孫と祝うひな祭りに木を植えよう
明日は桃の節句・ひな祭りです。草木が芽生える3月、外を歩くと色彩をまとった植物が目に留まります。何故か心がうきうきします。子供のころは、こし餡たっぷりの草もちを食べられることで早春を感じていました。間もなく啓蟄ですので、私の田舎では真っ白なコブシや桜の蕾が膨らみ、農家の方は種まき準備がはじまります。
孫には、「ひな祭りは“永茉ちゃん”が今年も健康でいられるように」とお願いする祝い事だと伝えています。各地では、神社の石段や温泉街の旅館にひな人形を飾り、街おこしに役立っているようです。私の家の近くにも雛飾りが見える商店街があります。
今年は冬をスキップして春が来てしまったので、桃の節句の季節感は薄く感じます。子や孫の季節感を育んでもらうことが心配になります。素晴らしく有難い日本の四季と共に、緑豊かで安心して暮らせる地球の未来に危機感をもっているのは私だけでしょうか。
「パリ協定」で約束された二酸化炭素削減目標が達成したとしても、世界の気温は2030年までに1.5℃以上も上昇すると言われています。政府は、二酸化炭素削減の技術開発を進めています。その可能性に期待しますが、それは温暖防止の本質的解決にはなりません。 世界の多くの科学者は、「2050年までに排出を実質ゼロにするためには今後10年間が大事だ。このまま温室効果ガスを排出し続けるならば、100年に一度と言われている大災害が毎年のように発生する」と警告しています。
最良の方法は、空気中の二酸化炭素を“増やさない、排出しない”こと、その上、より多くの木を植えて吸収力を高めていくことだと信じています。今月下旬は通常総会が開かれますので、いのち優先の技術開発と森づくりを融合させた温暖化防止策の意見交換ができればと願っています。気候変動による貧困者を生む加害者という視点が大事ではないかと思います。(理事 大野昭彦)
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