2025年9月29日 (月)

気温だけではなく、目にも秋らしく

 昨日(9月28日)、日光駅前から男体山方面は雲に覆われていて、どんよりとして雨が降りそうな感じがしました。足尾に向かう道中では木々が少し紅葉しているところがあり、間もなく道も混んで来るなと感じながら車を走らせました。「日足トンネル」を抜けると道は薄暗くなり、足尾ダム手前からその周囲の山々は雲で覆われていました。まるで水墨画のような景色の中にいる様子でした。ダムの周囲も木々が少し紅葉し始めており、山・雲・紅葉のコントラストが綺麗で心が洗われるようでした。

Photo

Photo_7

Photo_8 「みちくさ」をオープンしたころは、空がどんよりして雨が降るようでしたが徐々に日が差してきました。9時前の気温は19℃で肌寒く感じましたが、10時頃には22℃まで上がりました。その後の気温は横ばいで、強い風は一日中続いていました。

Photo_9 松木川上流から降りてくる人が「みちくさ」に寄ってくれました。お話を伺うと埼玉県から来て、ジャンダルムまで行ってきたそうで、「以前にも足尾には来ていたが、植樹した木々が、来るたびに成長している姿を見るととても感動した」、「鹿の数が増えている感じがする」と話してくれました。

Photo_2

Photo_3 昼頃、愛知県名古屋市から来たという男女が来舎され、「中倉山、皇海山、庚申山」を一泊二日で歩いてきたと言っていました。「以前よりも緑が増えましたね」とも話されていました。サンデーモーニングのビデオを観てもらったところ、二人は『中倉山のブナのことをもっと多くの人に知ってもらった方が良いので、「ヤマップ」に紹介してもいいか』と言ってくれました。

Photo_4

Photo_5

Photo_6 足尾でも先週までは30℃くらいありましたが、今日の気温は20℃前後に下がりましたので季節は秋へと衣がえしているようです。現地の紅葉は11月上旬が真っ盛りですが、今年は異常な気象でしたので赤や黄色の華やかな秋の賑わいはいつ頃になりますか。日毎に秋の足音が増してきますので、是非、足尾の「松木郷」の森へ足を運んでみて下さい。

 本日の舎人は、永島・小柴・筆者の武田でした

2025年9月28日 (日)

抜けるような松木郷の青空!暑い中に、少しづつ秋が。

 9月27日午前9時、抜けるように晴れ渡った足尾・松木郷の青空、気温は22℃。「おはようございます。今日もよろしくね!」もう一人の舎人担当の山田さんとも、晴れやかに朝の挨拶をします。今日は主に、みちくさの番のほかに「庭」、「果樹園」の観察と整備、みちくさ周辺の草刈りをしようと話し合いました。Photo それにしても、青々とした空に無数のトンボ。そのうちの一匹を写真に捕えました。奥には小さくジャンダルムが見えます。Photo_2 10時過ぎ、1泊で皇海山を目指すという4人組に「明日の帰り、コーヒー淹れますので是非寄ってください」と声をかけました。「うーん。明日15時までの下山は無理ですね」という事でした。またの機会に、是非。Photo_3 まずは、みちくさの「畑」で町民の方にいただく「サンショウ」と「ヤマウド」を移植する穴の位置に刺した、竹棒にピンクのリボンを確認しました。

Photo_21

Photo_22 次に、みちくさの「庭」に入り、彼岸花の状態を確認。「こころの園」の彼岸花に比べて勢いがないように感じました。(上が「庭」、下が「こころの園」の彼岸花)昨年、こころの園に彼岸花を植えるときには、黒土と腐葉土をたっぷりと混ぜ込みました。「庭」の彼岸花、少し堆肥をあげた方が良いのか、矢口スタッフに教えてもらう事にします。「木は根。根は土。」とは、宮脇先生の教えを思い出します。

