先人が創りだした森の文化に詰まっている暮らしのヒント!
地球からのメッセージを真剣に受け止め、森や海に寄り添う暮らしを創りださなければならない。それはどんな暮らしなのか。まずは、地球からの色々なメッセージは何を伝えようとしているのか。
私たちが森づくりをしている一カ所は足尾銅山跡地。精錬過程で排出された亜硫酸がガスで植物が枯れ、はげ山となった斜面の荒れ地は雨や雪で岩肌の山となった。今でも一部の草地は、雪解けや雨で土砂が流れている。私の記憶では、ここ数年、日本各地で深層崩壊が続いている。木々が土砂とともに流されている。木々の根の力では土砂崩壊を抑えられない程の豪雨が降っているからだ。豪雨は日本だけでなく、昨年は中国で史上三番目の大雨が降った。
1年前、台湾人はこれからの暮らしに暖房器具や防寒衣の必要性を感じさせられた。また、九州地方の方々は、水道管に凍結防止をしなければならなくなった。冬将軍が大隊をひきつれて寒気が台湾、九州を襲ってきたからだ。
このメッセージ(気象)をどう受け止めるか。要因を調べてみると、海水が温められると強い上昇気流が発生し、上昇した水蒸気が供給されると厚い雲となり、この雲が風に影響されて、熱帯低気圧や台風やハリケーン等になるらしい。気流が変動して寒気が南下したのが1年前。中国の豪雨もインド洋の海水が温められて、気流が変動した、と言われている。海水温が高くなることは、人間の暮らし方に無関係ではない。
水道管に凍結防止をする、暖房付のエアコンに買い変えるだけではない。地球からのメッセージは、“海水温をこれ以上温めない暮らし方を考えてくれ”、ということではないか。
先人はこの時季、タラノキを鬼の金棒に擬せて自然の猛威を治めようとしたらしい。正月から旧正月にかけて、家の玄関口や納屋の入口にタラノキ(形は地方によって色々ある)を置き、森や海に寄り添って暮らしてきた、という。(参考:『暮らしのなかの植物』斉藤たま著)
“原発に頼らない森と生きるライフスタイル”を具体化させたい2017年。(理事 高橋佳夫)
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