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2021年10月の34件の記事

2021年10月12日 (火)

「花嫁街道」から森と生きる暮らしを考える

Photo 10月に入り、千葉県内でも秋の足音が早まり、ハイキング等を楽しむには絶好の季節となりました。1 今月は2019年の台風でハイキングコースが被害にあった南房総市・「花嫁街道」の整備と地域の方々との話合いを計画しています。それに向けて、先日、2回目の現地踏査をしました。今回は烏場山登山口から登りましたが、被害が大きかった場所は駒返し→見晴台→第三展望台→烏場山間が尾根ですので、特に、そこ間の被害が大きかったようです。Photo_2 32  道筋の倒木は片付けられていましたが、周囲150㌢以上もあるスダジイ、マテバシイが根こそぎ倒れ、スギ、ヒノキは幹が折れていました。その猛威には恐怖さえ感じました。また、台風上陸以降の何らかの原因で立ち枯れが目立ちました。カシノナガキクイムシかもしれない虫が穿孔した木屑が落ちていました。Photo_3 見晴台のベンチが朽ちていましたので、山主さんから許可をいただき、ベンチの材を伐って設置の準備をしてきました。付近の草を刈り、今月の散策当日には3台~5台のベンチを設置したいと思います。見晴台からの眺めはとても絶景です。まるで雲海の上にいるように錯覚しそうです。第三展望台からは、千葉県で一番高い愛宕山、伊予ヶ岳、その先には房総の山々そして富士山も眺められます。Photo_4 台風の猛威を実感し、その傷跡を整備していると、人間が成長だけを追い求めてきた結果だということを考えさせられます。踏査していると、多くのハイカーと出会いました。地元の人達、ハイカーにとって「花嫁街道」はそんなことに気付いてもらえる大切な場所であってほしいことをと改めて感じました。(千葉県FC・相川、高梨、武田)

富士山も中倉山の無言の語り木(孤高のブナ)を見守っていました。

 本日は10月11日、早朝の足尾は霧に覆われていましたが、陽が昇り始めると徐々に霧が晴れ、青空が広がる暖かな1日となりました。

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  今日は、11月3日(文化の日)に開催する『中倉山「無言の語り木」(孤高のブナ)を元気にする恩送り』の下見で中倉山に登るため、足尾ダムゲートに7時10分集合。一路登山口を目指しました。

登山口までの道路は、落石が除去され歩きやすくなっていました。台風が来ると斜面の岩や石、倒木が道路にひろがり、歩きづらくなっていますが、整備していただきありがとうございます。ダムゲートから30分程歩くと砂防ダムが現れますが、工事中の為、登山者用に迂回路が整備されていました。 

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 8時に登山口に到着。呼吸を整え登山開始です。ブナの根を保護し、斜面の流出を抑えるために10ℓの黒土と植生袋をリュックに詰めていますので、無理せず足元を確かめながらつづら折りの登山道を登りました。

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 東側の備前楯山に陽が昇ると林内に光が差し、木の葉が輝きだします。足もとを見ると、ミズナラのドングリが沢山落ちていました。済賀さんは、自宅でポット苗をつくるために拾いながら登っていきます。時折、コーン、コーンとドングリの実が木に当たる音が林内に響きます。

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 9時40分に最初の尾根に到着。小休止し、ミズナラの森を直登します。直登が終わると少し下りになるので足が楽になります。木々の隙間から、中倉山の尾根に立つ「孤高のブナ」が見えました。“待っててくれよ!“と心の声が漏れます。 

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 尾根コースにルートを取り、歩を進めると赤く染まりはじめたツツジが現れました。北側を流れる松木川。眼下には森びと広場、臼沢の森、松木・新松木、民集の杜が広がっています。紅葉はまだのようですが、ヤシャブシの濃い緑の中に、明るい緑の森が点在しています。11月3日の「恩送り」の日には紅葉が楽しめることでしょう。 

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 尾根筋の笹の中に、可憐な紫色の花のフデリンドウが点在していました。

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南の山々を見渡すと、遠くに富士山が頭を出していました。いつもは雲がかかり見ることができないのですが、今日は見渡すかぎり青空が広がり、北には男体山の山頂が見渡せました。 

