「民集の杜」の名を刻む石の設置が完了しました。
桃の節句の3月3日、足尾では(株)山田組様の協力をいただき、緩斜面の植樹地の杜の名前を刻む石の移動・設置を行いました。石の移動には4名の社員が駆け付けてくれました。
私たちは、少しでも地球温暖化にブレーキをかけたいと願い2005年から、煙害や山火事によって木々が枯れ荒廃した足尾銅山・旧松木村跡地で森づくりを行っています。
多くのボランティアや会員の皆さんと植樹してきたこの森を、“負の遺産”から未来の子供たちや森に暮らす生き物たちの“命を守る森”に育てたいと願い活動を進めています。
本年は、多くの方々に生長した森・杜を観察していただき、すべての命の源が森であることを体感してほしいと願い、森の育樹と観察の準備を進めています。
現在の「松木の森」、「新松木の杜」の名称を、多くの皆さん(民)と協力し合い、長い年月をかけて育ててきた豊かな緑の森を「民集の杜」に統一します。そして、杜内にある石を杜の入口に移動し「民集の杜」という名を刻み入れます。
山田組の皆さんが重機を操作し、手際よく石の移動を行ってくれました。危険を伴う作業に携わってきた長年の経験による職人の技を見せていただきました。
早春に開花する木々のミツマタやコブシ、ツツジやサクラなど、昆虫や野鳥が受粉の手助けをします。そのお礼に木々は樹液や実を恵み、命をつなぐ巣の場所と材料を提供しています。林床では菌糸や土壌動物が土づくりを行い土壌を豊かにしてくれます。降り注いだ雨を木々や土壌動物たちが濾過し、私たちに恵みの水を与えてくれます。
木を植えることで変化する生態系・すべての生き物のつながりを五感で感じ、“人間は森に生かされている”ことが実感できるよう杜の案内をしたいと考えています。
石の移動終了後に、作業小屋でコーヒーと桜餅をほお張りながら、社員の皆さんと交流を深めました。(株)山田組の皆様、当団体の活動にご理解、ご協力をいただき感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。
(報告 大野昭彦)
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