先達の知恵は研ぎ澄まされた五感にありました
自然と共に生きていく先達の知恵はやはり森に潜んでいる様です。今日の『毎日新聞』朝刊の「余禄」には、「土石流の場合は山鳴りや川のにごり、水位低下、腐った土のにおいといった兆候が要注意だという。おそらく昔からの言い伝えにも似たものであろう。・・・危険の前兆には目と耳、そして鼻もとぎすまして身を守っていただきたい」と書かれていました。
筆者も5~6年前にそんな話を聞いたことがあります。吾妻線のトンネルを掘っていたJR東日本の上信越工事事務所のプロもやはり「水の色や臭いで水の災害から身を守っていた」と言っていました。自然の脅威に震えながら、犠牲者を出してしまった悔しさをバネにした経験から五感を磨いていたのでしょう。それが命を守る知恵として創り出されたのでしょう。
生活現場や労働現場が自然から遠ざかっている現代では私たちの優れた“五感”が鈍ってしまいます。水の濁りや臭い、そして映像に感知してパソコンは私たちの身を守ってくれないようです。
来週24日はそんな五感を養う場として“夏の会”が開かれます。今回は松木渓流を散策して、ゲストの塚崎康子(栃木県ふれあい活動指導者)さんから渓流に棲む虫たちから五感を養います。勿論、夏の味覚も味わいます。お楽しみに。
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