森と人に学ぶ足尾の森作業
今日は10月8日、育樹デーの初日です。足尾の朝8時半の気温は13℃、昼には23度まで上がりました。天気は晴れのち午後曇りでした。 先日、りんねの森に植えた幼木が心配になり、朝一番で見に行ったら、元気に根付いているようで、ひと安心しました。
いつものように、ホットコーヒーを飲みながら本日の参加者5人で森作業の打ち合わせをしました。予定では、森に生かされていることに感謝する「臼沢の森の草刈り」でしたが、JR貨物の組合員の皆さんが育樹する植樹地に苗木の補植することにしました。午後は、臼沢西の森の里親植樹地で昨年ウサギやサルの食害で枯れ、抜かれてしまったところに苗木を補植をすることにしました。
苗床に移動し、トレーにブナやミズナラ、トチノキ、イロハモミジなどの苗木を100本を選び、トウグワ、ツルハシ、ノコギリ鎌などを軽トラックに積みこみ、臼沢の森に運びました。森の入り口からは、背負子と籠に苗木を乗せJR貨物の植樹地に向かいました。対岸の中倉山の北斜面からはシカの透き通った鳴き声が松木渓谷に響きわたっていました。
植樹地に到着し、現地では植えるところのススキやヨモギなどの草をノコギリ鎌で綺麗に刈って、トウグワで穴を掘り苗木を丁寧に植えました。
2009年に植樹を行った場所ですが、シカやウサギの食害にあい、草に覆われ苗木を枯らしてきてしまった場所でもあります。補植をしながら皆さんが考えたことは、冬の獣害柵の点検と来春の草刈りを真っ先に行うことでした。
昼食後は、まず里親植樹地の補植のために、補植した箇所がだれが見ても分かるように、全員で苗木を支える篠竹に赤のテープを120本巻きました。軽トラックに、シラカバ、ヤマザクラ、モミジ、ブナ、ミズナラなどトレーに分けた120本の苗木を積み込み、臼沢西の森に向かいました。
道具や苗木を背負って臼沢西の森入口から植樹地の中に入っていくと、獣害防止柵が破壊されていました。そして階段を登っていくと上部の獣害柵も支柱の単管は折れ曲がり、土留めも何か所か壊されていました。先日の台風、大雨により、大きな岩が上から落ちてきて柵が壊されたようです。
直ちに、獣害柵と単管、大ハンマーなどの材料を取りに行き、修復することにしました。福原さん、清水さんが修復作業に取り掛かりました。済賀さん、鎌田さんと筆者で補植しました。
思わぬ事態にも、何が「大事か」の機転を利かせてすぐに対処出来たのは、長年の経験と勘、そして森作業で学んだことが肌に沁みこんでいるからではないかと感じました。今日はいつになく体力を消費し学ぶことができた1日となりました。お疲れ様でした。
今日の森作業は、鎌田、福原、済賀、清水、そして筆者は大野でした。
(報告 大野昭彦)
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