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2008年7月の14件の記事

2008年7月31日 (木)

 若木に涼しさと元気を与えています。

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 昨日(30日)も雷様は怒りませんでした。足尾・松木沢では雨が降ってくれませんでした。下界は猛暑の暑さでぐったりしてしまいますが、昨日の天気は曇りでしたので標高960㍍での草刈り作業は爽やかな風をうけて始まりしました。昨日は5月に植樹した場所、約1千㎡の面積を21名で草刈りしました。
 足尾での草刈りは29日~来月4日(3日除く)まで行われていまます。作業は梅雨が明けてからの短期間でできることになりました。
一気に作業ができるのは、全期間JREUの皆さんが協力してくれることになったからです。事務局一同、心から感謝申し上げます。
 雷様が少なく雨が降らない日が続き、少ない地中の水分は蒸発していきます。若木はこの時期、光合成によって栄養を蓄えて大きく育とうとしています。しかし、若木の葉が陽を欲求していことを、雑草が遮っています。その上、少ない水分を雑草も吸収してしまいす。この時期、一気に草刈りができることは、足尾の地に若木たちがしっかり根を張れる環境がつくれるということです。
 作業現場では各自がノコギリ鎌と水を持って、事務局員から鎌の使い方を教えられ、雑草と一緒に若木を切らないようにと注意を受けて、草刈り作業は続けられています。
 29日は一昨年に植樹した場所の草刈りをしました。本日(31日)は06年に植樹した場所の草刈りです。暑くなりそうな天気予報ですが、ヒグラシの鳴き声に癒やされながら草刈りです。私たちが地球とともに生きていくための、人間にとって当たり前な自然への働きかけをつづけます。

2008年7月29日 (火)

森と生きる人間の進路が見えてきた・・・その1

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 27日午後、横浜国大キャンパスには各地から180名の皆さんが集まってくれました。「本当に集まってくれるのか」、と心配していたスタッフたちは、11時から始まる「横国大の命の森散策」の参加者が50名程に達したことに驚き、その心配は吹っ飛んでしまいました。その後は、不安から緊張に変わったスタッフ達の運営で第1回「森と生きるキャンパスフォーラム2008」は時間通り始まりました。
 第1部は「森から学ぼう」と題して、足立旬子記者(毎日新聞社)と藤原一繪教授(横国大)からの講演です。

 環境馬鹿に流されないように!
 
 足立記者からは次のようなメッセージが参加者へ送られました。丹沢の森が異常だ。ブナ枯れ、笹は鹿が全て食べ尽くし、草は生えているが鹿の食べない草ばかりだ。その鹿の角も他地区で棲息している鹿の角と比較すると小さい。考えられる原因は大気汚染だ。この問題は神奈川だけの問題でなく、全国的な問題であり、場合によっては世界の問題である。
 ノーベル平和賞受賞のマータイさんを取材して感じ取ったのは、「森は人間の気持ちを変える力を持っている」ということだ。アフリカでは彼女のリードで女たちが森づくりをやっている。それを観ている村人、特に男たちの目が変化した。アフリカでは今も女性たちの発言権は弱いが、植樹をしている彼女たちと育っている木々を観ている男たちが彼女たちの発言権を認めている。反面、「神が宿るイチジク」の木は伐ってはならないとされてきたが、この木が「邪魔だからとして」伐られてしまっている。生活に使用する分の木だけを伐ってきた村人たちの気持ちが、取りすぎても仕方ない、という考え方に変わっている。
 自分も含めて環境馬鹿ですが、50年先までに温室効果ガスを半減しなければならない地球の危機なのに、洞爺湖サミットではそのための目標が決まらない。50年後には、ブッシュさんや福田さんがお元気なのか知りませんが、国の最高権力者たちは後生に責任をとっていない。こんな情勢を若者たちは許してはならない。私も含めて発信していかなければと思う。
 その後、参加者から足立さん達ジャーナリストの活躍を期待する発言がありました。

2008年7月26日 (土)

肩に力を入れず、大いに語り、舵をいのちの森へ!