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 南側の山の斜面の中には赤や黄に染まり始めた木々が出始めました。これから本格的な紅葉に変化していきます。 

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 山頂を超えると、尾根に凛と立つブナが見えてきました。久しぶりに“家族”に会える気持ちになり足が速くなります。10時50分ブナに到着し、まずは根を保護するために張り付けた植生袋の確認をしました。生えた草はしっかりと斜面に張り付き根を保護していました。背負い上げた植生袋に黒土を入れ、土壌がむき出しになっている部分に張り付けました。

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 次に、ブナの幹、枝、葉、根を観察し、ブナが衰退していないかを点検しました。樹木の専門家ではないので十分ではありませんが、枝が枯れていないか、葉は小さくなっていないか、幹に傷はないか、根はむき出しになっていないかなどを観察しました。

  見上げると、枝の枯れが目につきました。風が強い尾根に生えているので、葉っぱは小さく、風で葉が傷つけられている様子も見受けられます。

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  故宮脇先生から「木は根、根は土」と指導を受け、ブナの根を保護するために植生袋を張り付けてきましたが、北斜面の崩壊は尾根中央を通る登山道にも及んできているようです。11月3日、森ともの皆さんと「無言の語り木(孤高のブナ)」に会いに来ますので、ブナの声を掴みたいと思います。 

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 11時40分下山を開始。下りは膝に体重がかかるので、あわてず、急がず、一歩一歩を着実に、下山しました。13時15分に登山口に無事到着。森びと広場に向かい、“みちくさ”に到着すると高橋さんが昼食の準備をして待っていてくれました。遅めの昼食をとり一息つくことができました。ごちそうさまでした。 

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 明日は、JR貨物労組の皆さんが臼沢の森の植樹地の補植に来てくれます。昼食後に、植える苗木にたっぷりと水を吸わせ、「臼沢の森」の前の金網の中に置き準備をし本日の森作業を終了しました。 

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小さな苗木が「いのちを守る本物の森」の一員になれるように育てていただくようお願いします。

本日の森作業は、済賀さん、坂口さん、清水、地上での連絡員兼舎人の高橋さんでした。

(報告:清水 卓)

 

2021年10月11日 (月)

地球温暖化にブレーキをかける福島県民になりたい

 本日(10/11)は、さわやかな海風を受けながら「応援隊第3回役員会」を雫育苗場で開きました。今日は、10/24の第9回鎮魂復興市民植樹祭の取り組みについて議論を深めました。植樹祭は昨年同様にコロナ感染防止のために市民限定の縮小規模(200名ー2500本の植樹)となりました。そこで、私たちは、応援隊が積極的に植樹をリードしていくことにしました。20211011 前日の準備作業には市役所の武内農林整備課、鎮守の森の箱崎さん等と話し合い、きめ細かい報連相を行いつつ、万全な体制で臨んでいくことにしました。スタッフの顔を見るとやる気満々で、「任せなさい」との意気込みが感じられました。20211011_2  休憩タイムではホットコーヒーを飲みつつ、渡部代表の差し入れの煮たまごをほおばりました。農園で採れたオクラは各自が家庭の食卓の一品料理として持ち帰えりました。20211011_3 20211011_4 会議では、森びとプロジェクト福島県ファンクラブが県議会に提出した地球温暖化防止「2050年までに温室効果ガス排出ゼロ」の請願書は県議会で全会一致可決・採択された報告もされました。スタッフからは「アクションを起こすことが大事」失敗しても最後までやることの大切さを学んだと話していました。これまでの森びとプロジェクトをはじめ高野・椎根両県議、「県民連合」のご指導によってなしえたものであると感謝します。Photo_7 役員会終了後、タンクへの給水作業と農園で育った赤トウガラシを収穫し全員で後片付けを行い散会しました。20211011_5 120211011 14時から高野県議との打ち合わせですが、松林、岩橋、斎藤福島県FCと筆者は今回の植樹祭の会場周辺を見ました。下写真は会場のマウンドです。20211011_6 20211011_7 その後、高野県議との打ち合わせを行いました。県議からは、これまでの請願書の扱いをめぐってのお礼と今後の流れを説明されました。陳情書の採択後は、県(執行機関)で検討を行い、来年の予算案へと反映させるために、陳情書の詳細をきちんと検証していくことになるそうです。今後は、私たちと高野県議と共に「地球温暖化防止」に向け、できることを精一杯活動していく誓いをしました。20211011_8 20211011_9 今日の参加者は、渡部、松林、岩橋、道中内、菊地、岩橋(恵)、山田、佐藤、東城、斉藤でした。(報告 東城敏男)