Photo_6 ドウダンツツジが赤く染まり、青空とジャンダルムのグレーと美しいコントラスト。ススキが一段と秋を感じさせます。

Photo_7

Photo_8

Photo_9 小さな花が咲くみちくさの「庭」。野に咲く花をこんなに美しく感じる自分は、森びとプロジェクトの活動をする前には想像もできませんでした。

Photo_10 広場では、「シニアの木」(カツラ)が黄色く色づきはじめ、青空に映えています。

Photo_11 昼食を取って、午後一番に草刈りをしました。その時の一枚です。さて、何が映っているでしょう?(答えは、最後に)

Photo_12

Photo_13

Photo_14 草刈りが終えて少し余裕があったので、果樹園を観察しました。イチジクの木が、幼木ながら立派な実を4つ付けていました。熟するのが楽しみです。たわわな実を付けるには、あと何年かかるのか、その間どんな手入れをするのか勉強しなければなりません。残念ながらゾウムシに実を吸い取られてしまった「ブドウの木」。来年は、ブドウの育成に詳しい福原さんの指導で確実に実らせたいと思います。

Photo_16

Photo_17
 みちくさに戻ると、山田さんがハイカーの2人を送り出した後でした。本日午前4時に出発して、皇海山の頂上を極めて下りてきたという健脚の持ち主。コーヒーを飲みながらみちくさに飾られている「旧松木村」の絵画に見入りながら、昔は「こういう村だったのですね。」と、興味深そうに見ていました(山田さん談)。

Photo_18 山田さんが撮った一枚。ツクツクボウシの鳴く一方で、赤く色づきつつある紅葉に、暑いながらも少しづつ確実に季節は秋に移りつつある松木郷が感じたみちくさの一日でした。

※途中、草むらの中に何が映っているか。写真の答えは「トノサマバッタ」でした。

 本日の舎人担当は、山田スタッフと、田城(筆者)でした。 報告者 田城 郁

2025年9月24日 (水)

諺通り、暑さは果たしてお彼岸までか!?

    9月23日、桜の紅葉がはじまった足尾・松木郷。午前9時の気温は16℃、天気は晴れ時々くもりの乾いた空気の清々しい朝です。軽い打ち合わせの後、坂口さんは森の点検を兼ねて散策に向かいました。「みちくさ」番で一人になり、ふとあるニュースを思い出しました。トランプ大統領が国連演説で国連を中心に各国が協調する気候変動対策を「世界史上最大の詐欺」と呼んだという報道です。諺通り、暑さは彼岸で一旦収まりましたが、10月もかなり暑い秋になる中期予報です。間違いなく夏の平均気温が過去の基準値を2.36℃上回った今夏の暑さは、尋常でなかったことを皆さん等しく感じていることと思います。この夏の異常な暑さを痛い程体感している身としては、トランプ大統領の言葉は全くもって説得力を持ちません。20年前「温暖化に少しでもブレーキを」と、NPO法人森びとプロジェクト委員会を立ち上げました。森づくりをはじめた我が先達の未来を見通す力にこそ真実があると、思いを巡らしました。

Photo

    9時55分、ジャンダルムを目指す2人に「帰りに是非コーヒーでも」と声をかけると「何時まで空いていますか?」と。「15時頃までです。」と返すと「間に合えばお邪魔します。」という返事があり、間に合えばいいなぁ。無事を祈ります。

Photo_2

    2人は急峻なジャンダルムにアタックに行きました。

Photo_3

    その直後の9時57分、既に一汗かいて下りてくる方がいます。「コーヒーでも飲んでいきませんか?」と尋ねると、「ありがとう。でも急いでいるので!」と、忙しそうに下ってくハイカーの方。

Photo_4

    さて、森作業責任者の清水さんから「中倉山の孤高のブナ恩送り」の案内チラシが出来たので、掲示板に貼ってほしい」と要請がありました。早速、「みちくさ」、「苔テラス」、「森びとの看板」の3カ所の掲示板にチラシを張りました。11月3日(祝)に「足尾・中倉山のブナを元気にする恩送り」を開催します。詳細は、ホームページを是非、ご覧ください。

Photo_5

下は、森びとの掲示板に張り出したチラシ。

Photo_6

    午後は、「りんねの森」に行ってみました。もみじや桜の幼木も既に色づいていました。

2

Photo_7

    筆者の家のベランダで育てた「ムクロジ」ですが、2年目でどんどん成長して来年まで育てるとベランダから出せなくなると思い、7月に「りんねの森」の片隅に移植させていただきました。何とか、根付いたようです。

