に開催する「親子自然教室」の授業のひとつである、「森の宝物探し」コースの最終下見をしました。散策は宮下正次先生と料理長の小口さんです。コースは日光の菖蒲ケ浜キャンプ場(中禅寺湖畔)から千手ケ浜までの約4㎞、帰路の約2㎞です。
 千手ケ浜までのコースは、800年以上もこの地で生きている巨木が森を形成しているまさしく「千年の森」です。静かで、なだらかな道を歩くと、森の中には様々な宝物が発見できます。水と森とのつながり、森と動物とのつながりが確かに実感できる、まさしく「キングオブフォレスト」にふさわしい森です。
 クロブナ、イヌブナ、ミズナラそしてハルニレ、トチノキ等の巨木は、ゆうに800年以上生きていることが分かります。とくに、今となっては珍しいと言われているオノオレカンバ、泥の木の巨木に触れられます。とくに、オノオレカンバは名のごとく、斧が折れてしまうほど固い木である、言われているそうです(宮下先生と写っている木)。また、ミズナラの巨木は周囲4㍍もあり、その姿は森のキングです。当日は楽しい授業ができそうです。
 昨日(31日)の草刈り作業は06年に植樹した場所の草を刈りました。会場の三分の二の草を刈りました。ボランティアの皆さん、ありがとうございました。

Cimg4031

森びと検索

最近のトラックバック