松木村人の暮らしを描いてみた足尾・松木渓谷  

 振替休日と思い「みちくさ」をオープンしましたら、オリ・パラ開催で平日になっていました。天気は秋の快晴なので、中倉山の「無言の語り木」(孤高のブナ)の調査に出かけたスタッフたちとのトランシーバー連絡員になりました。 

Photo ブナ観察スタッフが稜線を歩いている時間に、望遠レンズでメンバーを確認し合ってその姿を写真に撮りました。Photo_2Photo_3 そこに話しかけてきたのはハイキングに来たという男女4人連れ。話をしているうちに分かったことは、この松木村で生活していた星野銀次郎さんの孫である星野さんご夫婦ということでした。その友だちと一緒に秋の松木沢を楽しんでいたということでした。Photo_4 立ち話でしたが、松木村の祖父から訊いたという村人の生活の様子と松木村の歴史の話に盛り上がりました。森づくりをボランティアをしているという話をすると、持っていた菓子とミネラルウォーターを置いていってくれました。ありがとうございました。Photo_5 ちなみに祖父の銀次郎さんは、松木村が廃村になってしまってからも、最後の一人になるまで村に住んでいた方です。Photo_6 13時頃になると、80歳の男性が寄ってくれました。絵画を制作している糸井常次さんという方で、6月に東京都からみどり市に移住してきたそうです。コーヒーをご馳走し、秋の絵画展などの紹介もしていただき、静かなひと時を過ごしました。Dsc05902_2 14時、中倉山のブナ観察スタッフが「みちくさ」に到着。遅い昼食を済ませて、今日の観察結果を話し合いました。(舎人 高橋佳夫)

2021年10月10日 (日)

自然を愛し、森と暮らす人々との出会いが嬉しい足尾・松木渓谷

Photo 期待どおりの秋晴れの足尾・松木渓谷入口。今日はハイカーが多いのではないかと思い、早めに室内掃除とお湯を沸かし、放射能線量を計測しました。Photo_2 8時半頃にはイヌワシを観に来ましたと、男性二人が寄ってくれました。松木渓谷は初めてという二人との立ち話程度の時間を過ごし、二人は松木川上流へ歩いていきました。2人と話をしている途中には、昨日アタックしたクライマーが足尾ダム方面に戻っていきました。Photo_4
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 一息ついていると、何十年振りに来たというご夫婦が寄ってくれました。当時は、ロックとアイスのクライミングで何度もアタックしていた当時の話を伺いしました。アメリカでの山歩の経験も豊富で、アメリカ人の森の生きもの達と暮らす心得を話してくれました。奥様は「緑が増えることは有難いから」と言って、寄付をしてくれました。Photo_5 暫らくすると、お孫さんを連れて来訪してくれたのは、私たちの植樹にも参加してくれた古郡さん。お孫さんには山に興味をもっていただきたいとの熱い思いが伝わってきました。これからも松木渓谷を訪れたいと言っていました。Photo_6 昼過ぎには、埼玉県と神奈川県から来た若者2人。前日から松木渓谷に入り、濁り沢から皇海山まで向かう計画でしたが、雨が降ってきたのでテント泊をして戻ってきたと言っていました。冬の氷の美しさを紹介すると、是非、来年の冬に訪れてみたいと言っていました。2 15時頃、イヌワシの撮影に向かった二人が戻ってきました。イヌワシは目視で確認できたが小さすぎて撮影はできなかった、と残念がっていました。

Photo_7  「みちくさ」の管理人(舎人)は多くの出会いがありました。とても嬉しい一日でした。Photo_8 Photo_9朝陽が嬉しいのか、アナグマが顔を出した

