毎年起きる大雨から命を守るために根本的な対策を
新型コロナウイルス感染は100名以上の感染者(東京都)が出ています。数十年に一度の記録的大雨では多くの方々が被災され、50名以上の方々がお亡くなりました。謹んでお悔やみを申し上げ、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
「50年に一度の大雨」とか「記録的な大雨」ということは何度も耳にしています。大雨の第1の原因は地球温暖化であると思います。海から大量に蒸発する水分が積乱雲となり、それが冷やされて大雨になっているのではないでしょうか。
梶山通産大臣は3日、2030年度までに非効率な石炭火力発電所100基程度を休廃止させ、風力や太陽光などの再生可能エネルギーの普及に向けて、新たなルールを検討するとの考え方を示しました。
環境NGO気候ネットワークは、「非効率の石炭火力発電所の9割を2030年までに休廃止するが、新設を止めるわけでもないし、効率のいいものは維持するということなので問題である。現在の26基の石炭火力発電所を維持し、建設中の新規石炭火力発電所16基も認めるということ。2030年度以降も3000万キロワット以上の運転を容認することになる。パリ協定の目標は本来2030年度まで石炭火力ゼロでなければならない」(東京事務所長・要旨)。
私もこの指摘に同感です。フクシマ原発事故周辺に住む筆者にとっては、大雨による放射能汚染水被害が不安であり、エネルギーの原発依存からの脱却を望みたい。森の防潮堤の木々の機能に期待を込めて、生活のひとつにある森づくりに気合を入れていく。世界のトレンドになっているSDGs(持続可能な開発)に逆行する政府の政策は私たちを「気候難民」にするかのようだ。(理事・岩橋 孝)
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