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2018年2月24日 (土)

冬の感謝デー 森づくりの原点を皆で共有できました

今日は冬の感謝デーでした。

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13名が集まり、森作業や交流会を通して、自然の恵みに感謝し、気候変動を懸念し、生態系の連鎖の一部である人間としてどうしたらよいか、様々に思いを共有しました。

開会の挨拶として東京事務所の清水副所長は、地球温暖化と今年の大雪の関係や、世界中の異常気象例を挙げ、私たちは原点を確認して活動していこうと呼びかけました。

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本日の作業の場所は臼沢です。鎌田スタッフの作業説明後、鎌田スタッフが準備した500本の篠竹を背負って登りました。

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まず、刈り終えた草をマルチング用に集める作業から始め、続いて補植場所の目安となる篠竹を立てる作業に移りました。

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ここは5月19日の「足尾ふるさとの森づくり」の会場になります。かつて一面に植樹したエリアですが、イノシシやシカの食害に遭い、補植を余儀なくされています。開会時に高橋副理事長から、周囲には生長した木々もあるため早く補植して育てないと、被圧(日照環境で劣勢になること)も加わって一層森になりにくくなる、という話があり、未来の森をイメージしながら、篠竹を立てていきました。6 

凍っていて立ちにくい場所もありました。苗木が越冬する厳しさを改めて感じます。1時間余で500本全て立てました。まだ300~400本の余地があることもわかりました。

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強風が吹き付けたり、雪が時折舞う中での作業、お疲れ様でした。

臼沢から戻った皆さんにはショウガ入り甘酒を飲んで冷えた体を温めていただきました。昼食の汁物として、栃木県産のニラ・なめこ・じゃがいも・玉ねぎ・豆腐の具だくさんみそ汁が出されました。切り干し大根のゴマ和えは箸休めです。

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足尾在住の塚原さんから高野豆腐の差し入れをいただきました。いつもいつもありがとうございます。

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こちらは松村さんが秋の感謝デー前から手掛けていた干柿です。

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松村さんはなかなか乾燥しなかった渋柿を持ち帰り、

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冷凍させたり解凍したりを繰り返して、ついに干柿に出世(?)させてくれました。吹いた粉がとても甘く、本来干柿とはこれなのだ、と筆者は感じました。

交流会では、異常気象への懸念が挙がりました。自宅でアゲハチョウを育てサナギをかえしている方から、昨日例年より約1ケ月も早く羽化してしまった、との話が出ました。花が咲き密を吸える環境が整わなければ羽化しないはずの生物が、何か自然界の異変を感じとっているのでしょうか。11 

生態系のピラミッドは、何か異変があると、底辺を構成する虫などの小さな生物から犠牲になると言います。食物連鎖が断ち切られ、やがては人間にも大打撃がやってくるのだ・・・と一同暗い気持ちになりましたが、

いや、木を植えると虫が付き、根や葉や虫を食べる小動物が現れ、小動物を食べる動物がまた現れ、と生態系を築いていくことになるのだ、という意見が出て、一同希望を取り戻しました。私たちの森づくりの意味を改めて実感し共有することができました。

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「気候変動適応法案(仮称)」が国会に提出される話も出ました。今、国際社会の温暖化対策は2つの方向があるそうです。二酸化炭素を削減することを目指す「緩和」と、温暖化がもたらす今後を予測し対応する「適応」。「適応」は新たなビジネスを産むので歓迎されそうですが、どこか違和感を感じます。人間が引き起こした温暖化に対する責任がすり替わっていくことにはならないでしょうか。

足尾で森づくりをけん引し続けるスタッフの皆さんに敬意を表し、久しぶりに足尾に入ったメンバーも、今年の森づくりの意欲と、地球温暖化防止の問題意識を持とうという意欲を持てた日となりました。

(報告:事務局・唐澤)

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