 午前中の済賀、坂口両スタッフと舎人の加賀さんの三人は、12日に行われる補植の苗準備をしてくれました。苗の選別と撒水を丁寧に行い、冬の風にもが動かないように竹の支柱を用意し、「臼沢の森」入口まで運びました。Photo_10 1 Photo_11 Photo_12 午後からは秋雨が降り出し、松木周辺はガスがかかり、静かな半日となりました。Photo_13 本日の放射線量は0.107μ?でした。(舎人・加賀、高橋)

2021年10月 9日 (土)

灰色の雲の下で静かな時間を過ごした足尾・松木渓谷入口

Dsc05891 昨日の秋晴れを期待しましたが本日は曇天の足尾・松木渓谷入口でした。午前中はハイキングの下見に来たというご年配の男女数人が、松木渓谷へ向かっていきました。その他には当地を訪れた方はいませんでした。Dsc05886 「臼沢の森」では5人のスタッフ、サポーターが今年最後の草刈りをしていました。臼沢の一番上の植栽地まで階段を登って、急斜面に生えた草を刈ってくれました。Dscn7732Dscn7733 Dscn7736 Dscn7735 このメンバーは遅い昼食を済まし、その後は「民集の杜」の葛のツルを伐る作業をしてくれました。今回で2回目の森作業を手伝ってくれた山内さんはMy刈り払い機を持参してくれました。

Pa090713 Pa090722 Pa090720 私たち舎人は「みちくさ」周辺の草取りをして、静かな時間を過ごしました。明日の秋晴れを期待し、本日は閉舎しました。本日の放射線量は0.098μ?でした。(舎人・済賀、高橋)

2021年10月 8日 (金)

透きとおった青空に感謝しながら足尾の森作業

Dsc05880 本日(8日)の足尾・松木沢の朝、時刻は8時20分で気温は15℃でした。透き通る青空が出迎えてくれましたが、少し肌寒い朝でした。Dsc05875Dsc05873 早速、ホットコーヒーを飲みながらの作業打合せ、20日に行う今年最後の里親植樹の培養土揚げと「民集の杜」の草刈りをすることにしました。9時に作業開始、背負子に培養土を積み、植樹地に運び揚げました。すでに植えたヤマモミジの幼木は真っ赤な化粧をして、私たちの気持ちを和ましてくれました。植樹地に置いてあった培養土は土留め柵内に入れました。土留め柵2段分を整え、培養土15袋はもう1段分として仮置きしました。Dsc05878 Dsc05874 作業途中の休息は、透き通った青空のもとでの贅沢なひと時になり、爽やかな秋風で汗が引きました。午後は、早めの昼食後の作業にし、「民集の杜」の草刈りを行いました。Dsc05877 本日の作業者は、橋倉さん、加賀さんと筆者でした。(報告・済賀正文)

実り、収穫、食欲の秋を愉しめることの有難さ

Dscn0458 猛暑が過ぎ去り、寒気が降りてきた秋田の地には秋の気配が漂い始めました。秋と言えば実りの秋、収穫の秋、食欲の秋と食べることばかりが思い浮かびます。私にとっての収穫は森の樹々の恵みです。

Dscn0459 上の写真のように、我が家の屋敷には大粒の栗が今年も実りました。これからがこの恵みをめぐってのバトルがはじまります。虫や動物たちと人間の奪い合いです。美味しものは人間ばかりでなく、他の生きものたちもこのチャンスを逃しません。栗の実に虫が侵入しないための対策をサボると収穫が減ります。少しは薬の力を借りて、美味しくいただきます。Dscn0465 Dscn0464 桜の木に菌を埋めた原木には菌が回り、白くなっています。日陰に置いて、風通しが良ければ1年目でキクラゲが出てきました。冬の鍋の具材として、これからはキクラゲの栄養をいただきます。改めて感じることは、木々の素晴らしさと有難さです。そして人間はそのちょっとした手助けをしているだけで、消費者です。Dscn0457 消費者は生産者の環境を健全なものに持続しなければと思います。Dscn0466上の花はなんの花でしょうか。調べてみてください。(秋田県FC・船木藤典)

 

2021年10月 7日 (木)