Photo_8

    坂口さんと相談し、みちくさと水源周辺の草刈りをやることになり、広場を通って草刈り機を取りに行くと、森づくりチームが町民の方にいただける「シャクナゲ」の木を植えるための穴掘りをしていました。それにしても、掘れば必ず大きな石にあたり、スタッフは四苦八苦しながらも、直径約1mの見事な穴を4つも掘りました。このような地道な作業が20年間続けられ、今の松木郷の立派な森が出来たかのだなぁと、運営委員2年目の筆者は過去を想像し改めて頭が下がる思いをしました。

Photo_10

    草刈りも終わり、残念ながら「ジャンダルム」の2人も間に合わなかったようなので、作業小屋の森づくりチームに合流し、次回作業の打ち合わせをしました。10月4日分の作業の穴掘りが終わったので、次の団体の方々の訪問日に記念植樹をする分の4つの穴掘りを次回作業のメインにし、終われば散策コースの草刈りをすることを確認。シャクナゲをいただく町民宅での作業イメージを出し合い、意思一致できたところで15時40分を過ぎたので、松木郷を後にしました。

Dsc072492

本日のみちくさ担当は、坂口さんと筆者・田城でした。(報告者 田城郁)

“里親植樹”の木々が豪雨と猛暑、草に負けず生長しています。

 9月23日(火)、「彼岸の中日」の松木郷は、「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、これまでの暑さが嘘のような涼しさを感じる日となりました。

 足尾の天気は晴れ、9時の気温は15度。15日に続き「臼沢西の森」の草刈りを行うには最高の気温となりました。

 Img_9724

 今日の森作業は、午前中は、新型コロナウイルス感染が蔓延した2022年に植樹希望者に代わり苗木を植えた“里親植樹”地の草刈りと、“里親植樹”以外に森びとスタッフが植樹した苗木の樹種調査。午後は、足尾町民の方から提供していただく、シャリンバイ、メグスリノ木、ウド、サンショウの木の移植場所の選定と穴掘りを行うことにしました。

  ススキやカヤが生長し茎も硬くなっているため、カマの他に刈り込みバサミを準備し、刈払機の刃も通路の柵と石で跳ねられ幼木を傷つけないようにワイヤーに取り替えました。

Dsc07082

 森作業の安全を願い「臼沢西の森」に向かう途中にある祠に手を合わせました。

Dsc07088

 階段下から植樹地を見上げると、背丈を超える草に木々が覆われていることがわかります。今日は森作業には10名のスタッフが参加していますので、ハチに刺されないように注意を呼びかけ、植樹地の各段に入って草刈りをスタートしました。

Dsc07095

Dsc07107

 草と一緒に苗木を切らないように、草をかき分けながら刈っていきました。鎌田さんはワイヤーの刈払い機で通路の草刈りを行いました。松木川から吹き上げる沢風に当たりながら草刈りを進めますが、やはり汗ばみますので「休憩!」と声をかけ水分補給をしながら作業を行いました。

Dsc07143

Dsc07108

 “里親植樹”以外に森びとスタッフが植樹した苗木の樹種調査を行っていくと、幹ガードが付けられている苗木は食害や草の影響をあまり受けないため大きく生長していますが、やはりウサギの食害や草に埋もれて枯れてしまった木も見受けられます。それでも根元から枝を伸ばす“孫生え”(ひこばえ)を見ると、荒廃地で懸命に生きようとする樹木の“生命力”に「がんばれ!」と声がでます。

Dsc07121

Dsc07099

 草を刈り進めていくと、草で見えなかった西側の獣害柵が内側に大きく傾いていることがわかりました。大雨で斜面上部の岩が崩れ土砂と一緒に亀甲金網に覆いかぶさっていました。

