いのちの繋がりを狂わせている今年の夏?
“久しぶりの青空じゃ。秋も早足でやってきそうなので天気の良い日は忙しい!”と、語りかけている様な気がします。
足尾・森びと広場でも忙しい日が続いています。雨の日の作業ははかどりませんが、紅葉シーズンまでには東屋とビニールハウスを完成させねばとスタッフ一同が独学で頑張っています。東屋は基本骨格の柱と梁を接続し、後は26日に組み立てられるまでにしました。
縄文時代の人間に戻ったような雰囲気で、真直ぐな木、ねじ曲がった木など自然の木々を見ながら刻んできましたが、いざ、組み立て段階になると簡単にはいかず、その度に先人の智慧の素晴らしさを実感しています。ウワミズザクラの葉が色づきはじめました。
異常な豪雨によって足尾の生きものたちも生きていくためには大変らしく、金属製の柵をよじ登って侵入しているツキノワグマ、ネットを突き破り柵の下から侵入しているイノシシによって木のいのちである土が掘り起こされています。昨日はそんなことを話し合いながら草刈りと東屋作業をしました。マツムシソウの花がまだ咲きません。
生物社会では無駄がありません。どんな小さな命でも全ての生きものと繋がっています。世界中の人々がこのような視点から暮らしを見つめなおすと、現代のように自然の猛威に恐れずに済むかもしれません。
ヤマボウシの実が大きくなれません。日照時間が足りないのです。この実を餌としている生きものたちのいのちの連鎖が偏ってしまいます。森と共に生きていく暮らしって、どんな暮らしなのでしょうか。いのちよりも経済を優先する生活を強いている一部の人間たちの傲慢な姿勢を、自然界はいつまでも許してくれないでしょうね。(理事 高橋佳夫)
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