森びと達の新年のつぶやき・・・➂
明日は足尾の森づくり作業の初日。厳寒の足尾・松木沢に起つスタッフたちの“希望のたいまつ”にエールを送る。
人間の都合など気にしない自然と付き合ってきた私たち。自然の気ままな悪戯の本の一部を予測できるようになった。それは、その悪戯に付き合ってきた体験の蓄積からである。しかし、アメリカの気象を観る限り、自然の気ままな悪戯は今年も狂暴となり、人類の命や暮らしを脅かすのではないかと予測したい。
国境の壁を造るのに公務員の生活を脅かし、国費をそこに費やすことや、一機100億円以上のステルス戦闘機を爆買いする来年度予算案を示した政治どころでない。今年は、自然の狂暴な悪戯への対応が喫緊だ。
体験の蓄積で得た知識は狂暴な自然の悪戯に対応する知恵として活かさなければならない。知恵は狂暴化している自然の悪戯の要因に、つまり、“地球人の義務”として二酸化炭素濃度をこれ以上高めない知恵を施すことである。
“国益、投資、社会貢献だ”という域を超えた、地球の生きものたちの命を持続させる“地球人の恩送り事業”へ進路をきっていくのが今年ではないか。
気ままな自然は人間社会の言葉や活字だけを期待していない。大量生産・大量消費型の暮らしにサヨナラし、自然の恵みに寄り添い、自然を痛めつける紛争や戦争もなく、原発の無い暮らしへ向けた地球人のアクションを期待しているのではないか。
当会は15年前の12月10日、田中正造が明治天皇に直訴した日(1901年)の同日に設立した。“山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし”と、足尾銅山操業の中止を訴えた。
気ままな自然の期待に応えられる現代の“直訴”はどんなことか。当会は、身の丈に合った温暖化にブレーキをかける「直訴」を政治へ突き付けていきたい。(理事 髙橋佳夫)
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