現代を生き抜くには、私たちの多様性が求められている
昨日は、第2回「森びと塾」(東京)が横国大キャンパスで開かれました。天気は曇り、森散策には丁度よい気温の中で、24名の受講者は宮脇昭先生がつくった横国大の森を散策しました。ガイドは矢ヶ崎朋樹さん(IGES-国際生態学センター研究員)。後半は、横浜市内の教室で「生物多様性について」の討論を行いました。
散策と討論では、インストラクターとして、NPO法人として人間が生きていく上で欠かすことのできない森との付き合いを、いかに多くの方々に伝えていくのか、を学んできました。例えば、1本1本の木を見るのでなく、木の実と鳥類との関係、土と土壌動物との関係、木と人間の関係など森全体を観ることの大切さを、矢ヶ崎研究員から学ぶことができました。今の時季、タブノキは実を付け、その実をムクドリ、ヒヨドリが食べていました。この鳥が実の皮を消化し、種だけが糞と一緒に運ばれ、地に落とされて8月の下旬には芽を出します、等々。
後半は、村田塾長(理事)から「生物多様性について」の問題提起を受け、自由討論を行いました。討論では、「エコ商品買い換え運動」のおかしさ、政府が提案した温室効果ガス削減目標の疑問、このような現社会のおかしな流れに対して、森びとは何を目指すのか等の意見が活発に出されました。
塾の最後に髙橋副理事長から、岸井成格理事長の言う、「文明の岐路に立っている」という視点から長期的な展望を持って、地球を駄目にした私たちの「非常識」を改め、森づくりを通じて心に木を植えていこう、と主旨の挨拶がありました。
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