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 本日も気温35度以上の猛暑になるようです。いよいよ明日は「第1回森と生きるキャンパスフォーラム2008」の開会です。運営スタッフたちの準備もほぼ終わりました。昨日(25日)はパンフレット、報告集や看板を作りました。
 フォーラムの準備と本番の運営は第2期のインストラクターが中心となっています。スタッフ達は平日は仕事、準備は毎週土日という中で準備を進めてきました。2012年までの5年間、このフォーラムを通じて大人たちが若者の目線で若者たちと語り合い、自然環境と人間の命を大切にする心を育んでいきたいと、スタッフたちは願っています。
 準備の過程では意見の対立は勿論、辛い作業を我慢し、作業が終わった後の苦労話と抱負を語り合った懇親の場、また、猛暑の中で育苗作業が続けられている足尾の話に耳を傾けるなど、準備作業の過程では、私たちの活動や社会は人から支えられ人が支えていることを、スタッフたちは教えられているようです。
 サミット後、一部報道機関では「持続可能な社会」とか、「低炭素社会の実現」等を報道しています。その主旨は、今後の社会は限りあるエネルギーに依存せず、身近なところから省エネ、節約を行い、企業が開発した新エコ商品を購入・消費していくことだ、ということです。ある学者は、「エネルギー効率の低い製品を長く使うことは地球に対する犯罪だ」として、「巨大な買い換え運動」を提案しているありさまです。
 エネルギー効率を良くしても生産量が増えれば温室効果ガスの排出量も増えます。しかし、この問題は排出量の売買で相殺する、というように温室効果ガス削減問題は、全生命体の命を優先するのではなく、経済優先となっているようです。
 新宿事務所には明日のフォーラム会場を癒やしてくれる苗木が届きました。これは足尾でボランティア作業を手伝ってくれている磯崎さんが、自宅のベランダで大切に育てている苗木です。明日は、若者たちが主役になる日です。

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2008年7月25日 (金)

鹿に笑われるぜ!

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 昨日(24日)14時、私は毎日新聞社内で27日開催するフォーラムの打ち合わせをしました。そこでは文字通りキャンパスフォーラムとして創りだすことが大切であり、討論を通じて世の中で踊っている「持続可能」とか、「低炭素社会」の欺瞞がなんであるかという疑問をもてるきっかけをつくっていこう。フォーラムの前提は、フォーラムに集まってくれた約200名の方々との共通認識を図っていくことであるので、大いに語れるフォーラムにしよう、と話し合いました。お楽しみに。
 その後、事務局では活動報告の準備やフォーラム会場設営の準備をしました。運営スタッフとしての基本は、参加してくれた皆さん同志が話し合えることで、そこから共通の認識が生まれる環境を創っていくことだ。その場合、理屈でなく、私たちが足尾や八幡平で学んだ経験を発信していこう、となりました。
 ところで足尾では鹿の食害に悩まされましたが、唯一、鹿が食べない植物はアセビです。どういう分けか、鹿は絶対と言って良いほどアセビを食べません。準備作業を終えて一杯呑んでワイワイ話していると、友人より鹿よりも人間が劣る話がでました。
 なんとニラと水仙の葉を間違えて、うどんの薬味にスイセンの葉を刻み、それを食べてしまった、という。食べてしまった方は下痢に追い込まれ、一日中ひとどい目に会ったという。
 本物のを見極める目は、失敗の積み重ねがそうさせる。フォーラムでは若者の目線からの発意・討論を深め、民衆の知識と行動力を発揮させよう。

2008年7月23日 (水)

本番間近!「森と生きるキャンパスフォーラム2008」

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 本日(23日)、猛暑の中、私は横国大キャンパスを訪れ、藤原一繪教授とフォーラムの打ち合わせを行ってきました。お忙しい中で時間を割いていただき、100年先も私たちが地球とともに生きていくために、現代に生きる若者たちへ問題提起をしていただくことになりました。題して「森は人類の未来を救う!」となりました。短い時間の講義ですがお楽しみに。横国大の掲示板には、フォーラムへの参加を呼びかけたポスターが貼ってありました。呼びかけていただいてありがとうございました。
 明日はノーベル平和賞を受賞したワンガリー・マータイさんの植林運動を取材してきた新聞記者の足立旬子さん、世界の人々を裏切った洞爺湖サミットに厳しいジャーナリストの岸井成格さんとの打ち合わせです。本番まであと中3日となって、スタッフは初めての「フォーラム」を、キャンパスらしいフォーラムにしようと汗しています。地球最大の危機に対して、若者たちのトークとアクションで、私たちの進路を“生命(いのち)の森へ”と舵をきっていきましょう。
 18日以降も足尾では苗木分け作業と遮光ネット張り作業が行われています。20日は、12日の苗木分け作業の感想をメールしてくれた坂野上さんが2回目のボランティア作業をしてくれました。暑い中、ありがとうございました。
 足尾は雷の本場ですが、梅雨明け後は雷も少なく、雨が降りません。猛暑の勢いで若木が負けないように、事務務局は遮光ネットを張っています。本日は3列のネットを張り、計7列張りました。本日は480本の若木に元気を与えました、と現地から報告がありました。
 