渡良瀬川源流の森を元気にしたい!熱い思いがあふれた森作業。

 本日は10月7日(木)、森びと広場の9時の気温は16℃と肌寒く、松木の山々は雲に覆われています。

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 本日の森作業には、9月7日に栃木県ファンクラブが栃木県議会に地球温暖化防止に向けた陳情書を提出した下野新聞の記事を見て連絡をいただいた佐野市在住の山内さんが参加してくれました。

 話しを伺うと、山内さんは東日本大震災で被災した南相馬市の復興ボランティア活動や、2年前の台風19号で佐野市内の旗川や秋山川が氾濫した際も床上浸水の被害を受けた家屋の土砂除去などに汗を流してきたそうです。渡良瀬川は氾濫を免れましたが、「下流域を水害被害から守るためには源流の森の保水力を高めなければならない」と足尾の森作業に参加した思いを話してくれました。

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 大塚さんが入れてくれたコーヒーを飲みながら本日の作業打ち合わせをし、20日の里親植樹地への黒土運びをすることにしました。筆者清水は山内さんを松木、新松木、民集の杜、臼沢の森を案内し、多くのボランティアの皆さんと育ててきた森を見ていただきました。

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 12時近くなり、森作業グループの下山に合わせ作業小屋に戻り昼食をとりました。大野さんから大きな梨“にっこり”の差し入れがあり、食後のデザートにおいしくいただきました。ごちそうさまでした。

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 黒土は、袋の破けてしまったものを含め31袋を臼沢西の森に運び、午後はバケツリレーで109袋を上部に積み上げました。黒土の袋は水分を含み重さが増しているので、急斜面での土上げは大変です。腕は震え、掴む手の握力が弱ってきます。階段に並び、10袋上げたらひと休みし呼吸を整え、場所を交代しながら、無理のないように運び上げました。

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 20日の植樹地にはすでに黒土が入れられており、まだ土の入っていない場所に土入れをしました。

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 運び上げた黒土と一緒に記念撮影。下山し背負子と空き袋を片付け、本日の森作業を終了しました。

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 作業小屋で本日の作業を振り返り、山内さんからは「木を育てることは本当に大変。勉強になりました。今後も森作業に参加したい」と感想をいただきました。温室効果ガスを吸収し、豪雨災害を少しでも食い止めるために、渡良瀬川源流の森を一緒に育てていきましょう。

本日の森作業は、大野、鎌田、大塚、山内、清水でした。(報告・清水卓)

2021年10月 5日 (火)

森の機能が発揮されるふるさとの木による森を育てたい

 府中の崖線で急傾斜地崩壊区域に指定されている森を歩いた。この地は、過去の洪水で立川崖線と国分寺崖線を古代多摩川が南へと流れを変えて行く過程で削り取られて出来た河岸段丘の崖で、線状に長く続く崖なので「崖線」と呼ばれている。1633344878003 1633344871118 高さ約10㍍、傾斜30度以上ある崖には直根性のケヤキやヒノキ等が適度な間隔で植えられている。樹齢約200年は越えていると思う。キツネノカミソリやエゾエノキやアオキなどの低木と下草(クマワラビやヤマニンジンやコケ類)も生えている。この森は長い年月をかけて補植と手入れがされ、自然の力によって群落が形成され、崖崩れを防止している。1633344865790 1633344971039 この崖線の森を見て、私が森づくりをしている「土砂流出防護保護林」の足尾・「臼沢の森」のことが頭に浮かんできた。幼木を植えて16年が経ち、樹高は10㍍超え、幹の太さは直径10cm以上の立派な木々となり、生態系が豊かになっていることを実感している。しかし、崖線と違うことは下草や低木種の生え方が少ないということ。1633344914248 林野庁の紹介では、土砂流出を防ぐには林床を落ち葉や下草に覆われた状況に保つことが望ましいという。「臼沢の森」の地表は落ち葉で一部覆われているが、下草が豊富ではない。木々が密集しているから陽が当たらないことが影響しているのかと思う。同じ森内で陽が当たっている場所はススキやイネ科の植物が生えている。Photo 世界中で、毎年巨大化している大雨や干ばつ等による災害という中で、県が指定している「土砂流出防護保護林」の足尾・「臼沢の森」。この視点から16年間の森づくりを振り返り、東京都内の森づくりに活かしていきたい。 (東京都・松井富夫)

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