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2019年7月28日 (日)

森に光を入れて、1本1本大きな木に育てる段階の臼沢の森・・・育樹祭報告その➃

 今年は梅雨明けが昨年と比較して1カ月程遅い。昨年の関東地方の梅雨明けは7/1と記憶している。昨夜(7/27)は、台風6号が熱帯低気圧となって関東地方に大雨を降らせ、深夜に通過した。大雨による土砂災害等を防ぐのが草木の根である。当会の森は後何年後にその機能を果たしてくれるのか。

Photo      寺川 仁さん

 第1回育樹祭では森の機能を発揮する森づくりへの育樹活動アドバイスを頂いた。関東森林管理局次長 寺川 仁さんからは、「観察の感想ですけれども、まず15年間、よく活動をしてこられたなというのが率直な感想で御座います。さらに言いますと、最初に見た臼沢の森はかなりの急斜面で、木柵がしてありました。横に丸太を設置してあり、それが今でも効いていて土を押さえる効果がかなり効いていると思いました。それから、広葉樹は植えてから10年、15年経ってくると成林が難しいのですが、ここは成林しているので立派です。広葉樹を見分けるのは難しく、下刈で植えた木まで伐ってしまうと言うのが多くあります。その上、鹿が多いということもあって、結局、目的の樹種が残らないというのが多くみられます。ここは立派に鹿害を防ぎ、しかも誤伐も少ないようで、ちゃんと成林しており立派だと思います。

 10年位経ちますと、木が大きくなって、木どうしの競争という段階に入ってきます。これを放って置くと下が真っ暗になります。人工林では間伐遅れの森林というのが出てきますけれども、土が流れてボロボロになってしまうのがあります。そうなる前に、ある程度林内に光を入れて下草を生えていく、本数調整とか除伐、間伐みたいなこともやっていく段階に入っているのかなと思います。

 育樹ということになりますと枝払いもあるのですが、本数調整というのもこれから重要になってくると思います。そういう意味では、上のほうではちょっと林内に空間がありましたけれども、そういうところはある意味、残っている木が枝を広げていく空間になるのではないかと思いました。ある程度の空間を作り、出来た空間の様子を見ながらが、一本一本大きな木にしていく段階にきているのかと思っています。

 こういう活動は大変だったと思いますけれども、次の段階を見据えながら活動していただければなと思います」、とアドバイスをいただきました。ありがとうございました。当日は、栃木県県西環境森林事務所環境部長・佐藤健之さん、日光森林管理署署長・斎藤 均さんからも当会との森づくり連携のご挨拶を頂きました。

Photo_2 佐藤健之さん

Photo_3 斎藤 均さん

Photo_4          森(杜)を観察した皆さん

 森の観察には、独立行政法人水資源機構草木ダム管理所所長 大村朋広さん、岩崎健次さん、浴本征義さん、林野庁関東森林管理局設計指導官 高木義晴さん、日光森林管理署から岩崎諭さん、新屋将希さん、JR総連組織・共闘部長 熊谷茂さん、JR東労組書記長 加藤誠さんが同行されました。休日のところ観察していただきありがとうございました。(理事 髙橋佳夫)

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