2008年7月19日 (土)

夏の暑さにも負けず、元気に育つ北東北の苗木たち

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 足尾では黙々と苗木分け作業を続けていますが、北東北のみちのく事務所の苗木分け作業は6月下旬に終わりました。今年は今までにないモグラ、ネズミ、ウサギ等の食害に遭い、多少心配でしたが昨年秋に蒔いたドングリの発芽率は46%(青森)~58%(八幡平)でした。
 苗木分け作業は青森市(6/21~22)と八幡平市(6/28~29)で行われました。二日間で33971本の若木に元気を吹き込むことができました。両地区ともJREUの組合員の皆さんが大勢参加してくれました。
 八幡平の苗木分け作業には、茨城県土浦市に住む國分さんが参加していました。國分さんは、これから、つくば市内の採石場の跡地に森をつくりたいので、苗木分け・ドングリ拾い・ポット苗づくりを学び、採石場の再生森づくりに活かしていきたいと、汗を流していました。
 分けたポットは苗床に整理し、今後は撒水等を行います。苗床は背丈2㍍以上のイタドリが伸び放題の場所を、草刈り機を使ってイタドリ等を刈り、ロングヘアーから坊主頭になったような気分になると、風通しの良いサッパリした苗床が整備されました。この前段の準備作業があっての苗木分けでした。JREUの皆さん、苗木に元気を吹き込んでいただきありがとうございました。國分さん秋に再会しましょう。
 足尾の昨日(18日)は、植え替えられた若木を梅雨明けの直射日光に負けないようにと、事務局(岡安、松村)が遮光ネット張りを行いました。
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2008年7月18日 (金)

森と人のつながり、人と人とのつながりを求めて

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 「洞爺湖サミット」は何を決めたのか?「温室効果ガス削減目標を決めることは難しい、ということを意思統一しだけのサミットだ」等の意見。この意見は13日東京都新宿区内で開かれた、第1回理事会で出されました。会議の審議事項は、春の事業を振り返り、秋の事業に向けた内容でしたが、初めて開催する「森と生きるキャンパスフォーラム2008」を意義のあるものに創りだす審議に時間を割きました。
 主要国サミットの無様な現状は、自然を征服できるとした考えを基にした国益(経済優先)がぶつかり合って生み出されました。フォーラムでは、人間は森から生かされているとした考えの基に、森(自然環境)とともに生きていくために、人間の課題を探り、できることをやっていこう、ということを探求します。その中核は若者たちです。身近で起こっていることや活動していることを報告し合って、討論を深め、先輩諸氏からのアドバイスを受けて、100年先もこの地球(自然環境)ととも生きていく進路を探し求めます。
 フォーラムには13日現在、東京都内、埼玉県、千葉県、栃木県、岩手県の公・私立の8校、首都圏の大学生、NPO法人と若者たちが応募しています。応募者の中には熊本県からの参加者もおります。
 事務局は6月中旬、首都圏を中心に1500箇所の高校、大学、各種施設へ参加呼びかけを行ってきました。反応は鈍い状況ですが、私たち事務局スタッフはこれが首都圏の現状であることを認識し、森と人間のつながりと人間と人間のつながりを創りだしたいと最後の準備に汗しています。
 社会では「世の中を騒がせてやりたかった?」等と、若者が引き起こした悲惨な事件が起こっています。今、現代に求められていることは森と人とのつながり、人と人とのつながりから湧き出る人間の知恵ではないでしょか。フォーラムではこんなことも討論できればと、スタッフ一同は汗を流します。多くの若者の皆さん!、7月27日(日)・13時には横浜国大キャンパスで会いましょう。
 

2008年7月16日 (水)