Dsc07112

 済賀さんが指揮をとり、倒れた獣害柵の西側に、新たに柵を設置しました。11時30分になっていましたが昼前に終わらそうと、手わけして柵、亀甲金網、単管、大ハンマーなどを広場に取りに行き、手際よく取り付けました。冬の降雪量を考え小動物が入らないように上部にも亀甲金網を張り付けました。森づくり20年のベテラン勢の手にかかるとアッという間に新しい柵ができました。

Dsc07116

Dsc07132

Dsc07137

Dsc07188

 気候変動の影響により、日本国内はもとより世界各地に土砂崩壊や洪水被害を与えていますが、ここ足尾では、荒廃地に木を植えて“備える”ということの大切さを強く感じました。

Dsc07173

Dsc07194

Dsc07197

Dsc07203

Dsc07158

Dsc07182

Dsc07217

 午後は、4月25日の「花見の会」に参加いただいた足尾町民の方から提供いただける樹木を植える穴掘りを行いました。メグスリノ木は、生長した時に参加者の日よけになるようにと「うんしゅう亭」の前に植えることにしました。根がしっかり張れるように1m×1mの穴を掘ろうと、山内さんが石の多い地面を掘り進めてくれました。

Dsc07315

Dsc07314

 シャリンバイは強い日差しを嫌がるので、森びと広場西側の桜と柿の木の間に3つの穴を掘りました。こちらでも、スコップを入れるとすぐに石に当たるため、ツルハシで地面を柔らかくしながら掘り進めました。

 Dsc07318

Dsc07324

Dsc07330

Dsc07347

Dsc07338

Dsc07340

Dsc07342_2

Dsc07351

 最後に、10月に森づくりを応援して下さっているJREUの組合員・OB会の皆さんが松木郷の森散策(エコ散歩in足尾)にきてくれます。その際の記念植樹の樹木選びと植樹場所の選定を行い、森作業を終了しました。

Dsc07308

Dsc07243

Dsc07069

 森びとスタッフの皆さん、大変お疲れ様でした。 

 本日の森作業は、鎌田さん、本間さん、橋倉さん、大野さん、加賀さん、済賀さん、山内さん、矢口さん、田口さん、筆者・清水でした。

(報告 清水 卓)

2025年9月22日 (月)

ヒガンバナと柿と青空

 本日(9月22日)、足尾・松木郷の8時40分の気温は14度。晴天ですが長袖のシャツを着ても肌寒く感じました。

Dsc00601

Dsc00606

Dsc00589 

 本日の森作業は、果樹園のブドウの木の草刈りと黒土の搬入、作業小屋裏の道が雨でえぐられているので雨水の流れを変更する作業、「こころの郷(その)」の斜面地の草刈りです。

 果樹園のブドウの枝が伸びてきました、福原さんから枝の誘引と切断を教えてもらいました。

Dsc00587

 竹のブドウ棚が一本折れていましたので、福原さんが金属のパイプを切断して交換してくれました。

Dsc00590

Dsc00591

 その後、果樹園内の草刈りをしました。もみ殻を敷き詰めている所は、楽に草を刈ることができました。

Dsc00592

 次に、臼沢の植樹地の入口に保管してある黒土を軽トラックで24袋を運び出し、ブドウの木の根元に撒いてブドウの根が更に太くなることを願って作業を行いました。

Dsc00595

Dsc00596

 ビニールハウスの中では、イチジクの実が大きくなっていました。

Dsc00586

 昼食後に、作業小屋の裏の道に舗装された道からの雨水が、横に逃げられるようにジャリ道を少し掘り下げて丸太を埋める作業をしました。これで雨水でジャリ道がえぐられることが無くなることを三人で話しました。

Dsc00599Dsc00598

Dsc00600
 「こころの郷(その)」では、ヒガンバナが道からしっかり見えるように橋倉さんが、フェンスの道側の草を刈ってくれました。福原さんは、斜面地の足場の悪いところを丁寧に草を刈ってくれました。木製の階段から東側の草刈りを終えることができました。

Dsc00602_2

 本日は、秋の色を楽しみながら汗をかかずにスムーズに森作業を終えることが出来ました。

 福原さん、橋倉さんありがとうございました。

(報告者:済賀正文)

森びと検索

最近のトラックバック