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2019年5月13日 (月)

山と心に木を植えて15年、木々は見上げるほどに育ちました。「森の案内人」が皆さんをお待ちしています。

2019年は「森の案内人」の活動がスタートします。
本日12日は、森の案内を具体的に行っていくための打ち合わせを行い、15年間で育ててきた木々の生長を確認しました。

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7月21日(日)に開催される「第1回足尾・ふるさとの森 育樹祭」では、下草刈りなどの育樹作業の後、15年間“森とも”の皆さんと一緒に育ててきた“臼沢の森、松木・新松木の杜、民集の杜”を散策します。“その土地本来の木による本物の森づくり”を目指し植樹を行ってきましたが、それぞれの森の成長に伴う変化や特徴などを“森とも”皆さんと一緒に感じたいと思っています。

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また、日光市足尾町に多くの皆さんに足を運んでもらうための応援ができないかと、子供たちの夏休み期間に、「かじか荘」が管理・運営する銀山平キャンプ場の一角をお借りし“森は大切な友だち”ということを伝えたいと考えています。
私たち人間の暮らしは植物と土壌をつくる生物に支えられていることに気づいてもらえるよう、15年の森づくりを担ってきた強者スタッフを中心とした“森の案内人”でつくりたいと思います。楽しみにしていてください。

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打ち合わせを終え、午後は各森を踏査し樹高や胸高直径の計測など木々の生長を調査しました。
2009年から植樹をおこなった松木の杜ではシラカバの生長が著しく、樹高9.5m、胸高直径13.5㎝に生長していました。新松木の杜では2011年に植えたコナラが樹高7m、胸高直径6.4㎝に。松木川対岸から飛来した種が活着したとみられるヤマナラシ(ポプラ)は樹高5.0m、胸高直径6.5㎝に生長しています。

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続いて調査した民集の杜では、2014年に桐生ローターアクトの皆さんが植えたコナラが樹高5.0m、胸高直径4.1㎝、ヤマザクラが樹高5.3m、胸高直径4.8㎝に。各森の土壌づくりの違いによって森の構成に違いが表れていることもわかりました。

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最後は、臼沢の森で15年目の木々の計測を行いました。2014年に最高樹高7.9mだったコナラは樹高11m、胸高直径11.3㎝。ヤマザクラは11.5m、胸高直径13.5㎝。見上げると首が痛くなるほどに生長していました。木の根元を調査すると、コナラやヤマザクラ、ヤマモミジの実生が生えていました。最初は人間の手で植えられた苗木でしたが、15年の時を重ねることで落ち葉が土となり、ふかふかの布団に包まれて二世が生まれ、“本物の森”が形成され始めています。細い木々が落石を止め、落石防備林としての役割も発揮していました。

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本日の「森の案内人」養成には松井、加賀、大塚、宮原、小黒、清水が参加し調査を行いました。森のあちこちでウグイスの鳴き声が聞こえ、臼沢の入口ではアナグマが歩いていました。皆さんと一緒に植えた40㎝ほどの苗木が15年で11mに生長しています。多様な木々の生える森が形成されると、さまざまな生き物が見られるようになりました。

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15年間の森づくりに携わっていただいた“森とも”のみなさんと一緒に森を歩き、私たち人間もまた、生物社会の一員として森に生かされていることを実感できればと思います。
(筆者:清水 卓)

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