「オグロブの木」のメッセージ

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 足尾の本日(16日)は、朝から真夏のような暑さでした。猛暑の中、苗木分け作業と苗木の生長調査の下準備を行いました。今年5月に植樹した苗木たちの幹の太さ、樹高、葉の枚数、土の酸性などを調査し易くするために全体の様子を調べました。
 調べていると「オグロブの木」と書かれた看板が草の中に立てかけてありました。事務所スタッフと話してみると、JR東労組の小黒君が書いたものであることが分かりました。この看板は今年5月下旬に行われた彼の労働組合のヤング研修時に、研修生と共に彼が植樹した目印に立てたものであることを私は思い出しました。その時、彼から聞かされたことは、6年前、彼が組合員の駆け出しの時、職場集会に参加して先輩たちと組合員の説得活動をしていたことが、警視庁公安部によって「強要罪」に仕立て上げられてしまい、344日も拘留された後、被告人にされてしまったので、そのことをブログで訴えているので「オグロブの木」と書いた、ということでした。
 そういえば明日(17日)は、彼が被告人にされてしまった不当判決の日であることも思い出しました。一年前の7月17日は、彼ら7名の電車運転士は警視庁公安部によって被告人にされてしまった日です。本日、作業に来てくれたボランティァの方から、小黒君たちは明日、東日本管内の主要駅頭で不当判決の支援を呼びかける行動を行うと聞きました。彼らと会うことがありましたら激励の声をかけてやりましよう。
 本日、中国地方では梅雨が明けたました。足尾も暑い一日でしたが、本日の作業では1180本の若木に元気を与えました。本日は新宿事務所スタッフが苗木分けを行いました。猛暑でありましたが、オオルリをはじめとした野鳥たちの声と蝉の鳴き声、そして松木沢から吹く爽やかな風で暑さは吹っ飛びました。

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2008年7月15日 (火)

急げ!地球を救う意思表示と実行力

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 今月1日から始まった苗木分け作業では、15080本(15日現在)の若木に元気を与えることができました。梅雨期のシトシトの雨の日と梅雨の合間の暑い日に、黙々と苗木分け作業手伝ってくれましたボランティアのみなさんありがとうございました。残り約1万5千本の苗木分け作業は、今後も事務局員を中心に行われます。ところで12日に苗木分け作業を手伝ってくれました坂野上さんからメールが届きましたので、紹介させていただきます。
 足尾に行って驚いたのは、一度、壊した自然を元に戻すことの大変さでした。森びとの方に植樹会場を案内され、木がどんな風に生長しているのかしっかり把握されていて、スタッフのみなさんは木一本一本に対する思い入れを感じました。同時に、少ない人数での活動の限界も感じました。そんな時、森びとインストラクターを育てる活動を思い出し、植樹することも大事なことですが、地球の現状を変えるには同じ問題意識を持ち、活動する人や意思表示をする人を増やしていかなければならないことも大切なんだ、と感じました。こんな思いが“山と心に木を植える”ということなんだ、と納得しました。問題意識をもった人が多くなれば、日本もドイツのように環境対策が進むのでは、と思いました。そうなれば道路財源も無駄な所に使うのでなく、必要なところに使われるのでしょう。私の環境意識の変化は一年前からですが、私はバイク通勤を自転車に変えたり、電気の節電、シラカシの苗木を育てたり等、できることをやっています。(若干、編集しました)。
 坂野上さんありがとうございました。20日の作業もよろしくお願いします。本日も梅雨明け間近な暑い日差しを受けて苗木分け作業を行いました。そんななかでのひぐらしの声は涼しさ感じさせてくれました。

2008年7月10日 (木)

 いのちの森を支えるJRマンの心

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 本日(10日)は朝4時、ウグイスの鳴き声で目が覚めました。天気は曇りですが、予報では暑くなるようです。
 昨日の作業は9名で1980本の苗木分けを行いました。雨降る中を、いつものようにテント内で黙々と作業を続けました。昨日もJR東労組の大宮のみなさんが5名来てくれました。7日から連日作業を続けくれている第1期インストラクターの阿部さん、第3期の田岡さんも一緒に、若木に元気を与えていました。
 昼食後、阿部さんと田岡さんは苗分け作業をしているところから松木沢(南側)にある「絆の森」の若木の生長具合を見に行きました。20分程経った時、「○さん!○さん!大変だよ」という大声が広場に届きました。振り返ってみると、田岡さんがぐったりとしたバンビを抱えていました。「絆の森」付近で死んでいた、ということでした。「みんなで埋めてやろう!」となって、広場の片隅に穴を掘って埋葬してやりました。現地で森をつくっている私たちにとっては、苗木を食べてしまう外敵の一種ですが、その心は「埋葬してやろう。作業が終わったら日光駅前で清めをして帰ろう」、ということでした。JRマンの毎日の仕事は、利用者と自分の命を守っている神経をすり減らすものです。その心が垣間見えた瞬間でした。
 16時30分頃、皆さんを日光駅まで送りました。車中では、清めをするために1時間後の電車で帰ろう、という話しをしていました。昨夜、私たちもJRマンの心にうたれて清めをしました。ボランティァの皆さんお疲れ様でした。

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