“新しいふるさと”の大地を育てている南相馬市「応援隊」
大雪が過ぎ、暦のうえの季節が冬将軍とともに各地にやってきている。南相馬市の応援隊にも将軍がいて、その方は応援隊副代表の菅野さん。菅野さんは2011年3.11で家族が犠牲となり、未だ奥様が見つかっていない。
(野馬追隊を指揮する菅野さん、写真は南相馬市出身の大橋さん提供)
菅野さんたちは明日、冬将軍が連れてくる冷たい海風に耐えて、来年の「鎮魂復興市民植樹祭」を待つ苗木の防寒作業を行う。植樹祭を応援している市民が主役の「応援隊」の今年最後の森作業である。
地球上では異常気象の猛威が人々の暮らしを脅かしている中、森作業後は忘年会、今年で5回目の植樹祭を応援し、防潮堤の長さ1.5㎞、面積25.000㎡の盛土に120.000本の苗木を植え、育ててきたいのちを守る森づくりを振り返る忘年会。
翌日は、生長する樹木たちの観察を行い、植生の調査を開始する。森の防潮堤脇には、津波で流されたハマナスの種を集めて育て植えた相農生たちのハマナスも元気に育ち、防潮堤の樹木たちをガードしている。
地元の方々はあまり口にはしないが、廃炉作業での原発事故の不安を抱いて新年を迎える。菅野さんもひとりで新年を迎え、歳を重ねていく。明日は、市民のいのちを守る森の防潮堤づくりを応援している元気な皆さんに会える。(理事 髙橋佳夫)
コメント