南部富士(「焼走り」)のパワーに畏敬の念
24日の「心の森探訪in北東北」では、今から300年以上前に噴火した岩手山麓の「焼走り」という溶岩の堆積場を歩いた。その時、改めて思ったことは、人間は計り知れない自然のパワーを支配できないということだった。
そして、前日の植樹祭に参加していた森びと会員・山崎さん(釜石市在住)と7年振りにお会いした時に思い出したことは、自然の恵みに生かされていることを片時も忘れてはならないということであった。
釜石市に住んでいる山崎さんは7年前の東日本大震災で被災した。長期間に亘ってライフラインがストップする中で、彼は「沢水に助けられた」とメッセージを届けてくれた。
「焼走り」の溶岩には地衣類や苔が新たな命を育んでいた。また、所々には風や雨そして雪が支えてイタドリやアカマツ等と食物連鎖をつくりだしていた。
イタドリの枯れ枝や葉を分解している土壌分解動物と微生物の働きによって、荒廃地に生きられる生きものたちの環境がつくられているようだ。時間はかかるが、やがてこの地は生きものたちのコミュニティーがつくられ、その一員に迎えられる私たち。一員としての“恩送り事業”である地球温暖化にブレーキをかける運動へアクセルを踏み込んだ「心の森探訪」であった。(理事 髙橋佳夫)
コメント