2025年「母なる森」へ、希望をつなぐ森づくり!
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
今年は当プロジェクトが栃木県足尾町旧松木村跡地での植樹を開始して20年となります。“地球温暖化にブレーキをかけられないか”と願い、2005年から煙害や山火事で木々が失われた荒廃地に木を植え始めました。急斜面に階段をつくり、穴を掘って幼木を植え、シカなどの食害防止対策など手探りで、多くの植林ボランティアの皆さんと森づくりを行ってきました。
現在、足尾では植樹地約5.5haに約8万本の木を植え、生長した森にはクマやアナグマ、サルなど多くの生き物たちが生息し、鳥や風が種を運び、森の生態系を豊かにしています。春は桜や新緑、秋は紅葉に彩られ、松木沢を訪れる皆さんに安らぎを与える場所になっています。
森づくり20年を無事に迎えることができましたのも、ひとえに皆様方の“山と心に木を植える”活動への熱い情熱と実行力の賜物です。
現在、世界各地で豪雨災害や干ばつ、山火事が発生するなど人々のいのちと暮らしを脅かしています。まだ20年ではいのちを守る森には道半ばです。地球上のすべての生き物にとって欠かすことのできないいのちの森をつくる活動を継続させ、今後も微力ですが森に寄り添い、自然環境と人間のいのちを大切にする心を育む森づくりを進めていきたいと思います。
東京電力福島第一原発での事故から間もなく14年を迎えます。現在もなお廃炉作業は進まず、汚染水は海洋放出され、漁業民や市民の不安は払拭されていません。私たちは、原発への回帰と気候危機に向き合う生活の思考力を高め、脱原発・脱炭素社会への変革を目指していきます。そのために、今後も森の育樹と啓発を活動の両輪にして、森びと次世代の育成を中心にした社会運動をつくり出す決意ですので、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
最後になりますが、皆様にとって2025年が実り多い一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。
運営委員会一同
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