“森とも”は身近なところに待っている
今年のカタクリは花を見せてくれる日が遅い様です。例年なら20数本のカタクリがこの時期に可憐な花を見せてくれるのですが、今年はまだ数本の花だけです。原因は地温が低いからかもしれません。朝6時頃に地表を見ると霜で落ち葉が白くなり、葉は霜柱で持ち上げられています。
日中の気温は10度以上に上がらない日が続いていますが、なんと今日は夏鳥のオオルリが渡来してきました。身体一面が青いオオルリは目の前の枝に留まって疲れた羽を休めていた様子でした。寒い日が続いていると虫の動きが鈍くなって餌探しは大変だろう、と思いました。明るく元気な鳴き声が楽しみです。足尾町のある栃木県の鳥はオオルリです。旧松木村跡地に5月14日オープンする「遊働楽舎」(愛称名:“みちくさ”)の森にも間もなくオオルリの声が聴こえてくるでしょう。
先祖は「自然は敵でなく、友人と考えてきた。自然には生命が溢れ、生命がないと思われる山にも、海にも、川にも神々が宿ると考え、敬意を払いながら自然と共に生きてきた」(東大名誉教授・神野直彦氏)と言います。カタクリやオオルリは人間の敵ではなく“森とも”なのでしょう。
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