私たちは森に寄り添って生きていく権利がある
現在、日本各地を襲っている大雨は60名を超える人々の命を奪い、さらに50名程の行方不明者の命を奪おうとしている。被災地では懸命の救助がされているが、なんとか無事で発見されることを願っている。
救助や支援そして対策は急がなければならない。急がなければならないことはもうひとつある。どうすればよいのか。人間が排出している二酸化炭素を森と海が吸収しきれない今。単純に考えれば、二酸化炭素排出量を減らせばよいことだ。難しいことではなく、車の使用頻度を少なくする、食材は地産地消にする。ストローは使用しない、ペットボトル製品をなるべく使わないようにする等、身近にできることできることをやればよい。筆者はできることから実践中だ。
しかし、市民の暮らしから排出される二酸化炭素を削減しているだけでは焼け石に水と言われている。排出量が多い企業が化石燃料を燃やさないようにする、セメント製造、製鉄業等の製造制限などに着手していかなければ海水温度を下げられない。政府はそこに着目しなければならないし、それなしには毎年異常気象に脅かされる暮らしが続く。
国民の命と暮らしよりも経済成長が優先だとして“民意”を無視するのであれば、国民は生きる権利を行使して、人権問題として裁判所へ訴えることを考えなければならない。毎年、自然災害に怯えて暮らす私たちにとってはその時期にきているのではないか。
命を守り抜くために、手間を惜しまない、少しばかりの我慢をする暮らしを体験することも何かの発見に結びつくかもしれない。亡き岸井理事長の“希望の松明”の炎はこんな炎ではないか。(理事 髙橋佳夫)
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